約 969,244 件
https://w.atwiki.jp/sangamaki/pages/72.html
. 好きな人に愛の告白、というものには誰しも憧れがある 例えば、自分の誕生日に帰り道の公園で幼馴染から……とか、卒業式の夜、二つ上の外国人の先輩に呼び出されて……とか 例えば、卒業式の日に誰もいない部室で先輩と……とか、インターハイで優勝した後の打ち上げの最中に呼び出されて同級生から……とか 他にも、ただの会話の途中でさらっと……とか、下宿を去るときに呼びとめられて……とか 俺は受動的なものしか経験していなかったけれど、そのときに彼女たちから伝えられた言葉は、何とも嬉しかった そう、それはとても拒否しがたい言葉だった 一番最初の告白を受けて十年後、とうとう彼女たちの誘惑に負けて、六人の彼女と肉体関係まで持ってしまった俺は罪悪感に苛まれながら、プロ雀士として平凡な日々を過ごしていた そして、俺は今日、大事な話があるということで六人目の彼女の部屋を訪れていた 俺の隣に座る彼女は愛おしそうに腹を撫で、俺に告げた 霞「おめでたです、って」 この光景は、もう見飽きた 照「おめでた?らしい」 エイスリン「きょうたろう、子どもだって」 憩「おめでたらしいですーぅ」 咏「生理が……来ないんだよ」 郁乃「こん中に赤ちゃんがおるんや」 これが六回目だった 三者三様に笑いながら、一人は疑問符を浮かべながら、もう一人はいよいよ自分の幼児体型がおかしいんじゃないか、と不安を抱きながら その報告を聞く度に、俺の背中に自責の念が降り積もっていった 霞「……他の子たちと相談して決めたんだけどね」 霞「みんな、京太郎くんの子どもを産もうってことになったの」 霞「みんな同じくらい京太郎くんのことが好きで、京太郎くんもみんなのことが好きなんでしょ?」 そう問いかける霞さんの笑顔に、怒りも悲しみも見えなかった 夕飯をいただいて、家を出る 街の明かりは俺を憐れむように暗く輝いて、降り出した雨は項垂れる俺の頭を叩いて行った 俺が優柔不断なせいで、彼女たちには嫌な決断を強いてきた 初めから断ってさえいれば、彼女たちには他の生活があったはずだ 他の誰かと結ばれて、家庭を築き、自分だけを愛してもらう 俺は、そんな彼女たちの未来を潰してしまったのだ 誰一人として、俺を裁かず、蔑まず、責めない そんな日常に、嫌気が差していった 肩に付いた水滴を払い、ドアを開けると、寂しい居間が俺を迎えてくれた プロになって借り始めたこの部屋は四年の間、俺の一人暮らしだった 誰もいないから自分で料理をして、誰もいないから俺だけで寝ていた ……ああ 誰もいないのなら、自分で裁くしかないのか 誰も与えないのなら、自分で与えればいいんだ やはり俺は莫迦のようだ 剃刀の切れ味は鋭く、人の血は勢いよく飛び出す 顔はそっと冷めるように、心臓は速く鼓動を打つ これが俺の俺への報い 救いようのない俺に対する俺の罰 血の海へ倒れこむ音が、聞こえた
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/5700.html
837 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/17(火) 00 41 18.77 ID iVBhIvx7o [5/16] 照「……」 京太郎「それは……」 照「私はね、ずっと京ちゃんの事好きだった。いずれ結婚して……子供は114514人は欲しいと思ってた」 京太郎「照さん……」 照「でもね、アイドルとして頑張ってる京ちゃんを見ているうちに……分からなくなっちゃった」 京太郎「分からなく?」 照「私は本当にこの人を好きなの? 私は本当にこの人と結ばれたいの? 私は本当に……」 この人をアイシテイイノ? 京太郎「……」 照「だから、今日……その想いを確かめたかった」 京太郎「それで……答えは、出たんですか?」 照「……」スッ 京太郎「あっ!」 スタスタ / \ ,.' \ / \ / . . . . . . . . ', . ` .、. / ヽ ヽ 、 Χ 、 . !¨ヽ 、 ヽ / \、 . /`ΧV ', 「 } . . . . \\ 残念だけど――. . / ヽ/ヽ代J}ヽN !) / . . . . . ヽ / ; イ ハ \__ `' V ! 「 ! ! ヽ ヽ }ヽ} // |/ .V 〉 ` リ .| /! ハ } ハ } \! ヽ. / | V ト、 ,_ァ / ´ ̄¨| √} 厂 }!、 j V / `i r- 、 j . . !/`、| / >、. V j! } 「! l / /\ `>、 j ハ l l ヽ ... ≧x /y ! 〉、 > 7/ /=l ,_... / } /´ V / 〃 { /=≦ム //' ∨ _ ,小 `ー―.v´ >'"¨∨/ x ´ / ハ Lヘ´ 'i / / / , , ,. / ;イ / く ` , , l / | / }` } ! | / l / / . . l l l / l / / . , ! N / ,7 ..... . j | 〃 ,’ { 照「期待外れだったよ、京ちゃん」 ガラガラ ピシャッ! 京太郎「……」 俺は……どうすればいいんだ? 照さんがそう言っている以上、俺にとやかく言う資格はない まして……仮に照さんが俺を好きだと思い直してくれても―― 俺はその気持ちに答えられない 京太郎「なのに、なんでだよ?」 なんでこんなに、胸が痛いんだ……!? 841 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/17(火) 00 55 00.97 ID iVBhIvx7o [6/16] 【妙神山 廊下】 京太郎「……」テクテク 照さん、どこに行ったんだろう? 京太郎「でも、見つけたとしても……」 俺には何もできない 何も言うべきじゃないんだろう 京太郎「でも……それじゃダメなんだ」 あんな顔の照さんは、もう…… 京太郎「見たくねェ……のに」ギリッ スッ サッ サッ 京太郎「ん?」 ??「……ん?」チラッ 京太郎「あの、何やってるんすか?(指揮……してた?)」 ??「……おまえの心、今にも潰れそうなくらい悩んでる」 京太郎「え?」 ??「さっき……ここを通った女の子の連れ、なのか?」 京太郎「それって、角の生えた子ですか?」 ??「ああ。やっぱりな……」 京太郎「あの、アナタは……?」 ??「……虹だ」 京太郎「!?」 ??「鍵を握るのはきっと……おまえの心」 京太郎「それは、どういう……!」 カミネー ハヤクシテー ダンシニュウヨクノジカンオワルヨー ゴウゴーウ ナニモカンジナカッタナ ルァッハッハッハッハ ??「じゃあな、応援してるぜ」 京太郎「ちょ、ちょっと!!」 タタタタタッ 京太郎「……虹? 俺の、心?」 まるで意味が分からんぞ……? 847 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/17(火) 01 05 51.86 ID iVBhIvx7o [7/16] 845 照sageの流れだったからね、しょうがないね あと育成はメインじゃないと何度言ったらry さっきの人、まるで心が目に見えてるみたいな口ぶりたったけど…… まさか、そんなことあるわけ―― 京太郎「でも……そう言えば確か」 思い出せ……昨日照さんはなんて言ってた? 確か、あの時…… ~~~~~~~ 照「……心が枯れていくように、砂時計の砂が落ちていくように」 照「私にとっては地獄の日々だった」 照「だけど、京ちゃんに再会できて私の砂漠に雨が降った」トオイメ 照「抑えようの無い感情が雨になって……乾いた心を潤してくれたんだ」 ~~~~~ 京太郎「雨……虹?」 もしかして、もしかしてだけど! 京太郎「心を風景に例えるなんて……馬鹿げてるけど!!」 もしそうなら、照さんの心は今―― きっと! 京太郎「……行かなくちゃ!!」 【23時45分 妙神山 展望台】 照「来て……くれたんだ」 京太郎「はぁ、はぁ……照さん」 照「もう時間無いよ? 魔法が解ける時間」 京太郎「でも、まだ終わりじゃないですよね」 照「……」 京太郎「照さんは、まだ俺の彼女です」 照「っ!」 848 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/17(火) 01 21 03.16 ID iVBhIvx7o [8/16] 京太郎「照さんは本当に、俺のこと好きじゃなくなったんですか?」 照「え?」 京太郎「もし本当にそうなら……俺は何も言いません」 照「……それは」 京太郎「でも、俺は照さんが嘘をついているようにしか見えないんです」キッ 照「私は嘘なんか……」 京太郎「じゃあ。さっきの言葉は全て……本心なんですか?」 ドクンッ ドクンッ 照「そんなの、分からないよ――」ギュッ 京太郎「照さん……」 照「自分でも、分からないよ……こんなの、初めて、だから……」ポタッポタッ 京太郎「……」 照「ずっと気持ちを抑えてたのに!! 京ちゃんへの想いを抑えて、東京で暮らしてたんだよ!!」 京太郎「照、さん……?」 照「いつか会えることだけを夢見て、わがまま言わずに……ずっと、ずっと乾いた生活を送ってきた!!」 これが照さんの行っていた砂漠……なんだ 俺への気持ちを押さえつけて過ごしてきた日々 枯れていった照さんの心 照「それでやっと、やっと再会できて!! そしたら、今まで抑えてきたものが溢れてきて……」ポロポロ 京太郎「……」 照「やりすぎてることは分かってた。でも――抑えられなかった。京ちゃんへの想いを……抑えきれなかった!」 それが雨 照さんの乾いた心を潤した、絶えることなく降り注ぐ感情の雨 照「幸せだった。近くに京ちゃんがいる、話せる、触れられる……感じられる」 京太郎「だから、あんなに過剰なスキンシップを……?」 照「……ずっと、そうしていられると思ってた。咲とも和解して……全てがいい方向に向かってるって」ポロポロ でも、違った 照「あの時……あの言葉を聞くまでは」 849 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/17(火) 01 28 44.16 ID iVBhIvx7o [9/16] 【出発当日】 ガヤガヤ 竜華「」 煌「」 京太郎「多すぎだろ!?」 透華「わ、私が目立っていませんわ!!」ガビーン ハギヨシ「透華お嬢様も負けていませんよ」フフッ 社長「では、しっかり修行してきたまえ!」 京太郎「あれ、社長いつのまにか元気に……?」 社長「あぁ~」 京太郎「気のせいか?」 久「お留守番は任せてね」バイバイ 京太郎「はい! お土産買ってきます!!」 ~~~なんやかんやで出発!~~~ 【行きのジェット機】 ハギヨシ「透華お嬢様のサプライズの準備を手伝って頂けますか?」 一同「「「「「「おー!」」」」」」 ガヤガヤガヤ 京太郎「あ、照さん。ちょっとクラッカーをとってきて貰っていいですか?」 照「うん」 京太郎「多分竜華さんが運んでたと思います」 照「合点承知」テクテク テクテク 照「(確かこっちに……)」 竜華「それにしても、困った子やなぁ」 照「ん?」コソッ 竜華「折角の合宿やのに……これじゃ修学旅行やん」ハァ 煌「うーん、確かにそうですね」 竜華「……京太郎君のアイドル活動を知っててああいうことするんかな?」 煌「知ってる筈ですけど、わざとでは無いと思いますよ?」 竜華「せやなぁ。好意からの行動やから強く言えないんや」 照「え……?」 852 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/17(火) 01 40 39.70 ID iVBhIvx7o [10/16] 違う――私はただ、みんなで京ちゃんと楽しく遊べたらって 照「(そう思った、だけなのに……)」 竜華「強く言うべき……なんかな?」 煌「確かに、関係者でも無いのに事務所や自宅に入り浸っていますし……」ウーン 竜華「間違いなくスキャンダルになる。ただでさえ宮永さんは有名やし……」 煌「距離を……取って貰うべきなんでしょうか」 竜華「京太郎君の事を思うなら、そうするべきや」バッサリ 煌「そう、ですね」 照「京ちゃんの為を、思うなら……私は、いらない?」ゾクッ 京ちゃんにとって私は必要ない? こんなに、京ちゃんのことを想ってるのに? こんなに京ちゃんのことを考えているのに? 照「こんなに……京ちゃんのことを好き、なのに……」ブルブルブル ああ……そうなんだ 私は、いらないんだ 京ちゃんにとって私は…… 照「邪魔、なんだ……」ポロポロッ タタタタタッ 竜華「せやけど、あんなに熱心に想ってくれる子も中々おらへんよ」フフッ 煌「一番の大ファンかもしれないですね」クスクス 竜華「京太郎君もなんやかんかで癒されとるようやし、あの子くらい許してもええかもなぁ」 煌「ふふっ。そういう清水谷さんの優しさ、嫌いじゃないかな?」ニコニコ 竜華「う、うっさいで!」カァァァ ~~~~~~~~ 照「だから……その時から私はもう京ちゃんの事を諦めることにした」 京太郎「違う、それは!!」 照「でも、無理だった。京ちゃんへの想いは……簡単に、忘れられるようなものじゃない」グッ 京太郎「……それは、違う」 照「だから、蓋をしたの」 京太郎「蓋……?」 照「もう、この想いが外に出ないように閉じ込めた」 854 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/17(火) 01 49 41.51 ID iVBhIvx7o [11/16] 照「それからはもう……知っての通り」 京太郎「じゃあ……なんで今日はデートなんてしたんですか?」 照「っ!」 京太郎「蓋をしたのなら、どうして一日だけ彼女だなんて言ったんですか!?」 照「それは……最後の、未練を断ち切るため」 京太郎「本当は蓋なんてしたくないんでしょう?」 照「違う!! 私は本当に!! 本当に……!」ブルブル ポタッ ポタッ 照「だって私の心は……こんなにも、暗い暗い深海のように沈んでしまったんだから」 京太郎「照さん……」ギリッ こんなの絶対間違ってる。 勘違いでやすれ違いで……誰かが傷つくなんて嫌だ! だから…… だから!! 京太郎「(俺が照さんを救い出す!!)」キッ 照「……」ポロポロ 京太郎「――まだ、雨はやんでいないんでしょう?」 照「え?」ドクンッ 京太郎「俺には分かります」 俺と再会して、照さんの心に…… 砂漠のように乾いた心に、今までせき止めていた感情が雨となって降り注いだ だけど、その心は今……無理やり閉じられた蓋のせいで行き場を失ってる 絶え間なく降り注ぐ雨は溜まりに溜まって…… 京太郎「照さんの心は今、深い深い海になってしまった」 照「……」ドクンドクンッ 855 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/17(火) 02 04 01.48 ID iVBhIvx7o [12/16] 京太郎「その圧力に耐えられず、心が張り裂けそうになって穴があいて、感情が溢れ出してる」 照「違う……!」 京太郎「照さんの心はもう、ボロボロじゃないですか!?」 照「違う!!!」 京太郎「そんなのダメだ!!」ガシッ 照「!!」ビクンッ 京太郎「雨が降ってもいいんですよ。心に蓋をして、感情を押さえつけても何も変わらないじゃないですか!」 照「で、でも……!! 蓋を取ったら私……私はもう抑えられない!!」 京太郎「!?」 照「京ちゃんに迷惑かけるよ!? 京ちゃんの夢を壊しちゃう!!」 京太郎「……」 照「だから、私は深い海の底で……陽の光の無い、暗い世界で生きていくしかないの」 京太郎「深い海の底? 陽の光が無い? ふざけんな!」 照「え……?」 京太郎「暗い世界で右も左も分からないなら!」 京太郎「もし、その想いが溢れるなら、絶えずに降り注ぐなら!!」 照「京……ちゃん?」 京太郎「俺が、太陽になります!!」ギュッ 照「うぇ!?」ドキッ 京太郎「照さんが迷わないように、俺が照さんを照らします!!」 照「京……ちゃん?」ジワッ 京太郎「誰がなんて言おうが関係ない!! 俺は、俺は……!!」 そうだ。 清澄のみんなも、竜華さんもキッカケにすぎない。 俺がアイドルを目指す、本当の理由は―― 京太郎「太陽のように輝いて、みんなを笑顔にしたいんです!」 照「!!」 京太郎「だから、海の底から出てきてください!!」 ____ ,. ´ __ `¨¨ヽ ,  ̄` / ヽ `ヽ / _ , ∨ 、 . / /,´ / | ヽ . / //' ' / ' / l| | ∨ l// / , / ' l| | | | | | | | | _/ ィ / { l |__|_{ |∧ }/ ' / l | ∧  ̄ {〃 Ⅵィ斧从 } /-}/-/、 , /-、 ∧} / , 从 Vり ∨イ ,イ斧ミ、}/ /⌒ } | ' / イ从 l ム Vり ム' ノ/} きっと空は……' ´ \∧ ' ,r ' / 光り輝いている筈ですから!! 、 v ァ / 从/ \ `こ イ _|、 ` r ´ //∧ /| /////∧ 「 | //////////> 、 , </∧ / {///////////////> 、 , </////// ∨__∨//////////////////>、 照「う、うぁぁぁっ……」ポロポロ 857 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/17(火) 02 12 06.33 ID iVBhIvx7o [13/16] ダメだよ、京ちゃん…… 頑張るって決めたのに、もう諦めるって決めたのに…… 照「心、溢れちゃうよぉ……」グスグス 京太郎「抑えるな! 出てきてください! さぁ!」 照「どうして京ちゃんはそんなに……」 眩しいの……? 照の心の蓋「」ゴゴゴゴゴゴゴゴッ バキッ バキバキバキッ!! ドバァァァァァァァァッ!!! 照「うわぁぁぁぁん京ちゃぁぁぁん!!」ダキッ 京太郎「……照さん!!」ギュゥゥ 照「ごめん、ごめんなざぃぃぃ!!」ビェェェェン 京太郎「よしよし……」ナデナデ 照「わだ、わだじぃ……」 京太郎「もういいんです。我慢なんてする必要はないんですから」 照「……うん、うん!!」ギュゥゥゥゥウ 照の心「」ピカァァァァァ 照「あっ……雨やんじゃった」 京太郎「え?」 照「だって。こんなにも綺麗な太陽が出てるから」 もう、雨なんて必要ない 京太郎「照さん……」 ゴーン! ゴーン! ゴーン1 照「あ、もう十二時……」 京太郎「……恋人ごっこは終わり、ですね」 照「……うん」 859 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/17(火) 02 19 50.47 ID iVBhIvx7o [14/16] 照「でも、今度は遊びじゃないから」 京太郎「え?」 照「……頑張って京ちゃんの彼女になる。敵は多いけど、負けたくない」 京太郎「敵なんかいましたっけ?」キョトン 照「……」ドグチァッ! 京太郎「あだっ!?」メメタァ!! 照「でもね、今までと同じじゃないよ?」 京太郎「同じじゃない?」 照「これからは、京ちゃんの為に頑張る。私の事だけじゃない、京ちゃんの気持ちも考える」 京太郎「照さん……熱が」ハラハラ パッシィァ!! 京太郎「なんでもないです」ヒリヒリ 照「私は照。だから、私も京ちゃんを照らせるようになってみせる」 京太郎「……あはは、ギャグですか?」クスクス 照「本気だもん!!」ムスーッ 京太郎「期待し……ん?」 ピカァァァァン 京太郎「この、感覚は!?」ゾクッ 照「あっ……」 京太郎の雀力が一段階上昇した!! テテーン 京太郎「この感覚、なんだか懐かしい……」 照「やっと……返せた」 京太郎「え?」 照「……ありがとう、京ちゃん」ギュゥゥゥゥ 京太郎「???」 863 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/17(火) 02 28 38.21 ID iVBhIvx7o [15/16] 【物陰】 ??「……」ジーッ ?「終わったのか?」スッ ??「ああ。なんだか、らしくねェことやっちまった」ポリポリ ?「でもお前が入れ込むくらいの心だったんだろう?」 ??「ああ。あんなに人を元気づける、太陽みたいな心を持った奴は見たことねェ」 ?「あの女の子の方は……?」 ??「あの子の心は、あの時みてぇに深い深い絶望の海だった」 ?「っ!」 ??「だけど今は違う」 ?「え?」 ??「女の子の心の雨がやんで、そこに男の太陽が光をさした」ニッ ?「ということはつまり……?」 ??「お前に見せてやれないのが残念だ。だって、あの子の心にはあんなにも……」 照「京ちゃんペロペロ」ペロペロ 京太郎「ぎゃぁぁぁぁぁ!?」 照「京ちゃんくんかくんか」スンスン 京太郎「のわぁぁぁぁ!?」 照「京ちゃんうまうま」ハグハグ 京太郎「うぎゃぁぁぁぁあ!?」 . . . . . . . . (⌒⌒ (⌒ . . . . . . . . . (⌒ (⌒ ; . . . . . . . . . (⌒ ⌒⌒ . .; . . .' . .. . ´ . . (⌒ ⌒ ⌒⌒ `ヽ (⌒(⌒ (⌒.; . . .' . . . . ´... . . . . . . . `ー---、 ⌒ (⌒ ⌒ ⌒ (⌒. . . ;. . .' . . . ´,....'.. ;. . . .' . . . . . . . . .. ` ⌒( (⌒ . .;. . . '. . . ´,....'. ,. . . .' . . . . . . . . . . . . . . . . . ;. . '. . . ´,....'. ., . . ' . . . . . . , ' . . . . . . . ;. . '. . . . ´,.... .´ . .´ .ヽ . . ., ' . . . . . . . . , ' ⌒⌒⌒ (⌒ ー;. . '. . . . ´,...´ ,. . ´. . ; ' ⌒ ヽ、 ( ⌒ ⌒Y⌒ ⌒`⌒) ヽ、_ ;. '. . . ´,....'. ,. . .' . . . ; ' (⌒⌒ ⌒ ⌒ (⌒ ⌒ `⌒)⌒) ⌒` .; . '. . . ´,....' . ;. . '_ _ . .; '(⌒´ ( (⌒(⌒ (⌒`⌒ ). ⌒) . ;. .' . .. ´,...' . ;. ' ; ' `ー、 _ _ _ (⌒ ヽ⌒ )´⌒ ヽ . ;. .' . . ´,....' ., . .' , ' _ (⌒ ⌒⌒) ;. '. . . ´,...' .; . '. ; ' ヽ (⌒ ⌒ (⌒ヽ⌒⌒ヽ ⌒) .; .' . . . ´,..' .; . ' , ' (⌒ ⌒) ; . '. . . .´,. '. ;. .' , ' (⌒(⌒(⌒(⌒ (⌒⌒ ヽ ; .' . . ´,. .' ;..' ; ' (⌒⌒ ⌒ ⌒(⌒_ _ _ _ (⌒ . ; .' . . ´,. . ; . ' ; ' ` ` ⌒ ー- - -- ⌒ ; ' . . ´,. .' .; .' ,..' . . . . ,. .⌒ ⌒ ⌒ヽ ⌒⌒ ⌒ ⌒ヽ , ' ( . ; '. . .´ ,.' ;. '. ヽ; ' ,(⌒ ⌒) ⌒) ( . ; '. . .´ .' .; ' . . . . . ' (⌒ . (⌒(⌒ . . ⌒) ,'⌒ ⌒) . . . . . . . ; ' . . ´ ..' .; ' . . . . . ' (⌒ . . (⌒ . . . . . . ⌒) . ヽ . . . .... . . .' ´ ' ' ' . (⌒ . . . . . . . . . . . . . . . . . . ⌒) . ⌒ カミーネ「綺麗な虹がかかってるんだから」 京太郎「調子に乗りすぎです!」チョップ 照「えへへっ!」 【てるてるガール】 カンッ!! 947 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/20(金) 03 58 24.75 ID Lf2wbv2Vo [1/10] 944 直貼りですお 946 個人的にはたまらんけど、エロはまぁ、多少はね? いいぞもっとやれと言えないのが辛い 【番外編 鹿児島ENDの真相 前編】 ~~番外編のあらすじ~~ FXで有り金全部溶かした社長のせいで潰れるかもしれないアクセル1 その危機を救うために身売りを決意した京太郎だったが、世の中はそんなに甘くはなく…… <とある闇金融> 京太郎「えーっと、一億貸して貰うことってできますかね?」 ウシジマ「……アンタふざけてんのか?」 京太郎「ふざけてなんか、いませんよ」ズイッ ウシジマ「……」 ドガバキィッ 京太郎「ゴモラッ!?」ズシャッ ウシジマ「ガキが来るところじゃねぇよ」ペッ 京太郎「……うぅっ」ショボーン これで10件目か…… そうだよな、こんなガキに一億出してくれる場所なんてそうそうあるわけない 京太郎「……かっこわりぃな、俺」フラフラ それでも守らなきゃ…… 俺の大事な場所を 大切なみんなの居場所を……!! 京太郎「でも、どうすれば一億なんて……」 ポツッ ポツポツッ ザァァァァァ!!! 京太郎「……ああ、ツいてねぇ」 本当に今日は……最悪な日だ 948 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/20(金) 04 01 27.16 ID Lf2wbv2Vo [2/10] ザァァァァァァ!! 京太郎「濡れるっ!!」ダダダッ あーもう! 本当になんなんだよ!! さっきまで晴れてたったのに!! 京太郎「ちくしょう! どっか雨宿り出来る場所でも……!!」 とは言ってもこの辺はビルばっかりでコンビニも…… 京太郎「ん?」ピタッ ~~~怪しげな屋敷~~~ 京太郎「あれ? こんな場所にこんな建物あったか?」テクテク しかもなんでだろう……? 体が勝手に……吸い込まれるような 京太郎「入ってもいいのか?」ガチャッ ギィィィ 京太郎「あのー! すいませーん!」 ブワァァァ 京太郎「っ!?」 なんだ、今の感じ……? 京太郎「……」テクテク あれ? どうして俺……勝手に人の家に入ってるんだ? 出ていきたいのに、体が勝手に…… ??「入りなさい」 声がした どこかで聞いたことがあるような、なぜか懐かしい…… 聞いていて、どこか安心するような優しい声 京太郎「あ、失礼します」スーッ ??「ようこそ、願いを叶えるミセへ」 京太郎「!!」 襖を開けた先にいたのはとても妖艶で、とても魅力的で、とても―― / | | ヽ , | | | i 、 |i | | | | l , ' |‐|- |.._ | ! i | | | | , |Liヒ i |_l个ト| | j ! | ! i | |zニ... __ ` ┴ -L| |_ i | _..」 | i /⌒ヽ| 代 テ≠= >┴L.| | | ! | ', `¨` {ァz...__{ ! | | ' | , !ヾノ..` 7 _|.」 | ヽ. | ! ', / | | ` ! | l i ′ ! ! | | | ! |! / | | j | ̄ ~¨ -‐… ァ' ' | | | | ´ / | | | | | |`丶 / | | | | ! | 丶、 / |_|」-┘ ! | | / ` | | | | | ! | | ' | | | | l! | ′ | ! ! | |l | ′ j! ! _.-… j | !| | ,' '| | / ̄ _.. ,' | |i! ! ム_ / | | l/ ̄ / | | ! |`ヽ.い\ / | ! 寂しそうな女性だった 949 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/20(金) 04 06 04.66 ID Lf2wbv2Vo [3/10] 京太郎「あの、俺!! 本当はここに来るつもりは無かったというか、雨宿りしたくて、その!」アセアセ ??「違うわ」 京太郎「?!」 ??「アナタはここに来る必要があった。そう――心の中で願う何かがある」 京太郎「え?」 ??「ここは願いを叶えるミセ……貴方の願い、叶えてあげるわ」 願いを叶える店? もし、本当にそうなら――救えるのか? 俺の、大事な場所を…… 京太郎「貴女は一体……?」 ??「そうね。私は……」 魔女「次元の魔女とでも、名乗っておこうかしら」クスッ 京太郎「ぷっ」ブルブル 魔女「あら、失礼ね」ムスッ 京太郎「あ、いえ! なんだか魔女って言葉が凄くお似合いだなって」アハハ 魔女「……」 京太郎「……失礼しました」 魔女「いいのよ。それよりも貴方はこのミセに来た――つまり、叶えたい願いがあるんでしょう?」 京太郎「あ、はい! でも、こんなこと言っても……」ウツムキ 魔女「話しなさい。そうでなければ何も始まらないわ」 京太郎「……実は」 ゆっくりと俺は話し始めた 俺がアイドルを目指すようになるまでの経緯、そして…… 京太郎「それで、どうしようもなくて俺……」 魔女「……そう、大変だったのね」 京太郎「あ、いえ! 俺はいいんですけど、ただ……よくしてくれた場所がなくなるのが怖いんです」ウツムキ 魔女「……」 京太郎「魔女さん?」 魔女「いいわ。救ってあげる」 京太郎「!?」 魔女「事務所の経営を救うだけの資金を出しましょう」 京太郎「ほ、本当ですか!?」ガタッ 魔女「ただし、対価を貰うわ」 京太郎「へ? 対価? でも俺に払えるものなんて……」 魔女「対価はお金やモノじゃない。勿論、客によってはそういうものを貰う場合もあるけど」 京太郎「じゃあ……俺は何を?」 魔女「貴方にとって、とても大切なモノを」 950 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/20(金) 04 09 37.01 ID Lf2wbv2Vo [4/10] 京太郎「大切なモノ?」キョトン 魔女「……絆」 京太郎「きずな?」 魔女「貴方が今まで培ってきた友情、愛情……そのカタチ」 京太郎「???」 魔女「貴方はもう、以前の友人達に会うことはできなくなる」 京太郎「え?」 魔女「一緒に歩んできた高校の友達も、共に歩もうとしていた事務所の仲間とも」 モウ――アエナイ 京太郎「会えなくなるって……そんなの、簡単じゃないですか」 電話だって出来るし、会おうと思えば飛行機や新幹線だってある 魔女「いいえ。貴方はわかっていないわ」 京太郎「?」 魔女「どちらからでも、会いに行こうとすれば見えないナニカが邪魔をするでしょう」 京太郎「いや、そんなオカルト……」 魔女「全ては必然なのよ。どうあがいても仲間には会えない、共に歩むことはできない」 「そう、私とあの子のように――」 京太郎「……」 魔女「……無理に決める必要は無いわ。決めるのは貴方だから」 京太郎「やります」 魔女「仲間との絆を信じて進むのも……え?」キョトン 京太郎「事務所を助けてください」ペコリ 魔女「いいの?」 京太郎「いいんです。みんなが助かるならそれで」 魔女「……」 京太郎「お願いします」 魔女「……後戻りは出来ないけど、それでもいいのかしら」 京太郎「大丈夫っすよ。こう見えても俺……強いし」 魔女「(貴方が耐えれても、残された者はきっと……)」 京太郎「だから、みんなを助けてください!」ペコリ 951 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/20(金) 04 15 00.85 ID Lf2wbv2Vo [5/10] 魔女「いいの?」 京太郎「いいんです。みんなが助かるならそれで」 魔女「……」 京太郎「お願いします」 魔女「……後戻りは出来ないけど、それでもいいのかしら」 京太郎「大丈夫っすよ。こう見えても俺……強いし」 魔女「(貴方が耐えれても、残された者はきっと……)」 京太郎「だから、みんなを助けてください!」ペコリ 魔女「……分かったわ。それと、もう一つだけいいかしら?」 京太郎「はい?」 魔女「このまま契約してしまえば、貴方はもう仲間に別れを告げることはできない」 京太郎「そう、ですね」 魔女「最後に会ってこなくてもいいの?」 京太郎「いや、いいです」キッパリ 魔女「あら? どうして?」 京太郎「その……なんて言っていいのか分からないし、俺不器用だから」ポリポリ 魔女「……」 京太郎「それに、会ったら決心が鈍りそうですしね」アハハ 魔女「……そう、ならいいわ」スッ ポワァァァァァァ 魔女「貴方の願い、叶えましょう」 京太郎「!?」ドクンッ 魔女「……はい、おしまい!」 京太郎「え? もう終わりっすか!?」キョトン 魔女「ええ。これでもう貴方は籠の中の鳥になった」 京太郎「へぇ~」マジマジ 魔女「?」 京太郎「よかった、これでみんなが助かるんですね」ニコッ 魔女「……変な子」 京太郎「??」 952 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/20(金) 04 18 03.51 ID Lf2wbv2Vo [6/10] 魔女「まぁ、いいわ。後はこっちでやっておくけど、貴方はどうする?」 京太郎「……うーん」 魔女「雨が止むまでここにいてもいいのよ?」 京太郎「あっ! それじゃあ一ついいですか?」 魔女「?」 京太郎「料理しても、いいですか?」ニィッ 魔女「!!」ドクンッ 京太郎「ダメですか?」 魔女「どうして……料理なんて言い出したの?」 京太郎「いや、魔女さんって綺麗ですけど、その……死人みたいに肌が真っ白だから」アセアセ 魔女「……」 京太郎「だから、ちゃんとご飯食べてるのかなって、心配で」 魔女「……失礼な子ね」 京太郎「す、すいません!!」ドゲザッ 魔女「……いいわ。厨房を使ってちょうだい」 京太郎「え? いいんですか?」 魔女「ちょうど酒のつまみも欲しかったしね~♪」 / ` ‐- ._ ヽ {/ / ヽ } `ヽ } , ′ / / ,ィ ヽ / ` ‐- 、 ヘ イ / / //‐/ ヽ ; / l | ', ヽ 、__ \ノ ! ; / /´  ̄ `ヽL___{ | レ|个 ! , /. `ヽ _`) } |_l ! ! ___ ¨└L_| | | ! /‐ - 、 | ,' `| |  ̄ `ヾ ___ `ヽ| | l /____ ` 、 l / / l ノ  ̄ `ヾ ! |ヽ | /. ` 、 ヽ | / / ', ⊂⊃ ノ |ノ | /. . \ ノ|' /_,イ ゝ ┌ -- -┐ 〈 ! | /´ ̄ ̄ ` 、 ! /__ハ ヽ ', ノ /| | , ´ ̄ ̄ ` 丶 、`丶 | } \ `= '´ , ィ | / r ┐ `丶 ヽ | ,' lヽ. _ ´ , | ' / ̄ ̄ ̄} } } f⌒) ヽ 〉. ,' / | ! 、 / コ r (`ー'´ '┐´ // . / / | l | ヽ ' }_ ]-‐' ¨¨7 // . / / il j ! \/ ト-' /`-‐ .二イ //. / , ' i |! ,' L.__ /{ノ / `‐ァ' └┐ //. / / |/厂!___ノ / /ヽ ヽ_/ `{ { ̄ //. // ̄ ̄`ヽ | { | / / } ト、 京太郎「任せてください! こう見えても料理はそこそこやれるんですよ!」 魔女「あら、期待しちゃってもいいのかしら?」 京太郎「じゃあ、厨房借りますね」 ドクンッ 京太郎「侑子さん」 954 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/20(金) 04 32 44.35 ID Lf2wbv2Vo [7/10] 魔女「っ!!」ドクンッ 京太郎「あれ、俺どうしてこんなこと……」 魔女「わたぬき……」ボソッ 京太郎「すいません! あの、勝手に名前呼んじゃって! あれ、でもそもそも名前聞いたっけ?」アセアセ 魔女「……ふふっ」 京太郎「?」 こうして俺は――次元の魔女との契約によって、囚われの身とやらになったらしい 正直、本当に会えなくなるなんて思っていたわけじゃないけど やはりあの魔女の力は本当だったみたいで、みんなにいくら会いに行こうとしても―― 会えることは無かった 【数日後 アクセル1】 竜華「……京太郎君、家にも帰らないでどこほっつき歩いとるんや」 社長「竜華ちゃん。そろそろ大阪に戻った方が……」 竜華「イヤや!京太郎君を見つけるまではうち……」 社長「この事務所も来週で解体されるんだ。もう、手遅れなんだよ?」 竜華「それでも、それでもうちは!!」 社長「……少し、頭を冷やすといい」スタスタ ガチャッ バタン 竜華「ひぐっ……グスッ……」ポロポロ なんでなん? なんで勝手にいなくなるん? 竜華「会いたいよ……京太郎君」ギュッ コンコン 竜華「っ!?」 ガチャッ 竜華「なんやおじさん? まだ何か――」 京太郎?「お久しぶりです、竜華さん」 竜華「え?」 京太郎?「少し、やつれましたね」ニコッ 竜華「きょ、京太郎君……?」ガタッ 京太郎?「はい! ただいま戻りました!」ニッ 竜華「あっ、あぁ……」フラフラ 955 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/20(金) 04 40 14.91 ID Lf2wbv2Vo [8/10] 竜華「アホ! どこに行っとったん!?」ポカポカ 京太郎?「すいません。でも……」スッ アタッシュケース「一億円」デデドン 竜華「なんや、これ……?」 京太郎?「このお金があれば、事務所を立て直せると思います」 竜華「え? こんなお金どうやって……」 京太郎?「それじゃあ俺、そろそろ行かないと」スッ 竜華「ちょ、ちょい待ちぃ!! ちゃんと説明――!!」 京太郎?「竜華さん、今までありがとうございました。俺……本当に感謝してます」 竜華「なんやの!? なんでこれっきりみたいな言い方すんの!?」 京太郎?「……」 さよなら 竜華「京太郎君っ!!」 京太郎?「……」ダダッ ガチャッ バタンッ 竜華「まっ、待って!!」ガチャッ ドンッ!! 竜華「あたっ!?」 ??「あら、大丈夫?」 竜華「あ、えと……お姉さん、今ここから男が出てきぃひんかった?」 ??「さぁ? 貴方しか出てきてないと思うけど」 竜華「そ、そんな筈あらへん!! 金髪の男前が出てきたはずや!」 ??「???」 竜華「そんな……嘘……」ガクッ ??「……しっかりしなさい」 竜華「……え?」 ??「貴方が今やるべき事は、落ち込んで悲しむことなのかしら?」 竜華「それは……」 ??「折角の想い、無駄にしちゃダメよ?」 竜華「あの、お姉さんは一体……?」 ??「美味しいタコスのお礼、ってとこかしら」 竜華「は?」 ??「等価交換の法則ってね」テクテクテク 竜華「なんやったんやろ……?」 956 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/20(金) 04 49 21.22 ID Lf2wbv2Vo [9/10] こうしてアクセル1は立ち直り、事務所は元通りとなった ただ以前と違うのは……そこに須賀京太郎の姿が無い 鈍くさくて、バカ丸出しで……それでも必死に前へ進もうとしていた男の姿が存在しない それは果たして……元通りだと言えるのか? そんなこと……誰に聞いても同じ答えが帰ってくるだけだろう ~~~数日後~~~ あー、皆さんどうも、須賀京太郎です 願いを叶えるミセで願いを叶えて貰ってから数日が過ぎました アイドルになる夢を諦め、かといって長野に戻ることも出来ない俺は…… 小蒔「京太郎さんー!」タタタッ 京太郎「ん?」 小蒔「えへへ、待っててくれたんですね」モジモジ 京太郎「うん、二時間は待ったかな?」ニッコリ 小蒔「あぅっ……//」 京太郎「嘘ですよ、俺も今来たとこっすから」 小蒔「うぅ~」カァァ 京太郎「じゃあ、行きましょうか」 小蒔「はいっ!」パァァァ , ´ / .' / .' ' | l | l | | / / ' | | | l| | l | , } l | | _/ イ / l| |_,∧_{ . ,-|-}-/、 , | { [二二二二.  ̄ ´ / / { |、{ l∧ {、 | }/イ/イ/},イ . / l | | ̄|| ̄|| ̄|| ̄||.....{〃 r∧ -‐=ミ_从 、Ⅵ ,l七弐ト /} /l| l | |==||==||==||==||=.゙/ /{ 从 {示ト、 \ⅵ上ヒン ./イ } / | |_||_||_||_||.゙/ //从 l∧.ヽVゝ' \ .| /イ/〓_〓_〓_〓_〓_〓_〓_〓_〓_. / イ' {/l∧ ∧. 〈 、 ,イ/j'..゙_〓_〓__〓_ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii゙ ̄ ̄iiii .. (;;;;∧;;;ー∧ -‐ァ 从..  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|....||||||||||||||||||||||||||[[][][][ .. ヽ 、 ‐く__ ´ ィ }/..| .┌──── ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||.|.|.||||||||| \ -‐ / ´ ̄〈_ ── ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|....| ̄ ̄ ̄||.. . .∥|┌┬┬┬┬┐|┌┬ \._ _. イ / /... ___ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||. . . .∥|├┼┼┼┼┤|├┼┼.゙ ̄}/」/ /. < > ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|....| ||. . . .∥|├┼┼┼┼┤|├┼┼....f'^ く / `ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||______...∥|└┴┴┴┴┘|└┴ . /「⌒fヘ /゙/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|....| ||[][][]| ∥|.| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | . _/ _j/|∧ /゙, /}ハ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||[][][]| ∥|.| ミミソ〆.| | / /ム__ノ'^ ). / /| {T} | ト}  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|....| ||[][][]|_∥|.| ヽ/〆..゙r 「 // /| / , {斗 lノ / ノ ハ ∧ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | || ̄ ̄^∥|.|____.....|/ /// ; / 从_乂 _ _ (ィ斧芋ミ、| / ∧ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|....| || ̄ ̄ ̄//. 厶r 〃 // , {.芹ハ`¨゙ {r' リ }〉 / | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |___||____//____ . j } / 〃. { } 弋ノ `¨´ ノ ! ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|....| // ゙/ / / , |l |//// ' ///// ム イ⌒Y ! ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | // ゙/ |/ / {ハ /{ } .リ ハ{ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|....| // /i. l/ / /. | ∨ 、 v‐‐ッ イ / l} ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | // ゙/ |// / 乂. ∨ \ イ / ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|....| // / / / `ヾ . < ト / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |≡≡≡≡≡≡≡≡≡゙/ / /| > ` ≦ } // {iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii / / | _ 。r≦ r´ .ノ .// ∧| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄..../ / / | ,r≦ >'´ // .// / }!、|_,,.、--‐'''^'''¨´'''^'''´´'''^'''^´`'''´^./ / /} |. ,イ / > 7´ ィ//// / .リ \|__________/ ̄ ̄ ̄.../ / ノ { | / { / / < /// / / / Y";゙゙''";;''"';='"゙゙'; "'; ;'"'' "';'/∵ .∴.../ / | ∨| l{ ! { // / / { /{ { <";゙゙=''";;''"';'"゙゙'; ="'; ;'"'' / ∴...... / / 丿 / 〈 ゝ_ゝ 乂 / / 乂 | / .乂 |";゙゙''";;''"';'="゙゙'; "'; ;'="'' | ̄ ̄ ̄...i /./ 〈 |... / - ‐アイ. / ゞ | |'";;''"';'"゙゙'; ="'; ;'"'' "''";;''"';'"゙゙'; = | / \\ l |.... / ´-っ ././ }! なんの因果か、鹿児島にいます 【番外編 鹿児島ENDの真相 後編】に続く 963 名前: ◆RwzBVKdQPM[sage] 投稿日:2013/09/21(土) 00 38 21.54 ID 438kQtRao [1/10] ,. -──……──- . / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .、 \ガビーン/ / . . . . . . . /. . . . . . . . . . . . . . . . i . . . . \ / . . . . . . . . ./ . . . . . . ./ . /. . . } . . | . .} . . . ヽ ′ . . . . . . ./ . . . . . . //}/∨ハ/レ'ヽ . . i l i i . . . . . . . . i . . . . . . . | V从| | . . . . |. . . . | . . . . . . . | ー ─'´ ^ー-| . | | . . . . |. . . . | . . . . . . . | | . | (折角の出番なのに文字化けしてた……) | . . . . |. . . . | . . . . . . . | 〃⌒ヾ 癶{ . | | . . . . |. . . . | . . . . . . . | {{ }} {{ }} . | | . . . . |. . . . | . . . . . . . | ゞ=='" ヾリ | | . . . . |. . . . | . . . . . . . | | . | | . . . . | . . . .| . . . . . i . | /⌒⌒} | . | | . . . . | . . . .| . . . . . i . | { / / . .| | i . . | . . .i | . . . . . i . |`  ̄⌒,.ィ . | . . . .| |/{ . ..| i | | | . . . . . i . | 厂| . . . .| . | . .i. .| /⌒\{从| 乂 . . . Ⅳ '⌒ l/}/Ⅵ 八| / ヽ | l\ \i/ __ /| |ノ}/ / } | l ヽ _____________,ノ .| l i | . . . ´ ` . . / / ヽ / / / ヽ . アラサーは哀れだねぃ / / /l ハ―- 、/ i こっちは次スレで主役扱いだけど. / i レ' L / レ1/l | _ {/ | | 芹ぅ _ | |i | 〈ム | | | ヒり ー‐ |/ |l | マム | | /| '''' ′ '''' / 八 | マム 〉 从 マ フ / ヽ. マム__/ へ > r' _ _ _ _ _ / / . 「`ヽ/ .\ /7´〃 */ / . | * *\ イ * / iУ* / /\ ハ i | * * * トミj * { _ノ * /{ / * * ヽ' リ | * * * Vハ */* / * Ⅳ / * * | (⌒)_ _(⌒) (⌒ ) -‐…‐- ( ⌒) `¨ヽヽ/ . .` 〃`¨´ . .ヽ. /. /! .ヽ . /. 〃 | . .′. / │ i ト、 i i . / | i | i | | | | i ≧ト廴ト、 仏斗匕、 } | ……出番!! { | | |乍≧ミ `¨ィ≦斤|`′ | ゞ | | 辷ソ 辷ソ | | | | | . ハ// , ハハ/, | | | | ハ __r .イ | | | | i > . ` イ | | | | | | r‐| ≧≦ |‐、 | | | | |i {/ {人 人} .' ,′ | | j| 八! \\.// /. /ニ‐ l -≦八廴≧ \/ ≦彡'|ニニニニ`ヽ . ‐- 、 .' r___ fニ; {ヲ “´└ } (そろそろ出番のようじゃな……) '.--ヽ ,爪 マア彡へ r'/|\/ニアヽ // ̄ |ニニニiニニi fイ {ニニニ`lニニl /ニ| ヽ二二|ニニ} /二j i二二i二ニ〉 /ニ〈 {ニニ二vニニ〉 /ニニ〈ミ=‐ ヽニニニvニニ〉 /ニニ〈ミ≧=‐ \ニニ ニニ〉 ,iニニニ[ニニニニ彡'´Vニ }ニニ} / |ニニニ|ニニ{jニニニニニニVニ}ニニ} /ミ|ニ二|ニニ≧ニニニ二|=jニ}ニニ} / /`ー--|ニニニミ|ニニニ二| ̄ / 〉 L{」ヲ vニニニ|ニニニ二| ヾ」/ vニ二|ニニニ二| vニニ|ニニニニ| Vニ|ニニニニ!965 名前: ◆RwzBVKdQPM[sage] 投稿日:2013/09/21(土) 00 47 48.98 ID 438kQtRao [2/10]※ こっちのスレ埋めておきたいので、ご協力くださると助かります / / ル│ /─ラ |. ハハ | \ / | /レ ∨ リル | / ノ│ | │ / | | / 二二\ ノ ノ  ̄ヾノ | | ワハハー ∠ ハ レ . /゙ ヘ` _,===ミノ│ | | / ソ | | . ○ | / lヘ ノ | | / | ヤ`廴 ン O │ソ ハ ノ ∠ | / 、廴 ソノ /| // 京太郎君のポスターが出来たぞー! \ | ハリ .| ∨ / \ | 丿 弋 ̄ ̄マ フ .| \ \  ̄ ̄\ \.........メ / / \ \ | \ / / ハ | 丶、 _, イ´ / \ / ̄\ ´ ´| ノ  ̄  ̄  ̄ ..../ 丶、、、 /| リ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄゛゛゛゛゛ \ |" ヾ\ / ゙゙\ \ / 〉 |\/ ヽ \ /\ /∨ \. / ,. . . / . . . ./>ミx彡ヘ _ _ _ _V. ハ ' / . ./ _ _ _ _ _ / ∨ V. ノ . |77. / ____/ ∨ ̄ ̄ \ } (清澄の使いっぱしりだとばかり思っていたが……) |i_i i_i /´ . / \ . \\ |i i / . /____ ,.. ー-==、 \ ` ー‐ ノ 、_|iノ/ . 7 厂 ̄´ヽ ,二ニ \ ー=彡ノ __フ . . /ァ==ミ、 イ{ i`ヽハト==≠-‐'′ `ー==≦彡'〃 _) i^ r'. ノ /ノ リ 爪 ー≠爪 { ヽゝ--‐'  ̄` 「イ ノ i |ヽ こうしてみると、中々いいものだな | i . `トゝ . . , . . し'ノ i. | | i ヽ.__ 爪 . i | | i i ヽ ー ' イ | i i | | i i 个 .. .イ |. | i i | | i i i i_ }´{ > . .イ ト、! _ |. | i 从 八 i i //} `丶、 ` ´ ノ Vハノノ. // ヽ X'/∧ ` ーv‐く ∨ハー=ニ二.. _____ _ ....-==ニ\ Xヽ'∧ /ー一へ. /∧////////////ハ/ハ'////////,ヽハ//∧ ∧ i i i i i i i∧ ///∧'////////////ハ///∨////////////'∧ / ∨ i i i i/ ∨\'//〉/////////////} __,.. ' ´ ̄ ̄ ̄`ヽ、 /レ、 ,.. ' ´ ン'∠二ト、 /,.. / , , 、. \ V/ ̄`ヽヘA! // ./, / / ハ ! ヽ ゙、 \ 智美ちゃんがジャニヲタをやめるなんて……/ / i | ! // i ! | ! | i ヾ、| /i. ハ iハ |∧! !| /ノi ,ィ|! ト、 ゙、i!゙、| !ハ人|-V十! ノナー-レ、,ィ! ノ、 ゙、 !| ノ !、c―‐ ;==、 ―‐o ノィ'′ i ハ リ / ,イ  ̄ ̄ `ー―'" ! i ! |.| /. /(i´ | 、 u /! iリ_リ / r-、丶` ...、ヽ___,.イ / // ./ヽ | | ヽ .) / | \_/ |( ( / / / i | i ノ/ / | A / \ Y / / | ______/ \ ,. ´ ` .__ ヽ / \`ヽ .‘,. /´ \} . .‘, (今度会ったらサインもらってみようかな……) / /i . ! . ト、 ヽ ‘,. / . / { . ト、{ \___ ヽ ‘, , } ./⌒ `\丶<.\ | . .| . .∧ / イ ___ ___、 | | . /. . ./ ! / // / } |\|__ . .,′ / i ./ ノ ! {l!{ { l! / .| ト、.', / { l | ./,, ゝ-'′ .ゝ-‐' ノ .} } / . .| l !人 ¨´'''' .i/ イ . . . .| V > ` ‐ ' ,_¨´./ ! .∧ | ` ー─‐‐ェ─ ノヽ ¨¨´ .| / ヽ ! _ ⌒Y´¨7\ノ ` ┐ j/ V /`ー=ニニ二二¨} ヽ rヘ! rく Yヽ }(そうっすねー)↑ この辺にモモ968 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/21(土) 00 57 20.76 ID 438kQtRao [3/10] 〃. ヽ <キャプテーン ! ,(i!i!)`゙i | |!_(l´.ゥ`ノ!| ム゙予''!、 て/iYiYハう '.十i十' ヒヒ! i'|/ ┴‐---、 -==ァ ` 、 / \`ゝ _,...-‐' | ハ N、 丶、 丶 \  ̄`7 | /レ V \ \\ ヽ 、 | いいもの持ってきましたよー | / | |' ̄  ̄`゙ヽ || | ヾ、 レi i ,==、 -≡ミ、 V|人/ ト- ゝ ソ 「|´{, | H {, || |,r┐ !| `ト _.ノ 丶 __.ノ } /レ i ___ ,、__.ノ/ \ 丶-' /|/|人| ` ,..-‐ | r 、 r‐r―' ̄/! !` 、 ____ 丶 \_ ,イ| ヽ ト --/ >‐-、 ≧ニニr‐ 、_,...-、 \ / i∧ ゙、 |ー--/ ,, " _,イ-‐^i `ー--`ー-、__ \ / | ヽ ゙、| /,, " __/ / ', \ \ / | | \ |/ニ--≠= ヾ / ! \ \ /\ Y o | \ | i ,. - ‐──-- 、 / / .\ / / ;ィ /^', ト、 . ヽ / / / ! { リ ! ヽ .', ,' / / 彡` ソ ', } ! | r"、 __ ' ミ . | . ,' これ、合宿に参加しなかった子に頼んで貰ってきたんです | /二ヽ `゙ヒ ソヾ ´__, | / ', {.' ` ⊂⊃ ヒ ソ`ー,゙ 確か好きでしたよね? 〉ヽ_ , ⊂/ { 〉、゙ . 、_ _. ! r-‐| f゙ / \ ,.ノ | ヽ ヽ_ ` _. ,‐ ´ _,.>', \ }、_ /、< \二__. ! }\_ ヘ ` ー 、ィ`ヽ\ { \ ¨ }\`_'"} \ / l ' , ' , ハ ,.' ' / / / ,.l ,、 'v 'v 'v ハ ハ,' ./ / .,' / | .|ハ l l 'v ', ハ. ; | ,' ハ l | | .l ハ l l l }l | | | l | l l l | | .| |l l | l |l | | これ――須賀君のサイン! | | , | | 」斗 -代「 リ }| | リ`7‐-リ_ | | | | l | |人ハ { リノ リノj/j从//j ,イ | ┼O | | . | | `^ ′ rテ守癶 ,小 | 小 | | , |l, |,cうz==ミ {トッリ ,ノハ | ありがとう……!!|. ┌┐ l | リ 小 'v¨´. . . .. `¨''と^) l | |. └┘ l 小| | |ハ Y ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ハl | | l | | .| | | } lト、 cっ , イ | | | | | | | | |l リ リ > 、 ,.<「 l. | | | l从小、{「「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | 乂゙\ハ|.| r―┴-、|. ,rr< \j |.| ` ̄ア^ヽ\ / / .{ . / | ハ ト; \ \. / / / \ ;ハ;! ル' リ j;ヘ .\ >ァー=≦_;_;_;_;_/ /\ \/ u.ノ u.ヽ \ .V/ ヽ ,ゞ/ / \/‐≦、ぇ、 ≧-\ .∧ (欲しい……!!) ー/ ./ ,彳,i作ミx ゛ 作ミxヾ; ∧ , ./ ! .俄_,}iハ 我,刈 { ∧ l .メ、 とつミ彡℃ ///// ミモっ.ト; . | ハ ////////////////// ,l|\ l | メぃ rvー-―, / .! ヽ .| | |ー - 、 ~ ̄  ̄ / .| };! }/| ト; .! 个 .ーェ __ , ィ ハ ,从| Ⅵ ヽ!rー― -' {| |≧ v'⌒ヽ、 〃弋ヽ \ 〉 | ト、 \イケダァァァァァ!!/ / \\ \- ‐ / j j. ヽ . / ヽ\\ \_./ /∧ \ ↑このへんにコーチ / .|! \\. ヽ/ // ヘ \974 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/21(土) 01 08 55.22 ID 438kQtRao [4/10] / // ____ _.... ――― --、_{r、/.. ´ \ ,. ´ /´ `¨ヽ、 -=< ̄ ̄`\ ,. ´ ´ 、 ` .、 // ̄ ̄\ ,. ―― 、 ,\ \ , ' / --、/⌒Y´_ | ヽ、\ ヽ 透華もハギヨシさんもいないと暇だねー // { __,..-r - 、_ } ヽ , ∧ 、 \ . / ' /乂_,...イ´ / \ ̄ \ ,イ ∨ , | ヽ ヽ } { | / / _// | / / | \_∧} ∨ } 、、 | Ⅵ 衣も風邪で寝たきりだしさ Ⅳ { / {\ { | { l | ' ! | | | | | ' | } | リ / 从{汽≧从 | 从-}/-| /-| | | | / | / , } _,刈 \ ィ==ミ // | | / , { Vソ _ノ刈ヽ イ |^Y} / | 叭 , Vzソ ノ | |ノ/ イ | | 、 __ __∧,ィ| | /´ 、 | \ ‘ ー` 〉 ,、〈, , \ 从 ` ー r-==≦ | / / \ ,ィ⌒| / イ⌒\ /´ ./ / /´ ./ ./`ヽ . } / i i i / / | | i l l l | | | l | | l 須賀京太郎君……だっけ? l | | | | | | | l l | l | | |ヽ -|- -‐ | ! | l どうしてあんなに入れ込むのかな? | | l _ ! -‐ | ヽl ヽl ! !i | l || l |´ヽ ‐ヽ‐ ナャ ヽ`| | l. |.| | _ィ ュ、_ -‐〈 ヒ / | | l | | | i´ i i. l ー 一 "| | l | | | l 、 `´ ′ 〃 .| .| l | | | l、 ` /| | l | | | |\ 、っ /| | | l. | | | ` ′.| | | l. | | | `.、ー ´ _| -| | l. | | | i /_ ̄ /| |‐ - _. | | | -/ i 人 / .| | ヽ l | レ ´ //| /. ヽ ./ | | l / , _, -‐- 、`y´ \/´/ -ァ / / , -‐´ , V /| | | ゙、´<´_ / ./ ., -´ /``゛"´| | | | | i ゙i´ ̄ / / // / | ./ | /| | | , | / / / // ノ| / |イ/|.,イ ィ∧| もしかして透華の奴、須賀にお熱なんじゃねーの? /_, -‐ ´ , ‐´/----、 ソ,,==―∀Nr 、| _, -‐ ´ ,. / __ ̄ ,,-―--、 l/ |ー'-----―' 爪 |/゙、 て o |゛ 2;;;;;;ノ "/ .ノ | |∧. ゙、 """ | / ` \_| 、 |-i´ ニマニマ |イ.゙、 ´ /i、| |ハ|〉 、 -----――' ,イ/ ` /" ゙、 l 、 r f Y\ ., イ/' `i / ._ ゙、! \.r!、\\ \|' ゙、 _// 〉 ト! | ゙、 ゙、 ゙、 ゙、 ,ベ、__ _, ---―― ´ ./// ゙、 | | ゙、 ゙、 ゙、 .V\ ゙、  ̄ ̄`ー-、 ,、rく´ ! ! i′ / i \ / 丶, -‐_ ニニ _‐ 、 ノへ /`'` ,/イ´ . . . . . . . . . . . . `丶く, ノ、 ,L, / . . . . . ./ ./ . . ,、,、 . . . . . . . . .\ `ハ i 〈/ . . / . / . .! . l . ./` ´l . .l . | . . . . . . V . .i (京×ハギ……ニョヒュヒュヒュ!) | . ! . . .l . .l . ._ L.l_ .| ! . ! . l| . l. .l . . . ! . .| l . l. . . | . ,ィく 丁「`!. l 'テテト、! .| . . . | . .| __,l . ト、 .l\! ヽNヽ! l/!/ l /| メ . . /! . .! ニヤニヤ /_ V'l .ヽ! ,ィ==ミ r==ミ ,イ . ,イ`! /=、 \うぅぅぅ……ハギヨシィ……とーかぁ……/ /// . ヽ! . . l xxx xxx.// .| . !'`ヽヽ ,!/ / . . . / . | . . .!、 ' _ 7 . . .,! ヽ . .ヽN ↑この辺に風邪の衣 r=、―-'- 、 /! . .l !、 l 丶、 ー-,rく´ヽレ! . . /_L ゙-‐┴ァ、 ! 丶、 丶、リri . l‐┴`、 -/\\ヽ ヽ . ./ / i| ri _ ヽ!.ヽ!.. .. .. .. ヾヽ〉 /! /_ -‐ 7_V || / \|\ `` ヽ.. .. .. .. こ {. { //イ}- /ヽ !一同「「「「うわぁ……」」」」ドンビキ歩「ファッ!?」ビクッ 978 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/21(土) 01 20 57.02 ID 438kQtRao [5/10] . ´ ` . / \ .´ / / ∧ ヽ ヽ / / / / ヽ ヽ ', ハ / ,' / /,′ } i ! i ';\ あー!! 須賀君のポスターじゃん!! ' ! ! _ハ { ハ! }ハ _ レ }} ! ヽ { i { /Tニヽ {! jイ ノハハハノ ! } ヽ ヽ 誰が貼ったの!? i ハ ハ i/ん ハ` ゙ん ハヽi i ハ}i ヽヽ iハ ハゝ 辷ソ 辷ソ "ハ レ ノ ヽ ヽ /人 ! ' /.ィ } ハ .} { { ', "" r――┐ "" ′V} } } } { { ゝ, ヽ ノ イ ∧ / / ,ヾく  ̄ i ェ- --ェ彡!  ̄ ハ} //. / i ヽ\ YY / 丿 ´ ハ} // / へ┐ \ l l / j V ノ ノ /ヽ‐二 、 ` l l ´ V Vノ ノ ィ ヽ `<´,.) l l ! ハ _/ / \ . ´_],,] / ヽ. / // / | | / . . / / / | | \| | \/ . / │ . / / | | | |_ / メ / /. /| | | た、たまたま雑誌に付いてたから……その、 .' / | | | /⌒| {⌒刃ト/ / / 七 | | 代わり映えしない部室を変えようとしただけよ. ' | | | |{{ `| | ヒン 厶イ刄|/│/ ′ | | / ;゙| i ゝ | | 、、 ヒン'イ. |乂/ | | | . /│ i 介i| |. __ ' /7i| |ハ ∨ | {/ / / ∧. 〈\i| |\_‘ー´ ィ77(|. ハ } │ | .∨ ∠二二 ∨j| | ∧ ̄Ⅵニニ7 /丿| │ | ∨レ―\∧ Ⅵ 人,_ ∨ 〈 {厶_ } │ /............................................................................ヽ .. / / / i , / / | / / | | ' ボーッ | | | 厶斗 -ハ | | ! | _ | | | | / | / .} /i / | |_ ノ | |/| | |_彡 〃__/ / ィ /}| | | |/| | | ィ芹刈`;/ f竏;' 〃 (こうして見るとなかなか……) | | f^Y | 《 乂 _ソ ソ. ' | | ^| 从 | 乂 ' | | 圦 ハ | ``` ′ i | |`ーo{ ; | _ \(カキィーン)/ i | | | |. ' | ´’ィ | |l | | '; |` . イ | ↑この変に氷漬けの宥姉 | 八 _圦 '; . 厂 { l | |. ′ '; 〈./ \ 弋「./ j 〃 --……-- r―‐⌒ヾ \ |∨ \ \ |/゚ 。 \. . . . . . . . . . . . . . . / \ . . . . \ . . . . . . . . . . . . . . 。 // / \ . . . . . . . . . ` .o。 . . . . . . . . . . . i ゚. /イ / . . .イ . . ー┬--- . . . __ .` . .o。 . . . . .|. ..。 i{ | ′ . .'{_|_ . . . | リV . . . . . . } .>匕、 \j--i いいんじゃない? || |/ . . ∧}リ≫┘o。v――'’xr示=ミト、 . .\}、 こういうの好きだよ リ { . . . .|! ‘, ィ芹≧ュ ’|イi//| 》、 。 . . .ぃ、 | . . . . .「`ヽ《乂_゚ツ ゞ= '゚ リ/リ゚。 . .ト、i | . . . .小 , , ' , , / . . .∧ .} リ l. . . . . | }ゝ-! jハ . . . j/} .| 。. . . { { j 八 -==ァ イ }/ j ノ ゚ 。.リ \{≧ュ。. ィ jソ ″ / ゞ イニ} ` ´ {ニヽ ィニ// ゝ|ニ\ オーハナシワカルー! ヤッタネー! ベツニドウデモイイケド ダレカタスケテ…… | さ っ 蚊 な | び ぽ 帳 ん ....  ̄ ̄ . | し く の か / \ | : て 外 ./ / i ', ! | ハ ! (⌒) , | L__∧__/ L__」| ◯ ヽ、 | イ | | | o 0 ‐----- | ヽ! ' | Ⅵ从 ト - ィ トⅣ ヽ{.i.` -r_´ー- 」 -‐ ',.冫vヘ/〉‐ _981 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/21(土) 01 29 31.31 ID 438kQtRao [6/10] _,. . . . . . ̄ ̄ . . . . ... /⌒. . . . . . . . . . . . . . . . . .` ⌒ヽ /. . . . . . ._|. . . . . . . . . . . . . . . . . ',. . . . 京太郎ポスター、部室に貼ってもうたわー!! . . . . . . . ./ |. . . . . . . ト、. . . . . . . . ハ. . . ! いやー抑えきれんかったわー、もはや無意識やったわー!. |i. . .| . /_,人. . . . ト、|__\. |. . . . ..|. . .| 八. . ∨ _,, \_| ,_ | . / . i|. . .| ∨| |'´⌒ ⌒` レ'. . . リ. . .| ─ _ (⌒Y⌒) 〈 从 " ′__ " ,| . /l/ . . .  ̄ノ ̄ / \ \_/ ヽ| | ‘ ′ ,.イ |/ . . . | | ≧ァ- < ト、| | . . . | _ --イ ‐ ´ />- 、. i| \これ一枚もらってもええかな~?/ ./ レ ∨ `ー′ i . / / /介\ / |/ ↑この辺に代行. / 〉 ∨ |∨ | 〈 / / | | ∧ ./ --- 、 '., ,' ./ ./ \\ \ .', .l / / ヽ.\ ヽ ! .! , ./‐‐-.、 ...-‐!l‐\ ', l やっぱ京太郎君はええな♪ l .! ./ ` ´ リ ', .', .l ノ,! !/,.-==ミ.、 ,ィ ===ミ、! l l 心が洗われるようやわ ,'/l ., ' f/{ }ヽー ''./イ{ }ヽ Y l .,'/ .l 八 {ヾ乂 ゚ ノ,ノ/⌒ヽヽ 乂 ゚ ノ .ノ / l (' .l ト.-=一 ''´ 、 `ー == イ,' l l ト-, ''' '''' / ,' .! l l ハ -‐ - ,/ .,' ! l l i>... ,.ィ/ /! .l l l .j | ! ≧z... ....ィ≦_|/ , / ! .l / j j .,' j l/`{_f´ ̄ ̄ /., ' / l .l {( ./ ノ /_,'/ .,.ィ !_,.ィ! /./ ./丶l、 .! ト、\ ヽ`ー' / .// ./ 〉_ ハ /./ l / `ー- .、 ! !、 `ー=イ ,イ_,,..イ / } .\{/!l .V V ノ __ __ . . .-‐ .ヽ ヽ _ -、 __' _ _=-‐''' '゙゙゙ ヘ . 、 / . . ;" .,, '; .l おー! 確かに……  ̄'_ ;' ___゙' ,,=- l .l O( ) ,'´ir' ミ ,,=ュ、.! | / ィl´`ゝ弋;ノ lr' リi; / く/ / . . 、_. ''' ' ¨ / !') ` ‐-'L ヽ o ./ . `! ___ -! __ <ノノ_」 / | ヽ, /ヽ,_ l |/\l /ヘ ヽ ノ \ } \レ./ /! / | .X Y _ , - ,r ´ て ̄ヽ=- /  ̄ ヽ r ⌒ `Y_丿___ニ、 / }( ー' , ー' ̄ `゙`ミ、ヽ l l/ T ,ィ=- 、.i_ ファンになりそうなのよー! f ゝ .八(ヽ! ヽ i.! ヽ. ゝ > __ . イ| .| ヽz=-ミ __ !! ! ( ー zイ .ミ.l ! ヲ んィ i!` ,r'心}.! ! ー' Y⌒ヽ ! .! ゝ弋_ リ l!ィ爿.!__ノ ヽ | .! '''' , ゙'' l.!.| ー-、.| .! , -- ''' !.| | )! ! . 、 丿 .ノ .! | _|.ヽ! 、 _ イ l/ / \ /、 ̄ , - ´ \ .\ ;ハ 、 < .- ‐.h ‐ ....、 、 キョウタロウラブ! キョウタロウラブ!! キョウタロウラブ!! オオサカハキョウタロウノマチ!! ヒメマツハキョウタロウノボコウ!! イェーイ!! / /{/ -‐‐--..,,__ __, }八 } ― i | レ′ ¨¨ ∪ Ⅵ ! ― メゲるわ… i | . i' _,.. -=ミ、ヽ 'ー--、! 八 ― i | | ァ' γ⌒.、 .' \ //|||||||| | i 《. f } x-=ミ、 / > . . .| i i{ ヾ { ! f ヽ }i / > . . .| i 八 乂 ノ | } i; /´¨ . . . | i \ u | / / ※麻雀部の未来を心配せずにはいられない末原さんなのでした . . . | i .ヽ 、 乂 , / .| i / } } ∪ } /984 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/21(土) 01 40 53.02 ID 438kQtRao [7/10] _人_/ \ Y/ ∧ \ . キリッ / / / ヽ \ | . / | | | /| \__ヽ| | i| | |`ト|/| /|斗テ气宀〉 | | あ、あれは京太郎ポスター!? | i| |斗テ气{/ 辷_ソ / | | | V从 辷ソ | | | iハ i i i | i | | i | i i i /\ | ii | | i从 \/ .ィ| ii | | ii 个 ,イ< | ii i ,゙ ∨八 |\ \>‐r‐ ´ / |/入 /|/ \ \ '´ |¨¨¨7 |/\ / \. / / .| \ 今じゃ怜もすっかり京太郎ファンか……/ ./ / /| ト、 ヽ ./ / / | | | V .ト、 . なんか、気色悪いんやけど / / | . 十―八 . | V─一 .| \ . / | /| /=ミ、 \ | r=≠ミ、 .| \ .. / |/ 〈{ rし心 "rし心}〉 .八 |\|/ 7 / 弋ぅツ 弋ぅツ | /^ .| ̄ ̄ //| | , ,,, | / , .|\ | | 从_} / | \| | ./ 八 r- , u/| /\| \ イ /j/ _> _ < | f´ | r=≦ニ三| | >―i |ニニ三三|__ ,=≦ニニ/ニ/__ _|三三三三三≧=- ,.  ̄ ̄ ̄ ̄ / \ / / ‘, \ ヽ /./ / .| ゚。 い 。{/ /l |i | i | }i , そりゃ須賀京太郎は大阪で絶大な人気を誇るアイドルやからなー ゚ |ー| |ト . ,;__|| | | |l| l||---'.i まさかこの大阪で京太郎ファンじゃない女子学生なんておらん筈やし | r i|-/ 」|_--_、|W!__jリ斗-___jリ | i│ |/リi| | -` ´- } .| |│ l { | j ノリ , 。 ハ_,イ  ̄ ̄`ヽ_,イ  ̄ ̄`ヽ_ハ .′ ゚。{ .乂____,ノ ̄乂____,ノ,′} / そんなんおったら道頓堀に捨てられてまうわなー ゚.ハ . . . . . ′ . . . . . / / ∨ーl lィ / _ V个 .. (_) イ / /{ ∧ハ } > < {. i | {..乂ゝ-' } }| ` ー ´ |{ { ゝ.,ハ∧ | | ダヨナー! ソヤソヤ! キョウタロウハオオサカノヨメ!! ハンシンオオサカキョウタロウモオオサカ!! / . . . . . . . . . . . . . . . . \ . .\\ . . . . . . . /.\ /¨ ̄ ¨¨ト、. . . . . . . V--、. . . | . /. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . i\ . .\`ー-- . . . `.ィ7 .r=ミ ′\}V\ . .V \ . | /. . . . . . . . . . . . . . . . -‐‐-|- \ . .\. . ̄i{ { 、 } \| } | (えっ……? そんなにヤバイの?). /. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ..| .\ . .\ . . 乂 ノ / , ./ / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 八 \ __\... __ =彡 /./. / . . ,.イ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .\. / / ←全然京太郎の良さが分からない人// / . . . . . . . . . . . . . . . . . . ',\\ ,. イ .,′ / /{ . . . . . . . . . . . Λ . . . . . .\ / 厂 . . . . .i. / / .| . . . . . . . . . ./ \{\ ___\ ′ . . . . . { / / | . . . . . .八/ '. . 人 . . . . . . 八. / / i| . . . . / '. . V . . . .{ . \ ( 八 . ./ . r 二- V . . . \ \ \ V\r . / >ー- ィ Λ \(うちも仲間に入れて欲しいんやけどなぁ……)/ ↑みんなの輪に入りたいけど、なかなか踏み出せない雅枝さん988 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/21(土) 01 49 55.17 ID 438kQtRao [8/10] .....-...==...... ... ´ ` ...、 ./ /! ヽ / / / , ! , ∨ えへへ、充電充電ー! .' ト l! l | / l 斗ヤl ., . | 从 ミ ! !/´ |/ |/l } ! .l /んム` /んムY/ノ l . l | l 辷 ソ 辷ソ l ;' ! ホワーン l | | ,, ,, l , , \あんまり近くで見てると目が悪くなるよ/ .i ! ゝ ┌ ┐ l ,' / . | | _> __ ィ / '_ ;;/ ↑ この辺にトシさん |/ ,-| _,,! //´ >イ 〉 ´ .〉、_ x>´///! /Y ', /////ヽ、 /´ |/////!/小 V //////ヽ ./ |//// /! /////// | ___/ / / \ \ ⌒フ / , / l 〈 \\ \ / / / / /| \ ∨ \ \ / / / /-~/-| { \~ー 、' \ ) なんでイケメンのポスター見つめてるの? 〈 / | |八Ν__八{ | _\ ∨ l|′ / l| l ァ┼ ┬ \N┬‐┬ | | リ 〃 / l|\_从 乂゚_ノ 乂゚ノノ}∧l/} 八/ / ,八 入 、 ,,, ,′ ト、ノ. { / }\__ ′ |. 从 八{ 込、 ∠ . イ^| }八 ∨ \从_}> . __ イ 八jノ ) / \__ Κj/ _/ //〉_∧ ‘, / .∨ ,/// ∨ } .. . . ´ ∨//\__//∨ `ト、 /∨ ∨\ i i i/ { . . | \ -‐- , ''´ `ヽ / ‘ , / ,' `ヽ / ! _ i -ri- 、 i i /イ i i トx ´ | ハ」_ ハ i ! キョウタロークン! カッコイイ!!. ( l.i .i | i i __` ー ´⌒`'/ i八 i 八 ゝ八i/⌒` 、 / ,/i i\ ミテルダケデゲンキイッパイ!! \i ト ゞ、 ー ' { リ }!i \ / | i i ≧ r- イi /」iイi 从 { /リ ハ ir'i"´ \ iハ 〉-く/! }. i' i / i ! /》 《 / ,ハ ____/___i_,/___V____.‘,__ |i ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|____| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄i| || _,。*+。 || || ,+゚゙'・。 ,*" " , || || % ゙%" %. || / 二ア * * f千 ヽ. / ー‐ ) {! ; ゙ {二 } { -- う '。 ,*゚ `ーr/ ` ー|| ̄ ゙*. %' ||' || ゚+。 ,+゚ || || `¨" || |l_______________,|| . / / ! ヽ ヽ ヽ. / / / ハ ヽ ヽ ヽ ', i i ! ヽ ヽ ヽ '; i ハ 从ハ ハ ヽー―' ー-'‐┤ ! ', いいねーこれ l ┬' _ノ \ } } ハ j ハ彡 ⌒ヽ  ̄ j j } 荒んでた心が合われる感じー / j { ,zzx } ==z,、 ; ' j /ノ / 人"_ノ ,,,,,,, / / j. レ / ハ'''''' ` / / ! ∨ ∧ ゝ r フ .ィ イ i レ /i { ヽ > _ ´{ハ ハレ´ ̄ V ゝ { ハ 〉' \_ { ..イ ヽ ィ }} . . . . . 7ヽ ィ . . . . //∧_,へ\ } } . . . . . ! / ハ . . ./ィヘヘ } //ヽ,j . . . . .{一同「「「「「あれ? そういえばトヨネは?」」」」キョトン993 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/21(土) 01 56 10.28 ID 438kQtRao [9/10] イ `ヽ . ハ / / / } / { / /- // /! | ,′! /{ { / { / / ス } あっ……このポスターの方…… {. | |, ===ミ. ∨ // / / | |. | {! f r}` -=x 乂/ { 从 | ゞ-' r' r∨ | ∨{ , ゞ_ ン  ̄Y ゝ _ .イ /} リ / / \ ‘' イ _ >' γ./ / }` ---ァ<{ .Y {、. / / / / {! / / ヽ ! !! / {从 { {. l/ / .ノ |l、 ドクンッ. _{ , '∨. |./ / . / リ Y ィ / / / / / , ´ -=_彡 ! . / / { ノ i ,′ / ! } / } ノ _,............_ ,.. ' ´ . . . . . . . . . .`ヽ / . . . / . . . . . . .i . . .、. . . .\ / . . . / / ハ | | i 、. . . . .ヽ ,.-// /_/! / .i | |、 i i .゙、 /... i. | / i ./ | i | ! i、 ┼i |、 (( ̄`ヽ /. ; ケj | |、i--!{ ヽ i_jハハ!. ! .i | .ゝ、 .ヽヽ あれ? 姫様知ってるんですかー? { /i;ハ | { h i゙ '"i ヾ、! ! i | ハ iヽ i、! ヽ| i!弋 ;ノ r' ノ!'´^!i i| ヽ } | ト! ' `ー' | ! } | { !丶 、 _ ,r‐‐iノ jノ 、! \_ ,.ィ'_ リ _,.ィ' 〕 ー ' |ハ ノ / i i / 、_ /! i ト、 ,. ‐/ / \ / | ! i ! / / ヽ / ハ | i ! ./ / , ,,ィ‐ i ハ ヽ / / l l l ', ∨ l , ヽ ! / ,' l! l ', ∨ ! ' ! l / / l ! l! l l !l } わりと……顔は好き '; 丶、! !/ / / ,' l ,' l l ! }l ; ', Y 从 _ / // // / 〃l /,' ,' /.}/ ∧ γ! | .斗均弍ミ、-' ' /_ _ / ./ /// / / 〃 ヽ { ! |,《 ) 汽 戔芝ミt-'-- ' ' / ヽ, l ! ..{ リ ) 灼 ! くヽ l |. ゝ ==' { // l \ , ! ¨ ,' l \ /. , ! ' / l / < .', |ヽ __ ィ ! / /, ! >..., ィ ´| ,' / ´ / ', l /` ー ´ .! / /| __ {. | / _⌒ヽ -─……─‐- `∧ / .\ . / `ヽ . . .ヽ ' ., . . ハ ′ / ∨ .l 確かに、惹かれる顔立ち……ですね | i l / l! ト、 ト、 | . ., | | |' | |'´\ |‐- } |i. . ., | |\|'⌒ | l | \| ∨ 八 . . ., ' | l __ 乂 | ,イ示冬、〉 / ミ . . . ., |l | l_ ,竹冬、\| .乂 ン / } | 〉 . . . ... 八 | l〃乂ン/ ̄`ー─‐‐′| |〉/. . . . . ..` ドキドキ、 \{ |i ハー‐" ' u r| | '. . . . . . . . . .\ | | 人" __ ,イ_}∧. . . . . . . . . . 、 ..\ ' } ‘ ′ ... |八 ∧ |. . . . . . . .ト、. . .. >-< / 〉-}/|. . . . . . . .| \|\姫様が捜していた男がこの人なら……/ ↑この辺に[[霞さん]]のおもち994 名前: ◆RwzBVKdQPM[saga] 投稿日:2013/09/21(土) 01 59 08.97 ID 438kQtRao [10/10] , ' . . . . . . . . . . . . . . . . . .ヽ ..ヽ /. . . . . . . . . . . . . . . .;、 . . . . . . ヽ .. .ヽ // . ./.. /. ; / ';. . . . . . . . . . '; ....; /,' . ;'. /. l! ;' .'; l l . . ..i /.i | lL -亠 l  ̄丁T! ‐! l l . . |. i ! 、 l l!、 _」L l l --+HL_ l .;リノ . . ...| ! .l トゝ !´__ _ヽ 川 ,,z=-zy/j;イ .| 私が連れてくるわね…… | .l . lv'筰 卞 ヽ. ´ b jヽ .!l .| だから安心して小蒔ちゃん l l! .辷.ノ ー.― ll .| l l. ,,, ' ''' 'l . .| l l /l .|. l .l. ャー‐ッ / l / .l l ... イ / l. l >.....___ < | l / .. ' l . / l / . /. l .. /{ | / . / l . . / ゝ´ll /,' ./> 、 l . /// ! / / イ./ ヽ. l . / ,' / / ;.' / | .i . . . . . . . / . 、 . . '.. / . ヽ . . ' i 〃. i . l . . ' | i |i i } l ..l i | l l i 」|Ll 」L i /」L 廴 } i | l Λ {T「}/ ヽ{ ‘.ハ / }/ }` | やっと……会える……? | rヘ { .ィ竿弐 |/ ィ竓ミx ' | | l `'. { ら-リ .l ーリ}}.' | |ト、 、  ̄ `¨゚ ' / / \{、 `ヽ /i/i ' /i/i' /}/ >== 、 _ _ . イ/ -= ニ / { ` . . イ`'く `ー=-_ .ィ´ _ イ { ヾ 、`¨ァf´Y⌒T´\ -==- / -= 、 ヽ\ .// | \ ミ、. / ィ´ 、 \// .l \ ヽ ドキドキドキ// .ノ \ ゙/ .l / \ i/ 〈 、 - \{ ./ { / {ヽ | r--}、 ゙y } ./ 丶_厶 '. | Y ノト-、 / l .l `く} Λ| `Z__j`ー ニ7 l l、 Y{ / | 、 .′ / .ハ l{ / } \ l / / ll ' \、 / / ,, 八 ノ _ヾ、 /./ / 、 ィ .{ 〈 / 子`'' < ∠ イ'" ̄≧=---- 彡=ニ≧=- } / /'  ̄`ヽ、、  ̄ / |V / Λ 廴_. イ} l ーイ .} ヽ _ イ イ i.| { T´ー 「 .l、 二うー' ァJ⌒}' 、 `≦、人|. | l. 匕二... ィ ...-―――-... / \ / / ト \ \ / / / l l |l l i‘ ヽ ト、 . l l l l l リ ハ リ-‘ | |l |i| | l l从/i // } /__ l | リ |i| ウフフフフ | l |,斗≠ト 厶イ,斗=ミル |i| l 八 l〈 V炒 V炒 〉|l リ | | 个ト、 ,, 、 ,,, ,小 / !. ‘ i ∧ __ // / ノ (どんな手を使っても、ね……) ‘ i 分、 ` ' ... i/ /i ‘ ∨ i〕i=- -≦ / / | ‘ i l |∧ l ∨ / | /‘ l | ∧_// ∨ / | / /‘卅li ∨/ Ⅳ ト 、 ∠ i | i l|\ / |‘ | \. ∧ `ヽ l _| l リ_ヽ./ / ‘ |\ i‘. ′'. V´ ノ / / ̄\/ ‘ \\i i. \ // / / /⌒ヽ ゞ===ニ≧ミi i \ / / / ∨/ ∨ノ i -==ミヽ /_ / }' ‘. | 〃 / ̄ `丶 i i 〈 {i 〈 ,ィ 、 \ ノ ノ |\八 ∨⌒ト、 〉 ! ! i/ /{ | \\ ヽ }/}_j_j_,ノ⌒>=-- -=≦ | カンッ!!!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/604.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1343904677/ 京太郎「さて、誰に試そうかな」 京太郎「優希にしてみるか、とりあえず部室に行こう」 扉「ガチャ」 京太郎「お疲れ様です」 優希「遅いぞ犬!タコスパワーが切れかかってるからさっさと買ってくるだじぇ!」 京太郎(毎回毎回コイツは俺をなんだと思ってるんだ……!) 優希「京太郎!なにしてるじぇ?」 京太郎「まあ気にするな、いつも通りタコス買ってくればいいんだな?」ポン 優希「!?んん……!あっ……」ビクビク 和「どうしたんですか、優希?」 咲「なにか顔が赤いよ優希ちゃん?」 優希「な、なんでもないじぇ……」 優希(なんだじぇ、この感覚……京太郎に触られた瞬間からだがびりびりしたじぇ……) 京太郎「どうかしたのか?優希」ポン 優希「あっ!あっあぁぁ、んんあー!ダメぇー!!」ガクガク 和「優希!?」 咲「優希ちゃん!?」 優希「」クテー 京太郎(すごいな、この力は……ひとまずトイレに行ってからタコス買いに行くか)マエカガミ 京太郎「ふぅ……さて、タコスの買い出しに行くか」キリッ 京太郎「もっと別の人にも試してみたいけど……」 京太郎「お!あそこにいるのは……」 京太郎「おーい、国広さーん!」 一「?あれは……確か清澄の」 京太郎「こんなところで奇遇ですね!」 一「え、そ、そうだねー……(誰だっけ……)」 京太郎「国広さんはこんなところでなにをしてるんですか?」 一「今は透華お嬢様の言いつけでおつかいに(えーっと……確か佐賀とか滋賀とか……) 京太郎「そうですか、大変ですね」 京太郎「お邪魔でなければ荷物持ちくらいできますよ?」 一「そう!須賀くん!」 京太郎「え?確かに須賀ですけど……?」 一「ああいやゴメン、気にしないで(思わず叫んじゃったよ)」ハズカシイ 京太郎「それにしても……リアルメイド服なんて初めて見ましたよ」 一「一応僕は透華お嬢様付きのメイドだからね、おつとめの時はメイド服着用なんだ」 京太郎「へぇ~。あ、国広さん、背中にゴミがついてますよ」 一「え?どこ?ちょっと須賀くん取ってもらえないかな?」バタバタ 京太郎「お任せあれ!」チョン 一「んうぅ!……あ、あれ、なんだろ今からだが……」 京太郎「このゴミなかなか取れないですね~」ペタペタツンツン 一「あっ……はっ、すっ、が……くぅん……そんな、だめ、やめて……」ガクガク 京太郎「お、取れましたよー」パン 一「だめっ……あっ、あぁぁぁぁ!!!!」ジュワー 京太郎「取れましたよー、って国広さん?どうしたんですか?」 一「ひぐっ……だから……えぐっ!だめってぇ……いったのにぃ……」 京太郎「国広さん?くにひろさーん?」ヒラヒラ 一「須賀くんの……ばかぁーーー!!!」ダダダダダダ 京太郎「あ、行っちゃった……」 京太郎「まあ、いいか!いい仕事したなぁ!」マエカガミ 京太郎「さて、すっきりしたところで次のターゲットをっ、と」 京太郎「タコスはまあいいや」 京太郎「お!あそこになにやら可愛らしい元気っ娘が!」 京太郎「ってあれはもしや……阿知賀の大将か!」 穏乃「うぅ~、憧はどこいったんだよ~」 穏乃「旅行先ではぐれるなんて……携帯も圏外だしどうしたら……」 京太郎「あのー」 穏乃「へっ!?」 穏乃「どっ!どなたでしょうか!」 京太郎「俺清澄高校麻雀部の一年、須賀京太郎っていうんですが」 穏乃「清澄!?それって和の」 京太郎「阿知賀の大将の方ですよね?」 穏乃「えっ!あっ、そう!そうです!阿知賀女子麻雀部の高鴨穏乃です!」 京太郎「何か困りごとですか?キョロキョロして人探しでも?」 穏乃「実は……今こっ、コイビトと旅行に来てるんですが、その連れとはぐれちゃっいまして」テヘヘ 京太郎「恋人ですか、いいですねぇ、俺も恋人ほしいですよ」 京太郎「で、それはどんな人なんですか?迷惑じゃなければ一緒に探しますよ」 穏乃「いいんですか!助かります!連れは両サイドで髪を結ってる可愛い女の子でして」 京太郎「えっ」 穏乃「えっ」 京太郎「じゃあとりあえずあっちの方から探しますか」 穏乃「よろしくお願いします!」 京太郎「じゃあ行きましょうか」ギュッ 穏乃「あん!」 穏乃(ってあたしなんて声だしてんだ~~~///) 京太郎「どうかしましたか?」ギュッ 穏乃「あっ///えっ、いやそのくふぅ///」 穏乃(な、なんだろ、須賀くんに手を握られた途端急にからだがビクビクって……) 京太郎「大丈夫ですか?どこか体の具合でも……」ギュー 穏乃「あっ、だめっ、ですそれ以上はっ、はぁん!だめ、がまん、っ、できないぃぃ!!!」プシャー 穏乃(イッ……ちゃっ……たぁ……はじめて、あった、おとこのこの、まえで……)ビクビク 京太郎「高鴨さん?おーい、大丈夫ですかー?」 穏乃「もうゆるしてぇ……」エグエグ 憧「あーっ!穏乃あんたこんなところに!」 穏乃「あっ、あこ~!」ダキツキ 憧「どうしたのよ一体?と、あなたは確か……」 京太郎「はじめまして、清澄高校麻雀部の須賀京太郎です」 憧「清澄って確か和の?」 京太郎「はい、和なら今部室にいると思うのでよかったら寄っていきますか?」 憧「それもいいわね……じゃなくて!穏乃一体どうしたの?」 穏乃「すが、くんにぃ、ぐすっ、いかされ、ちゃったぁ、えぐっ」 憧「は?」 穏乃「ごめん、あこいがいの、ひとにいかされ、ちゃった……」 憧「ほほう……」 京太郎「えーと(なんかもしかして、千手ピンチだ!ってやつ?)……」 憧「そこのアンタ……『わ・た・し・の』穏乃によくも手を出してくれたわねぇ……」パキッ 京太郎「あああ……」ガクブル 憧「覚悟、できてるわよね」スタンガンバチバチ 憧「死ねぇ!!」バヂバヂ 京太郎「ああああああああああ!!!!!!」 京太郎「」プスプス 憧「悪は滅びた!」 穏乃「うわぁーん!あこー!」 憧「おーよしよし、今夜たっぷり慰めてあげるからね~」ナデナデ 穏乃「えへへー、うんっ//」 優希「タコスはまだかー!」 ……… …… … 京太郎「気絶から覚めたらいつの間にか岩手に来ていた」 京太郎「おっと…あの後ろ姿は……」 姉帯「迷子だよー」キョロキョロ 京太郎「お嬢さん僕が案内してあげましょう。さあ手をとって」 姉帯「ありがとー」ギュッ ビリッ 姉帯「ふぅっ!」 京太郎「どうしたんですか?」 姉帯「な、なんでもないよー・・・」ビクビク 京太郎「そうですか、でわ」ギュッ 姉帯「あ、あああああんっ!」プシャー 京太郎「・・・にやり」 そして伝説へ・・・ ……… …… … 照「……京ちゃん?」 京太郎「あ、照さん!」 照「…わざわざこんなとこまで、どうしたの?京ちゃんは敵校の…」ジッ 京太郎「それは、照……会……たんだ」ボソッ 照「…え?」 京太郎「照さん…いや、照姉ちゃんに、どうしても会いたかったんだ!!」 照「…」 京太郎「…」 照「…」 京太郎「…」 照「!?」 照「そ、そそそれは一体ど、どういう意味?」 京太郎「どういう意味って…そんなの、決まってるじゃないか」ギュ 照「!!!!」 照(わわっ!!京ちゃんが手を握って……ッ!?)ゾクゾクッ 照「んんっ!!…っは…あぁああ!?」ビクンッ 京太郎「て、照姉ちゃん!?大丈夫!?」ソッ 照「ひゃん!?京…ちゃんッ!!」ビクビク 照(ッ!!京ちゃんに触られると…身体が!!) 京太郎「どうしたんだ!!照姉ちゃん!!」ダキッ 照「~~~っ!!」ビクンッビクンッ 照(何なのこれ!?いっ…イッ…ちゃ) 京太郎「ッ!!救急車を!!」サッ 照「っあ…」 照(……あ…れ?京ちゃんが離れた途端に…?) 京太郎「携帯…電池切れ!?クソッ!!」 照「きょ、京ちゃん。だ…大丈夫。大丈夫だから」ハァハァ// 京太郎「ッ!!照…姉、ちゃん。で、でも…まだ顔も赤いし、息も荒いじゃないか!!」 照「…えっ!?えっと、これは、その…」// 照(京ちゃんにあんなこと言われた後に触られて…急に身体が熱くなって…わ、私、やっぱり京ちゃんのこと……) 照(ってそ、そんなこと絶対言えない)カァァ/// 照「だ、大丈夫だから!!本当に!!」/// 京太郎「わ、わかったよ。……でも、辛くなったら言ってね」 照「う、うん」ドキドキ//// 照(昔から変わらない…優しいな、京ちゃんは。でも危なかった…よくわかんないけどもう少しで…い、イッちゃ)マッカッカァ////// 京太郎「…やっぱり顔、赤過ぎない?」ピト 照「」 そうして京太郎は力に気付かぬままビクンッビクンッ=私彼のことが…?現象を全国の女子へと広めて行くのであった。 ちなみに京太郎は照と咲の仲介に来ただけだったりするようなしないような。 ……… …… … 京太郎「む、あれは……」 エイスリン「シロー、トヨネー、ミンナドコー?」ウロウロ 京太郎「確か岩手の、ワカメカットされてた……」 京太郎「あのー、どうかしましたか?」 エイスリン「ヒッ!?」 京太郎「あっ、すみません驚かすつもりじゃなかったんです!」 京太郎「ちょっと困ってたみたいだから、何かあったのかなと」 エイスリン「ア、エット、ソノ……ミンナガ、イナイ」 京太郎「みんな? いない? ああ、もしかして迷子ですか?」 エイスリン「……」コクン エイスリン「ミンナデ、リョコウ、キタ。デ、ミンナイナクナッタ」オロオロ 京太郎「ふぅーむ……。この辺で旅行客が止まりそうな旅館は……、とりあえず色々回ってみるか」 京太郎「よし、じゃあ俺が案内するんで付いて来て下さい」サッ エイスリン「……! アリガトウ!」ギュッ エイスリン「!!!?」ビクッ 京太郎「どうしました? 早く行きますよ」グイグイ エイスリン「アッ、ダ、ダメッ! キャ……」ビクンビクン 京太郎「?」グイッ エイスリン「イヤッ! ヤメッ! ~~~~~~~!!!」プシャァー エイスリン「ア、アゥ……」ヘタリ 京太郎(あーあ、噴いちゃったよ) シロ「あ、エイスリンいた」 京太郎「あ、お知り合いの方ですか? それじゃあこの人のことよろしくお願いしますね」スタコラ シロ「……?」 エイスリン(キモチ……ヨカッタ)ウットリ おわり
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/1850.html
http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1362666103/ 私、竹井久は自分言うのもなんだがいい性格をしていると思う。 あぁ、無論ここで言う「いい性格」というのはいい意味ではなく悪い意味で。 楽しいことが大好き、人の驚く顔を見るのが大好き、人をからかうのも大好き、悪巧みが大好き。 そして、自分が欲しいものは何が何でも手に入れたくて仕方がない。 そんな性格。 そんな私は最近いい「おもちゃ」を手に入れた。 無論、そんなことを言ってしまっては彼に失礼だとは思う。 だが、彼があまりにも自分の思い通り、想定通りに動くのだから仕方がないのだ。 そう、仕方がない。 ほら、そんなことを考えると彼の足音が聞こえてきた。 男の子らしい、ドタバタとした走る音。 何を焦っているのかこの部室に向かって一直線に走ってくる。 私は思わずにんまりと笑う。 そして、扉が開いて彼が部室に入ってきた。 「お疲れ様です、部長」 「はい須賀君、お疲れ様」 笑みを浮かべながら彼、須賀京太郎君は挨拶をする。 さて、今日はどうやって彼で遊ぼうか……。 そう考えると、私の心は躍った。 しばらくして全員が揃い、部活が始まった。 卓を見ると私以外の女子4人が麻雀を打っている。 今年の女子1年生は粒揃いだ。 東場の火力はピカ一の片岡優希。 インターミドル女子チャンプ、デジタルの申し子である原村和。 そして、宮永咲。 彼女を連れてきた須賀君には感謝をせざる得ない。 この宮永咲を徹底的に鍛え上げれば、全国に手が届くと思う。 思わず胸が高鳴った。口元に笑みが浮かぶのを止められなかった。 ちなみに須賀君はパソコンに向き合ってネト麻に勤しんでいる。 彼の雀力は他の5人と比べると大きく劣る。 まぁ、最近ようやくルールを覚えてきた段階なので無理もないのだが。 そんな彼と打ったところで他の5人が得るものは、正直ほとんどない。 むしろ彼の打ち筋にいろいろと突っ込みが入り須賀君のお勉強タイムになってしまう。 デジタルから外れるそれが許せないのか、はたまた意外と教え魔な性格なのか、和などは特に熱心に教え込んでしまう。 だが、それはまずいのだ。 私はこの麻雀部で実績らしい実績を残していない。 この3年生の夏が最後のチャンス。 私は「一生懸命やりました。でもだめでした」で終わるのは御免だ。 やるからには、何かひとつ確かなものが欲しい。誇れるものが欲しい。 だから、正直須賀君の指導に時間を割いている場合ではないのだ。 もっともらしい理屈をつけて、彼にはネト麻を中心に打ってもらっている。 そのことについて咲は何か言いたげだったが、ありがたいことに本人が進んで了承したため言い返せなくなっていた。 少なくとも夏が終わるまで、私が引退するまでは彼の指導にあまり時間を割く気はない。 彼に恨みがあるわけでもないし、嫌いなわけでもないが、須賀君には麻雀部の礎となってもらおう。 私はそう考えている。 そう「おもちゃ」は自分が好きなように出来るから「おもちゃ」なのだ。 そんなことを考える自分に若干良心が痛む。 だが、人を支配する、人を思い通りに操る、そんなこと暗い喜びを感じるのもまた、事実だった。 私は席を立ち画面を覗き込みながら声をかけてみた。 「今はどんな感じかしら?」 「あっ、えっと、今はオーラス29,300点持ちの2着です。トップとは4,500点差です」 突然声をかけられて驚いた様子の須賀君は慌てて私に説明を始めた。 「なるほど。とりあえず、続けて」 「あっ、はい……、と」 そう言ってるとそのタイミングで須賀君が聴牌したようだ。 『京太郎手牌』 34456m45667s22【5】p ツモ5m ドラ3m 『京太郎捨牌』 北中発九⑨⑧ 12西 「リーチっと。部長、どうですか?」 画面の中で赤5筒を切ってリーチをしたタイミングで須賀君は若干期待の顔で私を見た。 メンタンピンドラ1のマンガン確定。 逆転できる手を作ったことを褒めて欲しい、顔にそう書いてあった。 まったく、本当にこの子はわかりやすい。だからこそ、少しいじめたくなる。 「うーん、残念! 100点はあげられないわねー」 「えっ」 自分なりには自信があったのだろう、少し残念そうな須賀君の顔を見て嗜虐心が刺激される。 悪い笑みが出そうになるのをぐっと堪えてパソコンを指差した。 「須賀君、赤5筒を聴牌まで引っぱっていたようだけど、なぜかしら?」 「えっ? だってくっつけば点数が上がるし」 「そうね、ドラを大切にしようって言うその考えは自体はそこまで悪くないと思う。ただ、今の状況は?」 「トップまで4,500点差のオーラスです」 「そう。すでにメンタンピンドラ1で点数が足りているし、 待ちが愚形でも枯れてしまっているわけでもない。なのに赤5筒を引っぱってくっつきを待ち、これ以上点を高くする意味は?」 そこまでいうと須賀君は私の言いたいことがわかったのだろう。 教師に怒られた生徒のように――あぁ、この場合は間違いではないが――うな垂れた。 「ない、です」 「よろしい。ただ、100点をあげられない一番の理由は須賀君が聴牌チャンスを下げる打牌をしているからよ?」 「えっ、えぇ? これで、ですか?」 須賀君は画面上に捨てられている自分の端牌だらけの河を見て首をかしげている。 「ほら、ここ。8順目、ペンチャン落しからの2索切り、これが問題。この時に赤5筒を切って2索を入れると、こうなるわね」 『久提示』 34456m245667s22p 「ほら、この形だと索子に5索8索の他に3索の受け入れも出来るでしょ? そうすれば、6索切りの聴牌でリーチできる」 「あ、あぁ!」 合点が言ったように画面を食い入るように見つめる。 「まぁ、今回は結果オーライだけどね……。ペンチャン落しからは特に見落としやすい形だから、気をつけてね?」 そう言ったタイミングでトップ目がノミ手をツモアガり、須賀君は2位で終わった。 「あー……。今回はいけると思ったんだけどなぁ」 がっくりとうなだれる須賀君を見て私は笑う。 本当に、喜怒哀楽がよく表に出る子だ。 「まだまだ甘いわね、須賀君」 「……うっす、もっと頑張ります」 いくら指導に割く時間を取るつもりはないといっても、完全無視と言うわけにはいかない。 咲は中学からの付き合いとということもあり須賀君とは仲がいいし、優希も彼には懐いている。 意図的に仲間はずれにすると部が分裂してしまう。 蔑ろに扱いすぎて辞めてもらわれると士気に関わる。 つまり、今の段階で辞めてもらうわけにはいかないのだ。 ほどほどに餌なり飴なりを与えて部に留まってもらわなければいけない。 だからこうやってたまに軽く指導するのも餌のひとつだ。 話しに行くたびに嬉しそうな顔をするので、なかなかに効果的だと思っている。 「そうだ、須賀君。この後時間あるかしら?」 ちょっとがっくり来ている須賀君を見て、今日はもうひとつばかり餌を与えてみよう。 そんな気になった。 「はい、大丈夫ですけど……なんですか?」 「須賀君も基本的なところはわかってきたみたいだしね。牌譜の取り方を教えてあげるわ」 「牌譜、ですか?」 「えぇ。インターハイみたいな大きな大会になれば運営が牌譜を取ってくれたりするけど、 練習試合や小規模の大会では学生が牌譜をとるものよ。覚えておかないとまずいわ」 「そう、なんですか?」 「えぇ、だ・か・ら。この後私じきじきに教えてあげるわ。嬉しい?」 思わずからかったような言い方になってしまう。 口元に笑みが浮かぶのが止められない。 おそらく彼の反応は……あぁ、ほら予想通り、慌ててる慌ててる。 「な、なんですかそれ。まぁ、でも、はい。教えてもらえるのは、その、ありがたいです。頑張って覚えます」 「うん、よろしい」 そう言いながら、私は笑う。須賀君が思い通りの反応をしたことに。自分の思い通りに進んでいることに。 須賀君が牌譜の取り方を覚えてくれれば任せられることが増える。 今まで牌譜の整理やネト麻のデータ集計などは主にまこがやっていたことだが、それを須賀君に任せることが出来るだろう。 これでまたひとつ、メンバーの負担を減らすことが出来る。 そんな私の黒い企みなど気づきもしないように、須賀君は何か照れくさそうに笑っていた。 そう、私は欲しいものを必ず手に入れる。 そのために「おもちゃ」は有効活用しなければ。 「あー、今日もよう打ったのぅ」 「おなかへったじょー……」 部活の時間が終わり、まこが背伸びをしながら言った。 優希もだらけきった表情で卓に突っ伏している。 「はい、お疲れ様。今日の後片付けは私と須賀君でやるから皆は先に帰ってて」 「えっ? 部長と、須賀君ですか?」 思わぬ居残りメンバーの組み合わせに和が不審な顔をしている。 まぁ、無理もないか。 「えぇ、須賀君は私の居残り授業があるの。麻雀のお勉強って言うね」 「ええんか? 何か手伝えることがあれば手伝うが……」 まこが私と須賀君の顔を見て言う。 まこはなかなかに世話焼きだ。初めて出来た後輩と言うのもあり、いろいろと1年生4人には目をかけている。 だが、ここでまこの負担を増やしたら本末転倒だ。 「大丈夫よ。これでも私は部長よ? たまにはそれらしいことをしなくちゃ」 よく言ったものだと自分で呆れる。 その目的は100%打算のくせに、よくもいけしゃあしゃあと口が回る。 「む、そうか……じゃあ、そっちもあまり遅くならないようにな」 「京太郎! 2人っきりとはいえ、部長に変なことするんじゃないじぇ!」 「するかっ!」 須賀君と優希がいつもどおりのやり取りをする。 その様子を見て咲がくすくすと笑いながら京太郎に手を振った。 「じゃあ、京ちゃん。今日は先に帰るけど、あんまり無理しないでね。ばいばい」 「おう、また明日なー!」 須賀君がそう言うとそれぞれが別れの挨拶を口々に言い、部室を出て行った。 全員が出て行ったところで私は須賀君に向き直った。 「さーって、はじめましょうか」 「うっす!」 「あ、変なことしないでね?」 「だからしませんって!」 私がからかいの言葉を投げると須賀君はムキになったように言い返してくる。 その子供っぽい仕草がやはり私の嗜虐心をくすぐる。 「ひ、酷い。私に魅力がないって言うのね」 「あー、もう、どうしろっていうんですか!」 よよよ、と泣き真似をすると須賀君は困ったようにツッコミを入れてくる。 私は泣き真似をやめて笑った。やはり、この「おもちゃ」で遊ぶのは楽しい。 「ふふふ、じゃあ、始めましょうか。そこに座って。実際に牌を並べながら説明するから」 そう言うと須賀君はムスッとしながら卓に座った。 こういうところも非常に子供っぽくてからかい甲斐がある。 私は棚から適当な牌譜を取り出して須賀君に差し出した。 「はい、これが牌譜ね。ぱっと見た目、どう?」 「……正直、わけわかんないっす。なんかよくわからない記号がありますし」 「ふふ、そうね。将棋の棋譜なんかと比べるとちょっとわかりにくいところがあるから」 ひとつひとつ、指を刺しながら読み方を説明していく。 須賀君は私の指先をじっと見つめながら真剣に頷いていた。 途中で混乱してきたのか、ノートを取り出し、必死にメモを取り始めた。 「ちょっと待ってくださいね! えーっと、東がTで南がN、でも西と北はそのままで……」 慌ててノートに書きなぐっていく須賀君を見て言葉を止める。 見た目は軽そう、ちゃらんぽらんに見えて意外と根は真面目な子であるというのがここ数ヶ月の付き合いでわかっている。 ただ、男の子特有の煩悩の強さもわかっているが。 以前、和の胸を見すぎと突っ込んだときには面白いぐらいに動揺していた。 その時の様子を思い返して思わず軽く笑ってしまう。 すると須賀君が怪訝な顔でこちらを見た。 「部長?」 「いえ、なんでもないわ。続けるわよ」 まぁ、そんな彼の真面目さとある種の単純さは非常に私にとって扱いやすい。 この子が経験者として一定の実力を持っていればな、と思わなくもない。 だが、そんな仮定の話をしても不毛なだけだ。 実力は無くてもこれはこれでいい「おもちゃ」としてよく動いてくれそう、そんな期待があった。 「な、なんとか」 いろいろといっぺんに言い過ぎたかしら? 須賀君は煮詰まった顔をしながら自分で書いたノートを見つめている。 とは言え、覚えてもらわねば困る。 「じゃあ、これ宿題ね」 私は戸棚から1枚のラベルがないDVDを差し出して須賀君に渡した。 須賀君はきょとんとしながらもそれを受け取る。 「何ですか、これ?」 「えっちなDVDじゃないわよ?」 「そんなこと考えてませんよ!」 本当にリアクションがわかりやすい子だ。 「ふふ、それは昨年の龍門渕が風越を抑えて全国出場を決めた試合のDVDよ」 「えっ?」 「もうすぐ大会だしね。対策のために用意したのよ。 で、その中の大将戦、東場で龍門渕が親の局を映像を見ながら牌譜を作ってきて頂戴。4人全員分ね」 「う、うえぇ!?」 「牌譜取りなんて慣れよ慣れ。やって覚えるしかないわ。それに、4人分とは言え、1局だけなら気楽なものでしょ?」 「う……はい」 思わず返事をしてしまったようだ。 彼は押しにも弱い。こういったところも扱いやすさのひとつだ。 「実はこの試合は映像だけじゃなくて牌譜ももうあるからそれで答え合わせしましょう。……明日、ね」 その言葉にぎょっとする様子を見せる須賀君。 私はその反応に満足そうににんまりとわらった。 「つ、つまり今晩中ってことっすか」 「そ、これから帰ったら頑張ってね」 私はそう言いながら彼にウィンクする。 須賀君はがっくりとうな垂れながらも、オーラスだけなら、と自分を励ましていた。 どうやら須賀君は気がついていないようだ。 龍門渕の大将戦、つまり天江衣の試合だ。海底までもつれ込むのは当たり前で怒涛の親連荘が行われている。 1局がかなり長いことに、須賀君は気づいていない。 少々意地が悪すぎるかしら? いやいや、これも須賀君の教育のためなのだ。 そして、ひいては部のため、勝利のためなのだ。 あれから部室の後片付けをして、私と須賀君は部室を出た。 それなりの時間だが、もう夏ということもありまた薄暗い程度だった。 「疲れた……いや、でもこれからまたさらに疲れるのか……」 須賀君は結構げっそりしているようだ。少し遊びすぎたかな? そろそろ、飴の与え時だろう。 「お疲れ様。今日はよく頑張ったからご褒美にアイスでも奢ってあげるわ」 飴を与えるというにはそのまんますぎる私の提案に彼はぱっと顔を輝かせる。 そして、今にも飛び上がりそうな顔で喜んだ。 「ほんとですかっ!? やった!」 アイスひとつでここまで喜ぶとは、重ね重ね、非常に単純な子だ。 それとも男の子というのはそういうものなのかしら? コンビニに立ち寄り須賀君にアイスを奢ってあげる。 須賀君はわき目も振らず某国民的人気のアイスを手に取った。 私も適当なアイスを選んで、コンビニの前でアイスをかじった。 「遠慮しなくてももっと他のでもよかったのに」 「いやいや、遠慮とかじゃなくて本当にこれが好きなんですって。梨がなかったのは残念ですけど」 そう言いながらも須賀君は非常に満足そうな顔でソーダ味のアイスをかじっていた。 どうやら須賀君の機嫌は税込62円で買えるようだ。 こう言ってはなんだが、安い子だ。 「しかし、大会までもうすぐですねぇ」 「ほんと、あっという間ねぇ」 須賀君はアイスをかじりながらそんなことを言った。 私も同じようにアイス最中をかじりながら答える。 「初めてのインターハイかぁ……」 「そうね、そして、私は最後のインターハイ」 何気なく言った言葉だったのだが、須賀君はアイスをかじるのをやめてこちらを見た。 「……そうでした。部長、夏が終わったら引退なんですよね」 「そう、だから今年の夏は何が何でも勝ちたいの」 思わず本音が漏れた。 まぁ、ついでだ。それぐらいは話しても問題ないだろう。 「ようやく5人そろったからね。ある意味では最初で最後のインターハイ、かしらね」 「最初で、最後……」 「最初はひとりで途中でまこが来てくれたけどそれでも2人だけで、部活って言えるのかって言われたこともあるけど」 一人だけの時代の寂しさは、あまり思い出したくない。 たった一人、部室で麻雀の勉強をし続けたあの時期。 それでも、誰かが来てくれると思ってあの部室で待ち続けたのだ。 「それでも続けてきて、ようやく臨める団体戦」 それが無駄ではなかったという証明が欲しい。 耐えてきたのだ。報われたい。 「だから、勝ちたいの。私は」 あの寂しい思い出もそうすればきっと笑い話にできる。 そんなこともあったわね。だけど……といい思い出にできる。 「そのために、できることは何でもするつもりよ。最後だから、後悔したくないしね」 そう、だから私は須賀君を「おもちゃ」として利用する。 口に出した言葉に対して心のなかでそう結んだ。 「……うしっ!」 須賀君は私の言葉を黙って聞いていたと思ったら溶けかけた残り少ないアイスを一気に口に含んだ。 一気に食べ過ぎたせいか、余りの冷たさに少しもがいている。 私は突然の行動に思わずぽかんとした。 落ち着いたと思ったら私に向き合って、口を開いた。 「部長、俺、頑張ります」 「……えっ?」 「俺、麻雀の実力は大したことないし、皆の練習の相手はできないですけど、それ以外のところで皆が勝てるように協力します」 突然の宣言にぽかんと口を開いてしまった。 それにも構わず須賀君は次々とまくし立てた。 「牌譜取るの頑張って覚えます」 「学校向けの庶務仕事、俺でやれることなら全部やります」 「それ以外に細かい雑用があったら任せてください。その、できる限りのことはします」 怒涛の宣言に私は思わずあっけにとられてしまう。 思わず反射的に疑問の声を出してしまう。 「その……いいの?」 「はい、だから、だからその、絶対、勝ちましょう!」 私の声に須賀君は満面の笑みで断言する。 そこまで言うと須賀君は照れ臭くなったのか、慌ててアイスのごみをゴミ箱に捨てた。 「俺、これから帰って牌譜取りの勉強します! 明日には絶対覚えてきますから! アイスご馳走様でした!」 須賀君はすごい勢いでそういって走って去っていった。 私の話に何か感じ入るものでもあったのだろうか。 私が何かしらの働きかけをしなくても私が望むことを自分から言い出してくれた。 まぁ、何はともあれ好都合だ。 本人が言うように、頑張ってもらおう。 いい。 彼は、やっぱりいい。 いい「おもちゃ」を手に入れた。 私の言うことを聞いてくれる。 私の望むとおりに動いてくれる。 私が聞きたい言葉を言ってくれる。 私の言うことに対して疑問を抱かない。 理想的だ。 ここまでしてくれる理由はわからないけど、あの咲が信頼を寄せている相手なのだ。 生来の人の好さなのだろう。 あのメンバーとあの「おもちゃ」があれば、勝てる。 それぐらいの完璧さを今の部に感じた。 「ふふ、さーて。私も帰りますか」 ゴミ場箱にごみを捨て思わずスキップしそうな足取りで私も家路についた。 彼女はこの時、彼がなぜこう言いだしたかということに対して深く考えることはなかった。 彼女がそれを後悔することになるのはしばし先の話である。 彼女がこの時に帰りたいと望むことになるのも先の話である。 今はただ、自分の望む展開に進んだことによる喜びに包まれていた。 私、竹井久の生活は現在大変充実している。 新しく入ってきた1年生3人は合宿を経て一皮剥けた印象だ。 まこも去年と比べると大分たくましくなった。 そして、私の「おもちゃ」は相変わらず元気に動いてくれている。 「部長、牌譜を整理してみたんですけど。ついでに全部の牌譜に通し番号振ってリスト化してみました」 「へぇ。どれどれ……」 須賀君が紙の束を差し出してくる。 PCからプリントアウトされたそれは部室に存在する全ての牌譜が並べて記載されていた。 対策のために集められるだけの牌譜を集めたのはいいが、棚がカオスになっていたのはちょうど気になっていたところだった。 その棚に目をやると綺麗にファイリングされて規則正しく並んだ牌譜が目についた。 「で、対局者や学校ごとにその通し番号に紐付ける表も作ってみました。 これであの人の牌譜が見たいって時にも探すのが楽になると思いますよ」 「なるほど、よくできているわね。ありがとう、須賀君」 須賀君が差し出した表に一通り目を通して笑いかける。 そうすると須賀君は嬉しそうに笑った。 「うっす、あとはこんな感じで映像媒体についてもまとめておきますね」 「わかったわ。お願いね」 そう言うと須賀君はパソコンの前に座った。 ネト麻もそこそこに、データの集計をやるつもりなのだろう。 まぁ、このように私の「おもちゃ」は言われなくても自分で何かできることを考え動いてくれている。 あのコンビニでの一件以来ずっとそんな感じだ。 合宿中も掃除や料理は積極的に買って出てくれたし、買い出しなんかも進んでしてくれた。 全く、大した有能ぶりだ。 卓を見るとちょうど対局が終わったところだった。 本日の一発目、肩慣らし程度だったが平和に終わったようだ。 「それじゃ次は私が入るわ。で、そのあと検討会ね。牌譜は須賀君と……今回は和がお願い」 少し悩んだうえでメンバーを選別する。 須賀君は何も言わずに牌譜を取る準備を始める。彼はもうすっかり慣れていた。 メンバーの都合上、どうしても1人で2人分とらなくてはいけないのだが、そのあたりの動揺もない。 「ちょっと待ちぃ」 と、その時まこが声を上げた。 何やら難しい顔をしている。 ……そろそろ、来るころかしら。 私はその顔から言いたいことをなんとなく察した。 「ここの所、京太郎は雑用ばっかりじゃ。ほとんどわしらと対局しとらんじゃろう? 牌譜はわしが取るけぇ、京太郎が入るといい」 案の定、言いだした。まぁ、想定通りだけど。 「そうだよ京ちゃん、入りなよ。部長、牌譜なら私がとってもいいですよ?」 「そうだなー。たまには犬も可愛がってあげないとなー」 「確かに、ここの所須賀君とはあまり打てていないですね。後ろで見ててあげますよ?」 そして、一斉に乗ってくる。ここまでも想定通り。 見計らって私が口を開く。 「そうね、ごめんなさい。最近須賀君の対局数が減っていたわね……。焦ってるのかしら」 須賀君の方を向いて苦笑する。勿論狙い澄ましたものだが。 ふふ、ほら、ちょっと困った顔してる。 「須賀君、入りなさい。牌譜はまこが取って……」 「いや、大丈夫です!」 私が言い終わる前に須賀君が言葉を遮った。 その瞬間、悪い笑みが浮かびそうになるのを堪える。 「大丈夫ですよ、ほら。大会はもうすぐなんですよ? 初心者に毛が生えた俺より有望株の女子組の練習するのは当たり前じゃないですか?」 「しかし……」 まこは何かを気にしたように言いたげな表情をしている。 そんなまこに須賀君は笑いかけた。 「大会が終わって落ち着いたらゆっくり対局しましょうよ? とりあえず今はみんなの練習の方が優先ですって」 一同、何か申し訳なさそうな顔をする。 私も表面上は、そんな顔をする。 「そのかわり、夏が終わったら練習に付き合ってくださいよ。さっ、染谷先輩座って座って」 押し切られる形でまこは卓についた。 そうすると須賀君は私とまこの席の間に椅子を引っ張ってきて座った。 「それに、こうやって人の打ち筋をいろいろ考えながら見るのも練習のうちですよね?」 「まぁ、確かにそう言ったが……」 「大丈夫ですって。以前言われた通り、自分だったらどうするとか考えながらちゃんと考えながら牌譜取るようにしますから」 それはまこが以前、ただボーっと対局を眺めている須賀君に言った言葉だった。 自分の言葉を持ち出されてまこも言い返せないようだ。 「……わかった。だが、見てる上で疑問に思ったことがあったら遠慮なく聞くようにな?」 結局、押し切られる形で対局が始まった。 対局中、須賀君は私やまこの手を何やら相槌やら思案顔をしながら牌譜を付けていた。 時々振り返って目が合うと、慌てて下を向いて牌譜を書き始める。 まったく、本当にいい「おもちゃ」だ。 天然なのかわからないが私が望む答えを言ってくれる。 部活の空気や団結を壊さないように発言し、私の望む方向に進めてくれる。 何か、暗い感情が芽生えていく。 自分が考えた通りに人を動かしていくその喜びに包まれていく。 私の「おもちゃ」 私が支配し、私が望むままに操る「おもちゃ」 今年はなんと幸運なんだろう 強いメンバーに「おもちゃ」も付けてくれるとは 楽しい 自分が望むままに進むのが楽しい 自分が思い描く方向に物事が進むのが楽しい この「おもちゃ」は、本当に素敵だ 私はそんなある種の多幸感に包まれながら麻雀を打った。 なぜか運も味方したようで、その対局はトップを取ることができた。 「このままでいいのかのぅ」 部活終了後、校舎を出た後まこは後ろを振り返って部室のあるあたりを見た。 まだ明かりがついてる。 須賀君が残って今日の牌譜の整理、検討会の要点まとめを片付けている最中だった。 「手伝うって言ったのに……」 咲が寂しそうな顔をしている。 最初は全部自分がやると須賀君が言いだしたが、後片付けぐらいは、と押し切られそれだけは全員でやった。 だが、その他の雑用は自分がやるから、と譲らずに私たちは追い出されてしまった。 「そうですね。部のために何かしようっていうのは素晴らしいと思うんですが……」 「うん……」 和も何か後ろめたさを感じているのか表情が暗い。 いつもはふてぶてしい優希も何か思うところがあるようだ。 「そうね、一人にすべてを押し付けるのが健全かと言われると、そうじゃないわね」 「うむ……」 私の言葉にまこが頷く。 そして私は全員を見渡して、告げた。 「ただ、ここで無理矢理須賀君にそんなことをしなくていい、って言って仕事を取り上げても彼は喜ばないでしょうね」 その言葉に全員が黙り込む。 皆気づいていることなのだろう。 彼が誰かに強制されて、とか、嫌々やっている、とかそういった類の感情で動いているのではないと。 私なぞ直々に頑張ると宣言されてしまったぐらいだ。 「彼は彼なりに部の勝利を目指して頑張ってくれてるの。だから、私たちは大会で勝って、彼の気持ちに応えましょう?」 その言葉を聞いて、咲が何か決意をしたようだ。 「部長……私、頑張ります! 絶対、絶対勝ちましょう」 「えぇ、頑張りましょう」 咲だけではなく、全員大きく頷いた。 私も頷きずつ、全員の士気が上がったことに内心ほくそ笑んだ。 それからも大会に向けてひたすらに練習を続け、時間はあっという間に流れた。 長野県大会前日。 流石に前日とあり、それぞれ体調を整えるようにと言って、活動日にはしていない。 「だというのに、何で私は来ちゃうのかしらねぇ」 家にいても落ち着かず、私は部室で一人ボーっとしていた。 当然、誰も来ていない。当たり前の話だけど。 「さーて、一人で何しましょ」 一人では麻雀もままならない。わざわざ部室まで来て一人ネト麻というのも少しさびしい。 牌譜でも確認してみようか、と思い棚のファイルを取り出す。 何度も眺めた牌譜を指で追いながら何となく思案した。 「一人……か」 2年前はこれが毎日だった。 毎日毎日たったひとり、この部室で誰かが来るのを待っていた。 ろくに部としての活動もできず、たった一人だった。 インターハイに出たかった。 誰かと、一緒に麻雀がしたかった。 「……いけない」 あの時の孤独が心によみがえってくる。 『寂しい』 「違う」 『寂しい』 「違う」 『寂しい』 「今は、違う」 『寂しい』 「今は違う、今は違うんだから」 自分に言い聞かせる。 心がざわめく。 明日は本番だというのに。 こんな、こんなことで落ち込んでいる場合じゃない。 今は一人じゃない。 まこがいて 咲がいて 和がいて 優希がいて そして、私の 私の、「おもちゃ」が 私の思い通りになる「おもちゃ」がある。 私の望むことをしてくれる「おもちゃ」がある。 だから一人じゃない。一人でもう無力感に悩むことはない。 だから、大丈夫。大丈夫なのだ。 「……私って意外と引きずりやすいタイプなのかしら? それともこれがトラウマってやつ?」 そう一人ぼやく。 ここに一人でいても気が滅入るだけだ。 帰ろう、そう、思った時だった。 「あれ? 部長、いたんですか?」 須賀君がカバンを片手に部室に入ってきた。 驚きの表情を私に向けている。 「須賀君こそ、今日は休みよ? 連絡したわよね?」 「えぇ。それは聞いてるんですが、ちょっとですね」 そういうと須賀君はカバンから何かを取り出す。 何やら難解な文字が書かれているそれは 「……御札?」 「そうです」 そういうと須賀君は椅子を引きずると窓の庇にその御札を立て掛けた。 「諏訪大社までお参りに行ってきたんですよ」 「諏訪大社? またずいぶん遠くまで行ってきたのね?」 同じ長野県内とは言え、諏訪大社まではそれなりに距離がある。 田舎ゆえの電車の少なさもまぁ、関係してくるけど。 「はい。諏訪大社に祀られてる神様は戦の神でもあるとかで……よっと」 須賀君はそんなことを言いながら椅子から降りて、椅子を元に戻した。 「だから、必勝祈願に行ってきました。ここまで来ると後は神頼みかなって思って」 須賀君はその御札に向かって柏手を打ち、頭を下げた。 「俺が出来るの、あとこれぐらいですから」 そういう須賀君は笑顔だったが何か酷く寂しそうだった。 個人戦には一応エントリーしているが、練習量が足りていない須賀君が勝ち進むのはまず無理だろう。 心が、少しざわめいた。 「部長」 そんなことを思っていると須賀君は私に呼びかけた。 「なぁに?」 須賀君は何かを悩んでいるかのように少しためら会った後、私をまっすぐ見て言った。 「勝って、くださいね」 どこか必死な瞳だった。 彼は、何を思ってその言葉を言ったのだろうか。 いつもは須賀君の考えていることが大体わかるのに、なぜか今は全く分からなかった。 ただの激励なのだろうか? それともほとんど放置してしまっていることに対するあてつけなのか? 「えぇ、頑張るわ。絶対、勝ちましょう」 「はい」 私が辛うじて絞り出した言葉に須賀君は何も言わずに頷いた。 私はそんな須賀君を見たからなのか、何故か、今まで何となく気になっていたこと、聞かなくても言いことを聞いてしまった。 「ねぇ、須賀君」 「なんですか?」 「須賀君、何であんなに一生懸命働いてくれたのかしら?」 「……部長?」 「あなただって麻雀がしたくて麻雀部に入ったんでしょ? だけどここ最近はほとんど打ててない」 まぁ、それは私が彼の発言を盾にこき使ったからという面もあるが。 「本当に、よかったのかしら?」 そう問いかけると須賀君は何か言い辛そうに頭をかき、何かを決意したかのように口を開いた。 「……部長が」 だが、須賀君はそこまで言って頭を振り言葉を引っ込める。 私は首をかしげながらも須賀君の言葉を待った。 「部長……に、勝ってほしかったんです」 「……えっ?」 「コンビニで一緒にアイス食べた日、覚えてますか?」 「えぇ、覚えてるわよ」 「あの時、部長の話を聞いて……この人に勝ってほしいってそう思ったんです」 何やら恥ずかしそうに、俯いた。 私はその姿を見て、なぜか、心がずきりと痛み始めた。 「俺、部長とは4月からしかの付き合いしかないんですけど、あの話聞いて、きっとつらい思い一杯したんだろうなって、そう思って」 ずきり、と痛む 「昔の話する部長、つらそうで、悲しそうでしたから」 この「おもちゃ」は私の苦しみを分かってくれている 「だから、なんていうかその、部長には、報われて欲しかったんです」 痛い、酷く、痛い。 「そんな先輩と引き換え、俺は麻雀は興味はありましたけど入った動機も何となくだし……その、不純な目的もありましたし」 それに付け込んだのは、私だ 「だから、その、俺にできることは何でもしようって。部長が勝てるように俺にできることは何でもしようって」 痛い 「だから、頑張りました」 痛い 「部長、勝ってくださいね。俺、部長が勝ってくれれば俺もすごく嬉しいです。この数か月、無駄じゃなかったって、そう思えます」 痛む心を抑えながら返事をしようとするが、私はそれに対して返事をすることができなかった。 「す、すいません生意気言って。じゃ、じゃあまた明日っ!」 須賀君はそこまで言い切ってから恥かしくなったのか、いつぞやのように部室からすごい勢いで出て行った。 部室に一人残された。 酷く、静かに感じられる。 私は、椅子に座りこんで須賀君が買ってきた御札を見ながら考え込んだ。 喜ばしい話だ。 彼はあそこまで私のことを思っていてくれたとは。 私の気持ちを汲んでいてくれたとは。 こんな「おもちゃ」はそうそうないだろう。 あの様子じゃ全国大会が終わるまでは献身的に働いてくれるだろう。 理想的な、私の「おもちゃ」 自分が好きなように扱えるだけでなく、持ち主の幸せも考えてくれる「おもちゃ」 どれだけひどく扱われようと、私の幸福のために力を尽くしてくれる「おもちゃ」 喜ばしい話だ。 嬉しい話なのだ。 なのに、何故、 何故心が痛むんだろう? 酷く、痛い。 酷く扱い、それでも持ち主を好いてくれるその姿に心が、痛む。 結局、私には理由がわからず、その感情を無理矢理心の奥底におしこめ、封をした。 今は、大会に向けて全力を尽くすだけだ。 「おもちゃ」のことはまた後でゆっくり考えればいい。 そうだ、その、はずだ。 それで、正しいのだ。 私の思い通りに進んでいるのだ。 間違って、いない。 だが、彼女は後に思った。 これが、このタイミングが、最後のチャンスだったのだと。 取り戻しが効き、本当に望んでいたものが手に入るチャンスだったのだと。 だが、彼女はそれから目を逸らし、それを失った。 「ロンッ! リーチ七対子赤1! 6,400!」 モニタの中の須賀君が勢いよく発声する。 女子の試合を終えた翌日の男子個人1回戦。 私たちは控え室で須賀君の闘牌を見守っていた。 南2局まで須賀君は全くアガれず重苦しい空気だったが、この南3局で渾身のアガりが決まり、控え室の中は騒がしくなった。 「やった! これで京ちゃんが3着に上がったよ!」 「えぇ、地獄待ちなんか取るからひやひやしましたけど……。王牌に死んでなくてよかったです」 嬉しそうな咲と疲れを見せながらも笑う和。 まこは手元のメモ用紙に書き込んだあと、嬉しそうに笑った。 「むっ、これでオーラス5,200出アガるか1,000-2,000ツモで2位浮上になる。これは、もしかすると……」 「おぉ、行けるぞ京太郎! がんばれ!」 優希が声を張り上げて須賀君を応援する。 そんな中、私は須賀君のアガり形に首をひねっていた。 (スジ引っ掛けの9索単騎でも待てたのに、地獄単騎の北でリーチ?) わざわざ悪い待ちを選択してのリーチ。 その打ち筋は見たことがある。 身に覚えがある。 ただ、まさか、ありえないだろう。 七対子だし、スジより字牌のほうが出やすいとか考えた理由もあるし。 何より私を始めそんな打ち筋は誰も教えていない。 教えていないのだ。 そして、オーラス。 須賀君も状況がわかっているのかかなり緊張している面持ちだ。 微妙に手が震えているが必死で打ち進めていった。 何かが神に通じたのか、須賀君は5順目にして聴牌を入れた。 『京太郎手牌』 4【5】56678m2345p發發 ツモ3m 須賀君は場を見まわし、少し悩んだ後2筒を切ってダマに取った。 控え室にいた一同はほっと胸をなでおろした。 「一瞬リーチのモーション見せたから焦ったじぇ。4萬と7萬が3枚ずつ見えてちゃ勝負にならんじょ」 「うん。京ちゃん、かなり緊張してるみたいだけど、場が見れてるね。よかった……」 「まぁ、聴牌取らずという選択肢もあったのですがそこまで求めるのは酷でしょう」 「そうじゃな。あとは何とか別の聴牌が入れられれば……」 そして、何順かツモ切りが続いた8順目。 震える手で取った須賀君のツモを見て私たちは沸き立った。 『京太郎手牌』 34【5】56678m345p發發 ツモ發 ドラ4p 「よく引いた!」 思わず興奮したまこが膝を叩いた。 控え室がにわかに興奮した空気に包まれる。 「絶好の發引きですね。これでダマで5,200点。アガれれば文句なしの2着浮上です」 冷静に言っているつもりの和も、言葉の端端から興奮しているのが伝わった。 私も口には出さなかったが、心臓が高鳴ったのを感じていた。 「きょ、京ちゃん大丈夫かな? リーチかけなくても点数足りてるって、わかってるかな?」 咲はそんな中でも心配そうだった。 その様子がおかしくて私は思わず口を挟む。 「大丈夫、あれぐらい簡単な符計算だったら出来てたはずだから」 「そ、そっか。よかったぁ」 それを証明するかのように少し悩んだ後、須賀君は5萬を切り、ダマに構えた。 その姿に、咲が安堵の声を漏らす。 「この巡目で3-6-9萬なら、いけるじぇ! 引いちゃえ京太郎!」 「京ちゃん、頑張って。京ちゃんもできるなら一緒に全国に……!」 優希が声援を飛ばし、皆も祈りながら見つめた。 だが、次順のことだった。 『京太郎手牌』 34【5】6678m345p發發發 ツモ1m ドラ4p 無駄ヅモであり、全員がすぐに場に切ると思っていた。 だが、モニタの中の須賀君はなにやら目の前の手牌を睨みつけて必死に何かを考えている様子だった。 「何を悩んでいるんでしょう? 手代わりもありませんし、ツモ切りだっていうことぐらいわかるとは思うんですが……」 和が不思議そうに首をかしげている。 だけど、私にはなんとなく予感があった。 何に悩んで、何を切ろうとしているのかなんとなくわかった。 (やめなさい……) 心の中で叫ぶ。 前日に封をした心の中の「それ」がまた騒ぐのを感じた。 (そこまで、そこまで私に殉ずる必要はないの) (だから……やめて) (お願い、そっちに行かないで) 強く祈るが、モニタの中の須賀君が私が考えたとおりの牌をつまむ。 それを見て私は心の中で悲鳴をあげた。 (やめなさい須賀君!) その悲鳴と須賀君の発声は同じタイミングだった。 「リーチっ!」 『京太郎手牌』 34【5】6678m345p發發發 ツモ1m 打發 ドラ4p 思ったとおりの展開となったことに私は天を仰いだ。 「か、カン2萬!? 3面張と役を捨てて!? あ、ありえません!」 和が叫び声を上げる。 その打牌に他のメンバーも呆然としてる。 「た、確かにリーチドラ2で点数は足りておるが……」 手の内容を見返してまこがそう言うがそれでも合点が行ってないようだ。 私は天を仰ぎながら全員に告げた。 「……スジ引っ掛け」 「えっ?」 その言葉に全員がいっせいに振り向く。 「前巡で5萬切ってるでしょ? だからスジ引っ掛けに取れると思ってリーチしたんじゃないかしら」 「そんな……いくら須賀君でも、そんな非効率な、そんなこと、するはずが」 和は私の言葉にうわごとのように返しているが、現に須賀君はそう打ってしまった。 そう、本来の彼であればそんな打ち筋はしない。 わざわざ悪い待ちに取ってあがりに行く。 そんなもの、須賀君の打ち筋ではない。 そう、彼が私の打ち方でうまくいくわけが、ないのだ。 何故、こうなってしまったのか。 私は顔を手で覆った。 「ロン。2,000点」 「……はい」 須賀君が2着目に振り込んだのはその2順後だった。 振り込んだ牌は、待ちさえ変えなければアガれていた9萬だったのが、皮肉だった。 こうして須賀君の夏は、終わった。 試合が終わった後も、誰もがその場を動けず呆然としていた。 それからしばらくして、少し暗い顔をした須賀君が控え室に戻ってきた。 入ってくるなり、彼は深く頭を下げた。 「すみません、負けてしまいました」 全員が、何かを言いたそうだった。 だが、暗い顔をする須賀君を見てなかなか言い出せないようだった。 私はそんな重い空気の中、口を開いた。 「お疲れ様。残念だったわね……と言いたいところだけど、聞かせてもらっていいかしら?」 「はい……」 須賀君はおそらく何を聞かれるのかなんとなく想像がついているのだろう。 顔を伏せたまま返事をした。 「オーラス、最初に3-6-9萬で聴牌したわね? 發赤ドラで5,200点。点数が足りていたのはわかっていた?」 「はい。リーチかけなくても問題ないってのは、わかりました」 「えぇ、そこまではいいわ。じゃあ、何故……」 分かりきっている。 答えなど分かりきっている問いだがどうしても聞かずにはいられなかった。 「どうして、次巡でカン2萬なんかに受けたの? 役も良形もドブに捨てて」 須賀君はその問いに少しの間黙り込む。 控え室に嫌な沈黙が流れていた。 「……部長の」 ポツリと呟いた言葉に体がビクリと跳ねた。 あぁ、やはり想像通りなのだ。 聞きたくはない、耳をふさぎたかった。 だが須賀君は一度息を吸い込み、意を決したように言った。 「みんなの牌譜取ってた時、部長の打ち方、すごいと思ったんです。かっこいいって思ったんです」 やめて。 「ここ最近、ずっと思ってたんです。部長みたいに、打てればいいなって思って」 私は「おもちゃ」にそこまで求めてない。 「俺も、ああいう雀士なりたいって、そう思ったんです」 私の打ち方はそんないいものじゃない。あなたに、できるわけがない。 「だから部長の牌譜とか見て、いろいろ研究してたんです」 できるわけが、ないのだ。 「だから、一萬を引いてきたとき、きっと部長ならああ打つかなって思ったから」 確かに私ならそう打ったかもしれない……でも、違うのだ。 「悪い待ちに受けてしまいました。すみません」 須賀君は、そう言って再び頭を下げた。 「……須賀君」 「はい」 酷く混乱したまま、頭を下げた須賀君に声をかける。 私の打ち方を目指したと言うその言葉に対して、私はよく分からない感情に心を支配されていた。 怒りなのか喜びなのか。悲しみなのか嬉しさなのか。 混乱していた私には分からなかった。 ただ、少なくとも須賀君は定石から外れる行為をして勝てる勝負を自分で捨ててしまった。 そのことは、叱らねばならない……はずだ。 その、はずだ。 「あなたはまだ効率や押し引きと言ったことだって完全ではないのよ」 「はい」 「それなのに、私の真似をするなんて……まずは基本をしっかりとマスターする段階だっていうのはわかってる?」 「はい……」 「もう二度と、こんなことをしないように」 「はい、すみませんでした……」 言ってから自分がきつい言い方をしてしまったことに気づいた。 須賀君は目の前で拳を強く握って震えていた。 「すみません、頭冷やしてきます。すぐ、戻ります。」 そこまで言って須賀君は部屋を飛び出していった。 「きょ、京ちゃん! 待って!」 しばし呆然としていた咲がその後を追った。 優希がその後を追おうとしたが私のほうを振り返って少し睨み付けながら言った。 「部長! ちょっときつすぎるじぇ!」 「そうじゃのう、言いたいことは分かるがショックを受けているのは本人じゃけぇ。もう少し言い方があったんじゃないんか?」 優希とまこが口々に言った。 だが、それに対して和が首を振りながら言った。 「でも、部長の言うことももっともです。今日は勝てていた勝負を捨ててしまいました。 二度とこういうことをしないように言うのは、正しいと思います」 まこと優希が驚きの表情で和を見た。 優希が何かを言おうとしたが、それより咲に和がもう一度口を開いた。 「もっとも、私たちもここのところ須賀君に指導できていなかったのに、失敗したときだけ責めるのも……酷い話だと思います」 「そうね……」 私はそう相槌をついて椅子に座り込んだ。 「本当に、そうだわ。悔しくて、つい須賀君に辛くあたってしまったみたい。一番辛いのは須賀君なのにね」 絞り出すような声に、まこも優希も続きを言う気はなくなったようだ。 私はざわめく心を抑えながら、席を立った。 「少し、様子を見てくるわ。ちょっと待っててもらえる? 須賀君に言い過ぎたことを謝らないと」 「わかった……」 まこにそういうと私は3人を残し控室を出た。 扉を閉めた瞬間に倒れこみそうになるのを堪えながら、左右を見渡して須賀君を探した。 ふらふらと歩きだす。 私の思考は混迷を極めていた。 私の「おもちゃ」 私が遊びたいときにだけ遊ぶ「おもちゃ」 私が使いたいときにだけ使う「おもちゃ」 私は「おもちゃ」自身のことなどろくに考えていなかったのに 私は「おもちゃ」を酷く扱ったのに 「おもちゃ」は私に憧れて、私を目指して闘った それがどうしたと切って捨てればいいはずなのに 「おもちゃ」のことは利用するだけ利用すると決めたのに 「おもちゃ」のことはどうだっていいと思っていたのに 何故割り切れないのだろうか 何故切り捨てられないのか 「あぁ……」 ぐるぐると巡る思考の中で、ようやく私は理解した。 先ほど須賀君に言われた言葉、私がどう感じたのか。 『みんなの牌譜取ってた時、部長の打ち方、すごいと思ったんです。かっこいいって思ったんです』 ようやく、わかった。 『俺も、ああいう雀士なりたいって、そう思ったんです』 私は 『だから部長の牌譜とか見て、いろいろ研究してたんです』 こう言われて"嬉しい"と最初は思ったのだ。 だがすぐに"悲しい"と思ったのだ。 そして、彼に対する罪悪感が芽生えたのだ。 私の打ち方は、彼のように、単純だけどまっすぐで、人のために動けるような子がやる打ち方ではない。 人を利用しようなどと考え 人を「おもちゃ」として考え 人を支配することに喜びを感じて 人が自分の掌の上で踊ることに快感を感じる そんな人間が打つ麻雀なのだ。 あんな、あんな打ち方を、彼がしてはいけない。 できてはいけないのだ。 だが、私は彼にそれをさせてしまった。 ろくに麻雀を教えて貰えない状況で それでも私を信じてついてきてくれて 私を想ってくれて 私に憧れてくれて 少しでも、私を目指そうと彼なりに進んでいたのだ その姿が、私の醜さをそのまま映しているようで、それで私の心は悲鳴を上げたのだ そう、ようやく、気づいた。 ようやく気づいたのだ。 「須賀君、須賀君に……謝らなくちゃ」 ふらふらと、会場内の廊下を歩く。 何人かにぶつかりそうになり、顔をしかめられたが気にならない。 ただ、アテもなくふらふらと歩き続けた。 そんな探し方で人が見つかるわけがないのに、私の悪運の強さは折り紙つきのようだ。 通路の先に須賀君がいた。 駆け寄ろうと、思った。 だが、それはできなかった。 ――悪いな。かっこ悪いところ見せちゃって―― ――かっこ悪いなんて、そんなことないよ。男の子だって悲しいときは悲しんでいいと思うよ。泣いたっていいと思う―― ――……おう。ほんと、ありがとな、咲―― 隣に、咲がいる。 何故かその事実を知っただけで、私の歩みが止まった。 ――ううん、いいよ。落ち着いた?―― ――あぁ、もう大丈夫だ。戻るか、みんな心配してるよな―― ――そうだね、行こうか?―― ――あぁ。部長にもう一度謝らないとな―― ――大丈夫。部長だって本当に怒っているわけじゃないと思うよ。部長って立場だから注意しなくちゃいけないから……その―― ――わかってる。悪いのは俺だしな……部長の言うことはもっともだ。もう一度、勉強しなおさないとな―― ――うん、私もできることは協力するからね―― そう言うと2人は控え室に向かって歩き出した。 私はなぜか、手近にあった空き部屋に飛び込み二人から身を隠した。 誰もいない部屋に私はへたり込む。 扉の外を須賀君と咲の楽しそうな声が聞こえた。 その声が、だんだん遠ざかっていく。 謝らなくてはいけないのに あんなに酷いことを言われても私のことを悪く言わない彼に、謝らなくてはいけないのに 私の体は、へたり込んだまま動けなかった。 まこが私を捜し、迎えに来るまで、私はその場から動くことができなかった。 「私の」 ぽつりとつぶやいた。 「私の、おもちゃ」 その呟きに対して言葉を返す人はいなかった。 この日、私は「おもちゃ」から目を逸らし、手を放した。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/4530.html
白糸台は衰退しました 高校を卒業してプロになってから早くも十年近くたったある日、母校で教師をしている菫に頼まれたのがきっかけでわたしはまたここに来ることになりました 菫「助かったよ照、お前が部員の指導を引き受けてくれて」 照「別にいい、わたしも母校が県予選で敗退しているって聞いて少しモヤモヤしていたから」 菫「意外だな、お前がそういうのを気にするなんて」 この女、相変わらず失礼ですね 菫「そういえば後ろの彼はいつ紹介してくれるんだ?」 そう言ってわたし達の後ろを歩く彼に視線を投げる 照「彼はわたしの助手の須賀京太郎、2年ぐらい前から色々手伝って貰っている」 わたしの紹介に合わせて軽く頭を下げる京太郎、一応ここに来る前にわたしが言ったことを守っているようだ 菫「助手?いつの間にそんなものを、っていうか初耳なんだが...」 照「前に助手を雇うって話しをしたと思ったけど」 菫「それが男だなんて聞いていない、お前まさか一人だけリア充になるつもりか」 照「何のことかわからない、わたしは公私共にサポートしてくれる人を雇っただけ」 もちろん彼を選んだのは菫の言う通り未来の旦那様候補としてって意味もあります、アラフォールートはイヤなのです 菫「なぁ京太郎君今日の夜に」 照「ついた、ここが麻雀部の部室」 菫が京太郎に何かを言おうとしているのを遮り、部室到着を京太郎に教えてそのままわたしの身だしなみを整えてもらう、部室の中はいったいどんな感じなのか少し楽しみだ 打ち切りエンド
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6069.html
このスレは京太郎を中心とした小ネタSSを淡々と投下するスレです 以下の内容が含まれているので気を付けてください キャラ崩壊 京太郎と女キャラの恋愛描写 どっかでみたようなネタの焼き増し 過激な下ネタ
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/10055.html
前話 次話 そしてインタビュー3の続き。 睦月「お疲れ様です。……あれ?」 桃子「うなーーーーーー…………っす」コロコロコロコロ 睦月「…………なんで転がってるんですか桃子は」 智美「ワハハ。これだぞー」 睦月「? 雑誌ですか………………ああ成程」 佳織「噂のS君が桃子ちゃんの事見えるって分かってから、ずっとこうなの」 ゆみ「モモにとっては初めてちゃんと認識出来る人である上に、男子に容姿を褒められる事にも耐性が無いんだろう。嬉し恥ずかしというやつだな」 睦月「それでこれですか……」 ゆみ「こうも普通に見えていると、少し妬けてしまうな」 桃子「せ、先輩が大事な人なのはずっとずっと変わらないっす!」 ゆみ「分かっているさ」 桃子「でも彼とも話してみたいっす!」 ゆみ「ああ。私個人も興味が湧いてきた。……雀荘でバイトしてるとなると、あのroof-topの可能性が高いな。今度一緒に行ってみよう」 透華「衣、ご覧なさい。これが他人への優しさは巡り巡って自分にの為になる、と言う事ですわ」 衣「おお! とーかの優しさがみんなにも知れ渡って、衣も嬉しいぞ!」 透華「そうでしょうともそうでしょうとも! ええ! 勿論私、目立てなければ優しくしない器量の狭い女ではありませんが! ええ!」 衣「それに、とーかの考えてくれた「ころたん」も周知されているな! 嬉しい!」 透華「それはちょっと別のナニカですわね」 純「今日はいつにも増してご機嫌なのな」 一「S君から出た透華の話で、ネットでの評価鰻登りだからね。反比例して清澄部長さんは失墜してるけど」 純「そんでともきーはなにしてんの?」 智紀「……見ての通り。ハギヨシさんと一緒にスマ○ラってる……」 純「スマ……ハギヨシさんが?」 智紀「……最近は、仕事の合間にこういう付き合いもしてくれる」 ハギヨシ「娯楽など執事に不要かと思っていましたが、やってみると中々どうして奥が深いものですね。敬遠してきたのは損でしたかもしれません」 純「はぁー。人間変わるもんっすね」 一「ちなみにこれ、どっちがどのキャラ使ってるの?」 智紀「今やってるのはオンライン対戦で、私はもうゲームオーバー……。ハギヨシさんが使ってるのはこれ……」 一「へぇー……。となると、対戦相手と結構互角に戦ってるんだね」 ハギヨシ「ええ。私も本気で挑んでいますが……」 純「ハギヨシさんでもそんなセリフ出てくんのなー。新しい一面ってやつ?」 智紀「……今戦ってるのは、世界ランキングで五本の指に入るプレイヤー」 純・一「「…………え?」」 智紀「もう一人の相手も似たような実力だったけど、私が落ちた後に1対2で一人落とした……」 一「……ちなみにハギヨシさんがこのゲーム始めたの、いつ?」 智紀「……一時間くらい前」 ハギヨシ「執事ですから」 純「すんません。やっぱ底知れねぇっす」 久「ねぇ須賀君。不満があるなら言ってもいいのよ?」 京太郎「え、なんですか急に」 久「ほら。私やっぱりみんなで全国優勝したいから、部活で時間はそんなに取れないと思うの。でも手隙の時間やプライベートも無いことも無いから、その時間くらいは須賀君の相談やお願い聞いてあげられると思うから。だからほら、何かない? 私に言いたい事」 京太郎「ええ……。急にそんな事言われましても……」 和「露骨に汚名返上しに行ってますね」 優希「この前のインタビューがあってからというものの、ネットは部長叩きが本格化してアイドルの熱愛発覚並に大炎上してるからなー」 まこ「悪気は無いだろうとはいえメディアの場に流したのはやり過ぎかもしれんが、こればっかりは擁護できんしのう……。今後はこんなことが無いよう、密にコミュニケーションをとらんと」 咲「あの……今日風越の人が来る予定の筈ですけど、部長があんな様子で大丈夫ですか?」 ガチャ 華菜「参上だし!」 優希「お、噂をすれば影だじぇ」 未春「こんにちはー」 文堂「お邪魔しまーす……あの、そちらの部長さんは何を?」 咲「あ、気にしないでください。メンタル弱った時の発作みたいなものなので」 文堂「はぁ…………」 和「? そちらのキャプテンさんは不在ですか?」 未春「あ、キャプテンなら」 深堀「……私の後ろにいる」 美穂子「…………」コソコソ まこ「あぁ、深堀さんの背に隠れてヒョコッと顔出しとるの」 未春「いや普通に可愛いんですけど」 和「……どうかしたんですか? うちの部長が何か粗相でも?」 文堂「いえ、部長さんというより……」 華菜「そこの金ピカノッポのせいだし!」 京太郎「え、俺ぇ?」 華菜「お前がインタビューでキャプテンにナンパしてたのを雑誌で読んでから、キャプテンはずっとこんな調子で乙女モードだし! 責任取れし!」 京太郎「いや責任て」 久保「池田ァァァ!!」 華菜「ニャッ!?」 久保「テメェにはデリカシーってもんが備わってねぇのかコラァ! 男と女の話題は黙って見守るのが基本だろぉがよぉ! やんややんやと騒ぎ立てるお前みたいのがいるから、話が拗れてメンドクセェ事になるのが分かんねぇのかアァン!?」 華菜「ヒィィごめんなさいだしぃ!」 まこ「めちゃくちゃにキレながら至極真っ当な事言っとる……」 未春「いや、コーチは基本的に真っ当なんですけどね……」 久「あ、あら風越の皆さん。ご足労頂き感謝いたしますわ」 咲「なんですかその喋り方」 美穂子「こ、こんにちは久。こちらこそ招いて頂いて……」 まこ「まぁ、部室じゃ狭いし卓も一つしか無いんで、この後うちの雀荘に行くんじゃから、ここでは招かんがの」 久「そ、それもそうね。じゃあみんな、まこの雀荘行くから準備してー」 京太郎「はーい」 美穂子「…………」 久「…………美穂子?」 美穂子「あの……良かったら彼、うちでお預かりしましょうか?」 久「え?」 美穂子「流石に毎日部活の時間で、とはいかないけれど、清澄の皆さんは全国の団体戦に備えて忙しいでしょうし、そうなると彼も時間が余るでしょうから……。うちであれば高校から始めた初心者の子もたくさんいるので、一緒に牌を触って卓を囲めれば、と」 久「え、えー……。そりゃうちで放置するよりはいいかもだけど、うーん……」 華菜「悩む必要ないし! キャプテンの厚意を有り難く受け取ればいいし!」 久保「だからお前は黙ってろ池田ァァァ!!」 華菜「ニャヒィィン!」 まこ「部長部長。まずは京太郎の意思を確認したらどうじゃ」 久「……そうね。須賀君、どうする? というか、どうしたい?」 京太郎「えー? そうですねー……。お気持ちは有り難いんですが、こっちでもやる事は多いのでお世話にはなれないです」 美穂子「でも……勿体無いわ。せっかく麻雀が一番楽しい時期なのに」 咲「き、京ちゃん? 私達に遠慮しなくても……」 京太郎「そういうんじゃなくて、みんなが夢の為に全力で頑張ってる時に、そのサポートほっぽり出して俺は俺の事やってたら、なんか後悔しそうで。そう思いながら練習してても身にならないと思うんです」 久「須賀君……」 京太郎「なんで、ええ。福路さんも俺の事考えてくれたんだと思いますけど……」 美穂子「……そう。そうね。誰かを支えてあげたい気持ちは分かるわ。そう言われたら、私も強く出れないです」 優希「うむ! よきにはからってるな! 流石私のいぼぇ!?」 未春「イボ?」 和「はーいゆーきは黙ってましょうねー」 美穂子「でも、この合同練習でくらいは、何も考えずに打ってみましょう? 私も協力するから」 京太郎「え? あーでも」 久「そうね! それがいいわ! そうと決まればちゃっちゃか行きましょうちゃっちゃか!」 京太郎「え? 部長、俺雀荘ではバイトで……」 久「雀荘のバイトなんて客と打ってなんぼでしょ!? ほら、行くったら行くの!」グイグイ 京太郎「ちょ!? 分かりましたから! 押さないでくださいって!」 まこ「おーい荷物忘れとるぞー」 美穂子「あ、じゃあ私達も行きましょうか?」 華菜「ひたすら押すべきだしキャプテン! そうすればコロッと落ちるし!」 久保「池田ァァァ!!」 華菜「ニャォーン!」 優希「学習しない猫だじぇ……」 なお、人たらしの金髪イケメン執事がいる(らしい)との噂が相次ぎ、roof-topに新たに女性客層が増えたという。 カン 前話 次話
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6244.html
朝 京太郎「部長と真面目なデート…服装はどうしようか」 京太郎「健夜義姉さんと選んだより良子義姉さんと買いに行った服でいくか…さて今からどうしようか」 京太郎「15分前に着くように行けば良いからカピーと少し話すか」 カピー「パカパカ(なんだ、今日はいつにも増してお洒落じゃないか」 京太郎「いや、久って人とデートなんだよ」 カピー「パカパカ(デート…付き合ってるのか?」 京太郎「いや付き合ってない。好意ってよりも男友達としてだろ」 カピー「パカパカ(…鈍いのか鋭いのか解らないな。まあいい、主。」 京太郎「どうしたんだ、改めて」 カピー「パカパカ(今の高校は楽しいか?」 京太郎「ああ、楽しいぞ。咲や久達と麻雀を打てるしな」 カピー「パカパカ(そうか…それならよかった」 京太郎「どうしたんだよ、顔が歪んでるぞ」 カピー「パカパカ(いや無力だと悟ってな。それより早く行け、遅れるぞ」 京太郎「へんなカピーだな…それじゃあ行ってくる」 ガチャ……バタン カピー「パカパカ(別れの時が近付いてる…すまない、京太郎」 京太郎「すいません、待たしたみたいで」 久「別にいいわよ。あと須賀君、今日一日は敬語は無しよ」←おさげで赤のお洒落な服 京太郎「あっ、はい。久がそれでいいなら俺はそれでいいんだが…」 久「構わないわよ。デートなのに敬語の方が困るわ」 京太郎「それもそうですよね…そういえば今日は何処に行くんですか?」 久「……」 久「買い物でも行きましょうか」 京太郎「買い物ですか?」 久「そう。最初は映画とか行こうと考えたんだけど私の勘がショッピングに行ったら面白い事になるって告げてるのよ」 京太郎「そうなのか…久の勘は嫌な予感しかしないんだが」 久「そんな事ないわよ。私にとっても京太郎にとっても利益になる事よ」 京太郎「…まあ、久を信じるよ」 久「これとこれならどっちの方が似合うかしら?」 京太郎「こっちじゃないかな…そっちのは色合いが濃いから久の肌に合わないと思うし、こっちの方が綺麗系のモノだし」 久「そうなるのか…私的には濃い方が好きなんだけど。まあ、京太郎色に染められちゃおうかしら」ふふふ… 京太郎「ひ、久!恥ずかしいからこんな所でそんな事を言わないでくれ」カァァ 久「あっ、京太郎が照れた…貴重だわ」 京太郎「…もう出口で待ってる」 スタスタ… 久「よし、わたしもこの服を買わないとね」 ーーーーーーーー 京太郎「……」ぷくぅ 久「そんなに拗ねないでよ…普段の京太郎からは考えられないわよ」 京太郎「急にあんな事をあんな場所で言われたら誰だって赤くなる」 久「そんなものかしら?」 京太郎「そんなものだ。はぁ…それよりもそろそろお昼にしないか?時間も丁度いいくらいだし」 久「そ、それなら、いってみたい料理屋があるのよ!」 京太郎「それならそこにいくか」 久「ええ、こっちよ!」 ギュ… 京太郎「えっ!」 久「善は急げよ!」 久「こ、ここよ」 京太郎(…ここって義姉さん達とよく来るフレンチじゃないか。水一杯800円、最低コースが確か7500だったな……財布には一応、カードと現金で6万弱あったはず。久の反応を見る限り誰かに言われて来たらこんなんだったってところか……一ヶ月お弁当を抜いて晩飯の小鉢を無くすか) 久「き、京太郎…やっぱりそこらへんのお店に…」 京太郎「大丈夫…折角だから俺が奢りますよ」 久「えっ?」 ガラン… ウェイター「これは須賀様。今日はお一人ですか?」 京太郎「いえ、後ろの女性とデートです。席は空いてますか?」 ウェイター「勿論でございます。須賀様が彼女を連れてご来店なさったのに返したら私共の恥になります。どうぞこちらへ」 京太郎「ありがとうございます」 スッ…←久の手をゆっくりと引きながらウェイターについて行く 久「京太郎、ここによく来るの?」←小声 京太郎「良子義姉さんのお気に入りなんですよ、ここ」 久「で、でも私お金が…」 京太郎「俺色に染まってくれるなら喜んで金ぐらい払うよ」ニコニコ 久「うぅ…」カァァ 久「あ、美味しい」 京太郎「なら良かった」 久「戒能プロと良くここに来るの?」 京太郎「二人ではあんまりかな…健夜義姉さんも入れて家族皆で来ますね。ただ誰かと二人で食べに行くのは久が初めてかな」 久「そ、そうなんだ」 京太郎「それよりも久は誰にこの店を聞いたんだ?」 久「それは…」 ザっ… 藤田「私だ。まさか普通に入ってくるとは思わなかったよ…須賀京太郎」 京太郎「……お久しぶりですね、藤田プロ」 藤田「今日はリベンジしに来たんだ…今日の為にカツ丼を我慢してな!」 久「えっ?」 京太郎「つまり久をダシにして俺を釣ったって事ですか?」 藤田「まあ、そうとも言うな。久とあんたにリベンジする為にな」 京太郎「……らないな。リベンジって事はあと一人プロが居るんでしょ?」 藤田「ああ、居るとも。私が呼んだのは…」 藤田「三尋木咏プロだ」 咏「初めまして言いたいとこだけど久しぶりだね?京太郎」 京太郎「咏さんかよ…」 咏「おいおい、私じゃダメなのかよ。そこは喜ぶ所だろ!わっかんねーけど」 京太郎「日本代表の先鋒が高校生を相手する為に来た事が俺には解りません…」 咏「いやまあ、ぶっちゃけ大沼プロに話を聞かなかったら来なかった」 京太郎「……おの爺さん」 咏「知ってるかい京太郎。今、プロの間で大沼プロが若返ったって有名だよ。あんたがそれに絡んでる事も私は知ってる…あの時のガキがここまで来ると感慨深いね?」 京太郎「……」 咏「それに連れの女の子もすまんね…ただまあ、打ちたくなったんだ。あの時の私の判断が間違っていたのか正しかったのかを…」 久「判断?」 咏「なんだあんた知らないんだね。京太郎は…」 京太郎「咏さん、それ以上言ったら健夜義姉さんに言いつけますよ?咏さんに虐めれって」 咏「それは勘弁願いたいね」 藤田「ならそろそろ行こうか」 京太郎「解りました。久、早くでよう」伝票に視線を走らせて、久にウインクする 久「そうね」←プロ二人に軽く頭を下げて通り抜ける 京太郎「ごちそうさまです、藤田プロ」←久の後ろを着いて行く 藤田「えっ?」 咏「はめられたねー。まあ、わかんねーけど」ケラケラ…←さっさと店の外に出る。 藤田「えっ、えっ?」 ウェイター「ありがとうございます。お会計、○万5000円です」 藤田「か、カードでお願いします」 京太郎「……」 久「もしかして怒ってる?」 京太郎「怒ってない…」 久「ごめんなさい、私の考えが浅かったから…」 京太郎「久は悪くない。悪いのは大人げないプロ達だ。それ以上に麻雀が打てる事を喜んでる自分が嫌なんだ」 久「…ふふふ…京太郎らしいね」 京太郎「えっ?」 久「ううん、何でもない。京太郎、この間は足で纏いだったけど今度はきちんと京太郎の隣に居るから…ちゃんと見てなさいよ」 京太郎「えっ、はい」 久「よろしい…なら勝ちにいきますか!」 藤田「さて始めるか」 咏「本気でいくから…京太郎、成長を見せてくれよ」ゴッ… 京太郎「…全力で行きます」ゴッ 久(ここで勝つ!) 京太郎(親番…) 京太郎(今日は龍門渕みたいに言い訳などしない…咏さんに勝ちたいから俺に勝たせてくれ!……あれ、なんか前と違う気が…いや、そんな事よりもこれで咏さんをブチ抜く!) 久(京太郎の親番を飛ばす必要はない……でもなんでかしら、勘が凄く冴えている) 咏(おいおい…もう立派な魔物じゃないか。しらんけど…。ああ本当にモッタイナイ、あの時に気がついていたらこの子はわたしのモノだったんだ…あの二人が憎らしいね) コトン… ザシュ…←槍で咏が貫かれる 咏「なっ!」 咏「日本代表をあんまり舐めるなよ!立直!」ゴウ… 焦土発動 京太郎(…ベタ降りだな) 藤田(巻き込まれかねないぞ!) 咏「ツモ!8100.4100!」 京太郎(槍が強化されてる……健夜義姉さんとは違う支配…影を縛る感じは…衣か?また今度お礼を言わなくちゃな) 咏(わかんねえ…釣り逃がした魚は大きく見えるって言うけど本当だね。私は鯛どころか本マグロを釣り損ねた気分だよ) コトン… ザシュ…バシュ…←二本目の槍が貫き、影が咏を縛り上げる 京太郎「ロン…16000です!」 咏(本当に良い男になったじゃないか!) 京太郎(…来たか。大三元聴牌) 久(京太郎の手牌が凶悪だって事がなんとなく解る…てか、強過ぎでしょ、京太郎!) 咏(小鍛冶プロと良子を敵に回してでも京太郎が欲しくなってきた…わかんねえ、なんで昔の私は見誤った。京太郎は現に良子達を見捨てていない…魔物を怖がらずに側に居てくれているのに…本当にバカだねい) コトン…… ドス… 咏(なっ!!) 京太郎「ロン…大三元です」 咏(あっ、もうダメかもしれない…惚れるわ、これは) 京太郎 76900 久 20900 咏 -18700 藤田 20900 京太郎が勝利しました 京太郎「ありがとうございました」ふぅ 咏「…まさか私が飛ぶなんてね、流石あの二人を姉に持つ男って事なのか?しらんけど」 京太郎「そうですね…あの二人に恥無いように打ってきたつもりです」 咏「そうかい…ああ、京太郎一つだけ言っておくよ」 京太郎「はい?」 咏「よく諦めずにその高みに辿り着いた…あんたを見捨てた私が言える事じゃないけど本当に良く努力した。あの時の私は間違っていたよ」 京太郎「ありがとうございます…その言葉が聞けただけで嬉しいです。今も昔もあの時の四人は貴方を含めて、俺の憧れであり俺の目標です。今回は俺が勝ちました…ですが次はわかりません。だからまた俺と打ってください」 咏「こちらこそ頼むよ」 ーーーーーー 久「おーい藤田プロー…だめだ真っ白に燃え尽きてる」 咏「そう言えばそこの女の子」 久「わ、私ですか?」 咏「そう君だ…大沼プロにも誘われたけどGWの合宿には私も行ってあげるからよろしく」 久「えっ?」 咏「大沼プロにさ、京太郎に負けたら合宿の先生に誘われたんだよ、迷惑じゃなければ教えてあげるってこと。しらんけど」 久「ぜひお願いします!」 ーーーー 咏「そろそろ私達はいくよ…いつまで雀荘にアレを置いとく訳にもいかないしね」 藤田「……」←真っ白 京太郎「今日はありがとうございました」 咏「別にお礼を言われる事じゃないさ…それじゃあな京太郎。また逢おう」 ズルズル 京太郎「俺達もそろそろ帰りますか?」 久「そうね今日は何だか疲れたわ」 帰り道 久「ねえ京太郎」 京太郎「どうかしたか?」 久「三尋木プロと何があったの?」 京太郎「…言わなきゃダメか?」 久「うんうん、別に言いたくなかったらそれでも良いんだ。たださ、私は京太郎の事を何も知らないだなって思って」 京太郎「会ってまだ一ヶ月も経ってないからな……俺の口からは偏見が入るからさ、GWの合宿の時に三尋木プロに聞くといい。あの卓にいた久にはその資格がある。ただまあ、話を聞いて同情とかはしないで欲しいかな」 久「わかったわ…同情して欲しそうに聞こえるわよ?」 京太郎「そうか?正直、自分でも解らないんだよ。今がさ幸せ過ぎてな。久ともデートできてるしな」 久「本当に天生のタラシね…」小言 京太郎「?まあ、今の俺にしたら過去や未来よりも今が大事って事かな」ワハハ 夜 京太郎「最近イベントが多いな……これはまさかフラグが建ってるとか…そんな訳ないか」 京太郎「…よし、咲に姉談義をしよう。とりあえず…最近、照とどんな感じか聞いてみるか」 ピッ From 咲 普通だよ。お互いGWが忙しくて会えないのが残念かな。 京太郎「会えないのか…GWに旅行に行く俺は勝ち組っと…」 From 咲 お土産楽しみにしてるね。何処に行くの? 京太郎「良子義姉さんの熱望により岩手に行くっと…」 From 咲 岩手なら大丈夫かな…楽しんできてね。 京太郎「何が大丈夫なのかわからないが…まあ、楽しんでくるよっと…」 From 咲 それじゃあ、おやすみ。また学校でね。 京太郎「おやすみっと…あれ、姉自慢するつもりだったんだけどな」 ーーーーー 咲「大阪や東京…鹿児島とかだったら京ちゃんが色んなフラグ建ててくるけど田舎の岩手なら大丈夫だよね?」 4月28日 朝 京太郎「さて…もうすぐ旅行だな」 京太郎「お弁当を作るか」 カピー「パカパカ(今日の弁当は中華か…本当に万能だな) ーーーー 昼 京太郎「何処で食べよう」 京太郎「……」もぐもぐ 和「……」 京太郎「…もう少し濃くて良かったな」もぐもぐ 和「……」 すぅ… 京太郎「中華はお弁当に向かないな…出来たてが一番美味しい」 和「……」 ストン… 京太郎「えっ?」 和「また一人で食べてるんですか?」 京太郎「なんだ、和か」 和「なんだとは失礼ですね」 京太郎「和だって一人じゃないか」 和「咲さんは図書室、優希は課題に追われてるんです」 京太郎「あいつららしいな」ワハハ 和「須賀君、今日は一つお願いがあります」 京太郎「なんだ?」 和「私と本気で打って欲しいんです」 京太郎「はっ?」 和「だから私と…」 京太郎「待て和。俺はお前と本気で打ってるぞ」 和「全力ではありませんよね?」 京太郎「どうしてそう思う」 和「咲さんが不満を言ってましたから」 京太郎「……SOAじゃなかったのか?」 和「もちろん今でもそう思ってます。ですが部長が持っていた棋譜を見た時に須賀君のアガリ方は異常でした。私にはその技術が必要なんです」 京太郎「勝つ為にか?」 和「…皆といる為にです」 京太郎「そうか…なら放課後に俺、和、咲、久で打つか」 和「はい、ご教授お願いします」 京太郎「あんまり期待するなよ」 和「期待してますよ」ぐぅぅ… 京太郎「…もしかして昼まだなのか?」 和「い、家に置き忘れて…」 京太郎「仕方ないな、ほら、あーん」 和「い、いいですよ!」 京太郎「うるさい、忘れた奴が悪い。ほら、あーんだ」 和「あーん」ぱく… 和「美味しい…」 京太郎「俺の自信作だからな。ほら次だ。あーん」 和「……あーん」 咏「私は京太郎が欲しい」 良子「えっ?」 健夜「えっ?」 咏「昨日さ、京太郎と真面目に麻雀を打って、満貫、倍満、役満の槍で撃ち抜かれて気が付いた…あの時の私は間違ってた。だから私は京太郎が欲しいんだ」 良子「…それは身勝手ですよ、咏」 咏「自分が言ってる事が身勝手だってわかってる…わかんねえとかで誤魔化すつもりはない。だから今日は宣戦布告にきた」 健夜「宣戦布告?」 咏「そう、宣戦布告。あの時の清算は絶対にできない…だから私は貴方達に麻雀に勝ったら京太郎にこの気持ちをぶつける」 良子「それはつまり…」ゴゴゴ… 健夜「私達に勝つつもりなんだね」ドドド… 咏「ああ…私が勝つ」ゴゴゴ… ??「皆さん、お茶が入りましたよ?」 健夜「……」 良子「……」 咏「……」 ??「食べないんですか?」 一同「食べる!」 京太郎「さて…全力で打つなら槍もだよな。でも槍が最近変なんだよな。プロを撃ち抜いたからか…」 久「何をぶつぶつ言ってるのよ?」 京太郎「久か…いや、和が全力で打って欲しいと頼まれたから全力で打つ事になった」 久「えっ?」 京太郎「卓のメンバーは、俺、久、咲、和の四人」 久「私!?」 京太郎「そう、久が最近一番信頼できるから…急にごめんな」 久「べ、別に構わないけど…私も京太郎に勝ちたいから全力で挑むわよ?」 京太郎「ああ、お互い全力で打とう」 咲「今日は全力なんだよね、京ちゃん?」 京太郎「ああ、今日は全力だ」 咲「なら私も全力でいくよ」ゴッ… 和(負けない…負けられない) 久「さて久しぶりに本気で打とうかしら!」おさげにする 咲「私が親だね…行くよ、京ちゃん」ゴッ… 京太郎(…あれ、俺もしかしたら死ぬんじゃないか) 久(直感が告げてる…これを切ったら私が負ける) パタン… 咲(…京ちゃんが遠い、遠い位置にいる。嫌だよ、そんな遠い位置に行っちゃ駄目だよ!) パタン… 和(満貫確定…) パタン…ドス… 和「えっ…」←胸元を見ると真紅の槍が突き刺さっている。 京太郎「ロン…純正九連宝燈、Wは無しだから32000だ」 和「は、はい…」←胸元から槍が消えている 京太郎 57000 久 25000 咲 25000 和 -7000 京太郎が勝利しました。 京太郎「……」 ドクン…ドクン… 久「純正九連宝…京太郎…」 咲「京ちゃん、それは上がったら駄目だって健夜さんが…」 京太郎「和、これが俺の全力だ」 和「偶々です、偶々上がったんです…ありえません、純正九連宝を故意で上がるなんてそんなオカルトありえません!」 バン… 京太郎「ならもう一戦するか?」 和「そ、それは…」ガクガク…←震える 京太郎「視えたんだな…」 和「SOA…SOA」 京太郎「…久、今日はあがります。和は俺が責任を持って送って行きます…すいません」 和「SOA…」 咲「行っちゃ駄目だよ、京ちゃん!なんで、なんで健夜さんと良子さんとの約束を破ったの?破ったら死ぬって言われてたのに…」 京太郎「…全力でいくと言ったからな」 咲「京ちゃん!、ふざけてる時じゃ…」 京太郎「死なない…良子義姉さんには連絡するなよ。健夜義姉さんにもな。それでは…」 ギュ… 和「えっ?」 京太郎「ついてこい…送っていく。役満当てた俺が言うべきじゃないかもしれないけど…時間がないかもしれないからな。ごめんな」 コトコト… 和「………」 京太郎「……」 和「さっきのやりとりはなんですか?」 京太郎「うん?何がだ?」 和「いや、咲さんが言ってたあがったら駄目だって…」 京太郎「ああ……昔な、俺と咲、咲の姉さんはよく義姉さん達に麻雀を教えてもらってたんだ」 和「それで」 京太郎「その時に役満を教わる時があったんだ。そこに咲と照…咲の姉がトラウマになる事があったんだ。純正九連宝燈を上がると魔物か天使のどっちかがやってきて死か願い事を叶えてくれるって…それで良子義姉さんが悪ノリして魔物のフリをして脅かしたんだ…俺たちをね。その時からトラウマなんだよ」 和「えっ、それだけですか?」 京太郎「それだけ。」 和「えっ、死ぬんじゃ無いんですか?咲さんは本当にそう思ってたんじゃ…」 京太郎「三回。俺は目の前で純正九連宝燈を上がられたぞ。義姉さん二人に…」 和「……咲さんにその事は…」 京太郎「その度に天使が魔物を倒したと教え込まれてたんだよ、咲は」 和「ふふふ…なんですかそれは」 京太郎「俺と咲の昔話だ」 和「あっ、ここです…私の家です」 京太郎「そうなのか。なら俺はこれで…」 和「ま、待ってください…す、少しだけあがって行きませんか?」 京太郎「なら少しだけお邪魔しようかな」 和「はい!少しだけ待っておいて下さい、色々と準備があるので」 バタン… 京太郎「…準備?ああ、健夜義姉さんがいつもしてる事だな」 5分後 和「ハァハァ…ど、どうぞ」 京太郎「お、お邪魔します」 京太郎(靴が男モノの二足…スリッパは普通…カーテンは無地…母親がいないのか?) 和「こ、此方です」 トテトテ… 京太郎(…やっぱり母親はいないんだな) 和「どうかしたんですか?」 京太郎「いや、誰もいないから不用心だなと思って」 和「えっ?」 京太郎「いや、俺が和を襲ったらどうするんだよ」 和「えっあ…」カァァ… 京太郎「あっ、冗談、冗談だから引かないでくれ」 和「わ、私は須賀君の事を信頼してますから引いてません!」カァァ… 京太郎「そ、それならよかった」カァァ… 和「こ、この部屋で待っていてください」 京太郎「わかった」 バタン… 京太郎「部屋に自動麻雀…見覚えのあるエトペン人魚…てか、ここ和の部屋か。それならあまりみるのも止めとくか。てっきりリビングとかで和が落ち着くまで話をするもんだと思ったんだがな」 ーーーーーーーー 和「お口に合うかわかりませんが」 カチャ…←紅茶が置かれる。 京太郎「お、ありがとう」 和「須賀君は…私がオカルトを認めるべきだと思いますか?」 京太郎「いや、全くそんな事は思わないぞ」 和「えっ?」 京太郎「義姉さん達がオカルトもデジタルも所詮は麻雀の一部でしかないって俺に教えてくれた。俺が和の言うオカルトを手を出したのはぶっちゃけ、義姉さん達に憧れたからだ…毎回、義姉さん達と麻雀をすると世界が歪んだり幽霊みたいなのを見たりした。でもまあ、それ等は実態のないモノで俺が義姉さん達の迫力に呑まれてみた錯覚かもしれない…だけどそれ等は年頃の俺には余りにもかっこよく視えた」 和「……」 京太郎「だから義姉さん達を模倣し取り込み、あんな迫力を出せるようになっただけだ。だから和は…」 京太郎「甘えるな」 和「えっ?」 京太郎「無いからなにが駄目なんだ?たかがオカルトが無いぐらいで今までの自分を否定するな。和が今、泣いて叫んで否定したのは和に負けた人間が打ってきた人間の麻雀の否定だ…俺はそれだけは認める訳にはいかない」 和「わ、私はそんなつもりじゃ…」 京太郎「そんなつもりはなくても俺にはそう聞こえる。オカルトなんてモノは結局は心の持ちよう、認めたくないなら認めずに自分の麻雀で勝利を目指せば良い。それだけの事なんだ。オカルト如きで和が否定されてたまるか」 和「なら私はどうすればいいんですか…誰かの責にしたら駄目なんですか?甘えさしてくださいよ…誰かに縋らせてくださいよ…一人で立つのには疲れたんです。オカルトを認めてもいい、デジタルを捨ててもいい…だから私を…」 バチン… 京太郎「立って歩け。俺が知ってる原村和は諦めない人間だった。たかがW役満の槍に刺されたぐらいで諦めなかった人間だ」 和「あ、貴方に何が解るんですか!!父と母は別居、小さい頃から転校を繰り返して仲の良くなった友達と離れ離れになって、それでも麻雀は続けてきた!インターミドルで優勝して、お父さんに優希と同じく高校に行かせてもらって…そしてまたインターハイで優勝しないといけなくなって!なのにオカルトなんて訳の解らないモノが麻雀には存在してて、私にはそれがない!私はまだ皆と居たいんです!オカルトなんて訳の解らないモノと戦わないといけないんですよ!一人で!私はそれを認めたくないから!」 京太郎「…それが答えだろ」 和「えっ…?」 京太郎「オカルトを否定して勝つ。簡単な答えで実に解りやすいじゃないか。気に入らないなら否定すればいい」 和「……」 京太郎「そんなオカルトありえません。そう言って薙ぎ払って勝てばいい。違うか?」 和「そ、そうですが…」 京太郎「なあ、和…少しだけ気をはりすぎてんだよ。一人で勝つ必要はないだろ。俺は何処にいてもお前の味方だ」 ダキ… 和「わ、私は…うわぁぁぁん」 京太郎「頑張ったな…和」 和「も、もう…大丈夫です」 京太郎「そ、そうか」 サッ… 和「見苦しい所を見せてしまってすいません」 京太郎「いや、全然構わないぞ。泣き顔の和も中々に可愛かったしな」ワハハ ボフン…←京太郎の顔面にエトペンがあたる 和「…京太郎君のばか」小声 京太郎「…てか、俺はソロソロ帰るわ。飯の時間だし」 和「えっ…あ、あの良かったらここで食べませんか?」 京太郎「はっ?」 和「だから食べて行きませんか?」 京太郎「誰が」 和「須賀君が」 京太郎「何処で」 和「この家でです」 京太郎「い、いやいや、和の父親が帰ってきたら変な勘違いが発生…」 和「だ、大丈夫です。き、今日はお父さんは帰ってきませんから」カァァ… 京太郎(冷静に考えろよ俺…これっていつぞやのはやりさんの時のパターンだ。貞操の危機ではないはずだ。飯に変な薬もないよな……義姉さんに電話したいがしたらシスコん変態野郎の烙印が押されかねない…) 和「……♪」 トントン… 京太郎(それにしても絵になるよな。女の子が料理してる姿なんて久しぶりに……あれ、最後にキッチンに立ってる女の人を見たのは……あれ?) 和「…できました!」 京太郎「おお、肉じゃがか…」 和「口に合うかわかりませんが」 京太郎「いやいや、普通に良い香りだし…ジャガイモもとかもきちんと処理されてるし。お腹が減ってる俺からしたらご馳走に見えるぞ!」 コトン…←皿が置かれる 和「須賀君ほどではないですが…」 京太郎「俺の料理なんて和の料理に比べたら価値が違うからな」ワハハ 和「それは褒めてるんですか?」 京太郎「褒めてるぞ?」 和「そういうことにしときます。そ、それで須賀君…」 京太郎「うん?」 和「あ、あーん」カァァ 京太郎「…えっ…」 和「お腹がすいてる人が悪いんですよね?」 京太郎「なっ…!あ、あーん…」 和「あーん」 パク… 和「ど、どうですか?」 京太郎「…美味いな」 和「そ、そうですか…よかった…ホッ…」 京太郎「和、箸借りるぞ」 スッ←和の手から箸をとる 京太郎「ほら、あーんだ…」 和「わ、私は良いですよ!」 京太郎「ダメだ…あーんだ」 和「うぅ…あーん」 パク… 京太郎「なっ、美味しいだろ」 和「そ、そうですね…作ったのは私ですよ!」 京太郎「はは、そうだったな」 和「そうですよ!」 ーーーーーー 和「本当に今日はありがとうございました…こんな夜遅くなってしまって…泊まって行っていいんですよ?」 京太郎「泊まらないぞ。俺が和を襲ってしまうからな」ワハハ 和「…別にいいですよ?」 京太郎「えっ?」 和「冗談ですよ、冗談」フフ… 京太郎「全くドキドキしたじゃないか…それじゃあ、また明日な」 和「はい、また明日」 タッタッタッタ… 和「冗談なんか私はいいませんよ、京太郎君」 バタン… ーーーーーーー 夜 京太郎「さてどうしようか」 京太郎「……ネット麻雀でもするか。龍門渕さんとぼっちさんを呼ぶか」 ーーーーーー 透華「…麻雀のお誘い…ハギヨシ!」 ハギヨシ「はっ!もう準備はできてます」 衣「どうかしたのか、とーか?」 透華「い、いえ、少しネット麻雀で誘われまして…」 衣「そうなのか…現実では打たないのか?」 透華「私や一なら大丈夫ですが…純や智紀がもちませんわよ?」 衣「うー…そうだにい…きょーたろーを呼ぼう」 透華「そうですわね…お礼と言わないといけませんしね」 ーーーーーー ??「また京さんが誘ってくれたよー!」 ーーーーーー 京太郎「良し、勝った…。あれウィスがきてる」 京太郎「あ、ピーチさんからだ…この人と結構打つのにこうやってウィスするのは初めてだよな」 ピーチ「京さんは強いっすね」 京「ありがとう。偶々もあるんですけどね」 ピーチ「私とやってる時はほぼ一位じゃないっすか!羨ましいっす」 京「ならまた一緒に打ちませんか?俺もピーチさんの内筋とか参考になりますし」 ピーチ「いいっすよ!ネットでしかできないっすからね」 京太郎「さて…明日も早いから寝るとしようか」 バチン… 京太郎「えっ…ブレーカーが落ちた?」部屋が真っ黒になる ガチャ…ガチャ…←何かが階段を登ってくる音 京太郎「…おいおい、まさか本当に魔物が来るってのか?」 ガチャ…←京太郎の部屋の前で音が泊まる。 ガチャ…←ゆっくりと扉が開き 京太郎「ゴクリ…」 健夜「き、京くん、だ、大丈夫?」ブルブル… 京太郎「えっ?健夜義姉さん?」 健夜「う、うん、私だよ」 真っ暗で何も見えない 京太郎「ち、ちょっとだけそこで待ってて!急いでブレーカーを…」 健夜「えっ…嫌だよ、京君怖いよ…」ブルブル 京太郎「…わかった。落ち着こう、一緒に行こう」 健夜「う、うん」 京太郎「手摺りに手を置いといてくれ」 健夜「う、うん…」 ガチャ… 京太郎「そっちに行くから」 スッ……←扉に近づいて行き、手探りで手を探す ピタ…←健夜の手に当たる」 健夜「ヒャッ!」 京太郎「これは健夜義姉さんの手?」 健夜「う、うん」 ギュッ←健夜の手を握り 京太郎「それじゃあ、行くから」 健夜「う、うん…」カァァ ーーーーー パチ… 京太郎「それでどうして家に帰ってきたんだ?」 健夜「咲ちゃんが京君が危ないって聞いたから慌てて帰ってきたんだよ」 京太郎「……咲か。あれなんだよ、純正九連宝燈を上がったから咲が昔のトラウマを思い出したんだよ」 健夜「えっ…?純正九連宝燈あがったの?」 京太郎「ああ、初めてだったからな」ワハハ 健夜「…何もなかった?」 京太郎「ああ、魔物も天使もこなかったよ」ニコニコ 健夜(…あれ、魔物が来なかったの?…来なかったんなら別にいいかな。) 京太郎「もう遅いからソロソロ寝るけど健夜義姉さんはどうする?」 健夜「こ、怖いから一緒に寝ていいかな?」 京太郎「…来んかいだけだぞ」 健夜「ありがとう京君!」 ダキ… 4月28日 朝 京太郎「……健夜義姉さんが隣で寝てる?……夢かな」 健夜「きょーくん…」 京太郎「…夢じゃなかった」 京太郎「……眠い…健夜義姉さんも居るし……寝よう…zzz」 ーーーーー 健夜(…うぅん…もう朝かな?あれ目が開けられない) 京太郎「…zzz」 健夜(…京君に抱きしめられてて動けないんだ!!)カァァ… 京太郎「…健夜……」 健夜(よ、呼び捨てとかまだ早いよ!) 京太郎「……けっこん…」 健夜(えっ…私、京君と結婚するの?……むきゅぅうう)気絶 京太郎「……犯人はヤス……」 カピー「パカパカ(…すくいようがないタラしだな…全く、昨日はわたしが居たから良かったものの…久しぶりに……なるのは辛かったんだぞ。神託も解決したみたいだが…別れはもうすぐなんだがな) ーーーーーー 京太郎「……今何時だ」 11時26分 京太郎「遅刻だー!!!!!」 昼 京太郎「ハァハァ…何処かで休もう」 屋上 京太郎「………ハァ…疲れた」 まこ「何が疲れたんじゃ?」 京太郎「いや、起きたら11時30分だったんだ…慌てて起きてきたから何も買う暇もなくて……あれ、俺は誰と喋ってるんだ?」 まこ「わしじゃよ」 京太郎「ああ、染谷先輩か」 まこ「ああとはなんじゃ、ああとは…まあいいわ。京太郎飯はないのか?」 京太郎「は、はい…財布に金もいれてくるのを忘れてて…」 まこ「お主もそんな凡ミスをするんじゃの…おにぎりが余ってるから食べるか?」 京太郎「た、たべます!」 まこ「ほれ、拝むといい!」 京太郎「いただきます」 もぐもぐ… まこ「食べ方は綺麗なんじゃな」 京太郎「義姉さんに仕込まれてましたから」 まこ「そうなのか…苦労してきたみたいじゃの」 京太郎「ええまあ…色々と大変でしたよ」 まこ「じゃろうな…」 放課後 京太郎「先生にしんぱいされてしまった…二度寝は控えないとな」 繁華街 京太郎「…久しぶりに繁華街に行くか」 ーーーーーーー 京太郎「……とりあえずATMで金を降ろたし買い物だな」 バタン… 京太郎「あっ、すみません」 ゆみ「すまない…あっ!」 京太郎「あっ…」 ゆみ「君はこの間の…あの時は本当にすまなかった」 京太郎「別に気にしてませんよ。誰にだって間違いはありますし」 ゆみ「そう言ってくれると助かるんだが…この間の詫びがしたいから私とお茶でもしないか?」 京太郎「…は、はぁ…別に構いませんが」 京太郎(この人…性別が男ならタラしだったんだろうな) ゆみ「ならわたしのオススメのカフェに行こう。ここは少々うるさすぎる」 京太郎「は、はい…」 ーーーーー ゆみ「改めて自己紹介から…私は鶴賀高校三年加治木ゆみだ」 京太郎「清澄高校一年、須賀京太郎です」 ゆみ「須賀君、あの時は本当にもうしわけなかった…後で自分で考えてみても早とちりすぎた」 京太郎「もう本当に気にしてませんから。誰にでも間違いはありますから」 ゆみ「…だが」 京太郎「だがもしかしもありせん。貴女みたいな美人に謝られたら胃が痛くなるんですよ」 ゆみ「うぅ…分かった、もうこの話題はやめだ」 京太郎「はい、それがいいですよ」 ゆみ「……」 京太郎「……」 ゆみ(な、何故喋らない!」 京太郎(……なんだろう、この人誰かに似てるんだよな) ゆみ「君は麻雀を打つのか?」 京太郎「えっ、はい、そこそこ打てますよ」 ゆみ「そ、そうか…どれくらい打てるんだ?」 京太郎「最近はそこそこ勝てるようなりましたがそれまでは義姉さん達にボコボコにされてました」 ゆみ(なんだ、初心者か?それなら…) ゆみ「それなら私と麻雀を今から打たないか?」 京太郎「えっ?」 ゆみ「いや、私もそこそこ麻雀を打つからな…よかったらと思って」 京太郎(……どうしようか) 京太郎「別にかまいませんよ」 ゆみ「なら行こうか」 ーーーーーーーーー 雀荘 ゆみ「なら軽く打ってみるか」 モブA「よろしくな」 モブB「頼む」 京太郎「よろしくお願いします」 ーーーーー 京太郎「ロン、跳満」 ゆみ「えっ?」 京太郎「ツモ6000オール」 ゆみ「……」 京太郎「ツモ8000オール」 キングクリムゾン! 帰り ゆみ「す、須賀君…君は初心者じゃないのか?」 京太郎「えっ?初心者なんかじゃないですよ。一応ものごころついた時には打ってましたよ?」 ゆみ「な、なら…勝てないってのは?」 京太郎「義姉さん二人と義姉さん達の友人としか打たなかったからずっと負けてたんですよ」ワハハ… ゆみ「…因みに君の姉の名前を聞いていいですか?」 京太郎「…秘密ですよ?」 ゆみ「ああ、秘密にする」 京太郎「小鍛冶健夜と戒能良子ですよ」 ゆみ「はっ?」 京太郎「これが一応証拠写真です」 携帯の待ち受け画面を見せて ゆみ「ほ、本当なのか…」 京太郎「はい、自慢の義姉達ですよ」 ゆみ「…君は私の麻雀を見てどう思った?」 京太郎「…相手の癖を見抜いてそれにつけ込む麻雀ですよね。強かにかつ柔軟な麻雀だと思いました」 ゆみ「どうやったらこれから伸びると思う?」 京太郎「…それは俺に聞かないといけない事ですか?」 ゆみ「ああ、私はつよくならないといけないからな」 京太郎「……本当の化物と出会う事を勧めます。一線を超えるか超えないかで差はできますから」 ゆみ「えっ?」 京太郎「わかり易く言うと、肌で上位プレイヤーと打った方が伸びるって話です」 ゆみ「……君はそれには当てはまらないのか?」 京太郎「さあ…。俺はまだまだ青二才ですから」ゴッ… ゆみ「………また今度私と全力で打ってはくれないか?」 京太郎「ええ、機会があれば喜んで」 ゆみ「…それじゃあ、わたしはそろそろ帰るよ」 京太郎「今日はありがとうございました」 ゆみ「こっちこそありがとう。またな」 京太郎「……ええ、また」 スタスタ… ゆみ「…次は勝つ」 夜 京太郎「明後日から岩手旅行か」 京太郎「カピーと話すか」 カピー「パカパカ(なんだ、最近は私を放置してたのに報酬だけは貰いにきたのか?)」 京太郎「いや、放置してたわけじゃなくて…てか、報酬ってなんだ?」 カピー「パカパカ(お前は鳥頭か?全く……原村和をオカルト麻雀で叩き潰し、SOAの概念を破壊して立ち直さしただろ。それの報酬だ)」 京太郎「ああ…あれか神託報酬か」 カピー「パカパカ(そう、それだ。神託は実行されなければペナルティだが実行し成功したら報酬が出るからな。さて今回は最難関の一つを最上の結果で終わらしたからな…選択肢をやろう。一つは麻雀力とオカルトの補正。二つ目は原村和に対する補正だがこれはもう意味がない…あの小娘は答えを自分で決めたからな。三つ目は能力の成長…今なら氷天の種を最良の形で芽吹かすくらいか。さあ選べ」 京太郎「俺は…」 京太郎「ならその種を開花さしてくれ…正直、今オカルトや麻雀力が上がっても実感ができない」 カピー「パカパカ(堅実的だな…まあいい、外部からの干渉が激しいが私はそんなモノには負けんよ。今回は開花だけだ)」 パキン… 京太郎「あれなんかが割れた?」 カピー「パカパカ(開花したと言え。これはサービスだから良く聞いておけ主…もうすぐ大事な選択を主は迫られる。その時に何が大事かではなく、これからどうするかを考えろ。過去は忘れれば良いと凡夫はぬかすが、過去が主の原点だ。原点を忘れた人間に価値は無い」 京太郎「あ、ああ…なあ、カピー、お前は本当にカピパラか?」 カピー「パカパカ(ああ、普通のカピパラだぞ。なにを言っているんだ?」 4月30日 京太郎「今日は何をしようか…」 京太郎「冷蔵庫を空にしないといけないから…一丁本気をだしますか」 カピー「パカパカ(朝から汗だくで料理してるのは主ぐらいだな」 昼 京太郎「重箱になった……まあ食べられるからいいか」 屋上 京太郎「…三段はやりすぎたな」 和「あっ…」 まこ「またここで昼飯か、京太郎?」 京太郎「はい?染谷先輩と和か…珍しい組み合わせですね」 和「さっき偶々お会いして一緒に食べることになって」 まこ「そうじゃ…凄い話があるぞ京太郎!」. 京太郎「凄い話ですか?」 まこ「ああ、なんと昨日、和と咲が藤田プロに勝った!しかも和に関しては圧勝だったんじゃ」 京太郎「そ、それは凄いですね」 まこ「わしも流石に負けると踏んでおったんじゃが…勝負は解らないな」 和「た、偶々ですよ、偶々!」 まこ「三戦して三勝したらそれはもうたまたまじゃなかろうて」 和「そ、それは…」 京太郎「三勝もしたのか、凄いな」 和「あ、ありがとうございます…」 京太郎「それじゃあ、和の快勝記念に一緒にどうですか?少しばかり作りすぎてしまって…」 まこ「またアホみたいに作ったの…」 京太郎「ええ、明日から家族旅行なんで冷蔵庫を空にしないといけませんでしたから」 和「え、須賀君は明日から居ないんですか?」 京太郎「ああ、三泊四日で岩手に旅行だ」 まこ「合宿にはこんのか?」 京太郎「男の俺が部員だけの合宿に一人で行って間違いが起きたら駄目でしょ」ワハハ 和(少し残念です…) まこ「それもそうじゃが…」 京太郎「気にしなくていいですよ、俺も岩手に行くんだし。それより食べてくださいよ、お弁当。美味しいですから」 まこ「そうじゃの」 和「はい」 一同「いただきます」 放課後 京太郎「今日は買い物に行くか」 京太郎「繁華街に行くか」 ーーーーーー 京太郎「さて…とりあえず必要な物は全部買ったな」 バッ…←目隠しされる ??「誰だかわかるっすか?」 京太郎「……愛しの東横さんかな」ワハハ バッ…覆っていた手が離れて 桃子「な、何を言ってるっすか、京太郎!」カァァ… 京太郎「これくらいで照れるとはまだまだだな」 桃子「うぅ…京太郎に弄ばれたっす」嘘泣き 京太郎「えっ、あっ、ごめん、俺が悪かった!」 桃子「…ならパフェ奢ってくれるっすか?」 京太郎「なっ…それは…」 桃子「ウェェン…」嘘泣き 京太郎「わ、分かった、なんでもおごるから泣かないでくれ!」 桃子「やったっす!さあ、行くっすよ京太郎!」 ギュ… 京太郎「は、はめられた…」 パク… 桃子「美味しいっす!」 京太郎「こっちのチョコレートパフェも美味いぞ」 桃子「そうなんすか…なら一口貰っていいっすか?」 京太郎「ああ、べつに構わないけど」 桃子「あ、あーん」かあ 京太郎「えっ、自分のスプーンで食べれば…」 桃子「あーん」 京太郎「しかたないな、ほらあーん」 パク… 桃子「美味しいっすね…こっちもお返しっす!あーん」 パク… 京太郎「…確かに美味しいな」 桃子「そうっすよね!ところで京太郎はなんでそんなに荷物があるんっすか?」 京太郎「ああ、明日から家族旅行で岩手に行くんだ」 桃子「岩手…なんだか微妙なところっすね」 京太郎「義姉さんが熱望したから仕方がない。牛タンを食べに行くと考えれば中々いいものだぞ」 桃子「旅行の目的が食なのは京太郎らしいっす」 京太郎「そうか?」 桃子「そうっすよ。あとおみあげを期待してるっすよ」 京太郎「ああ、買ってくるよ」 夜 京太郎「明日から岩手旅行か」 京太郎「ネット麻雀をするか…」 京太郎「よし、勝った…ネット麻雀最強て聞いてたことだけあってのどっちさんも強かったな」 京太郎「…あっ、ぼっちさんからウィスが来てる」 ぼっち「今、スカイ大丈夫かな?」 京「大丈夫ですよ」 ♪~ ??「あ、あの初めましてぼ、ぼっちって言います!!」 京太郎「初めまして京です」 ??(き、京さんが男の人だなんて聞いてないよ!!) 京太郎「あれかな、多分俺が男で驚いたのかな?」 ??「あっ、うん、そうだ…そうです!」 京太郎「俺もぼっちさんが女の人で少しびっくりしましたよ。そういえばさっきの曲で追っかけ立直とかしてましたけど、あれって癖なんですか?」 ??「う、うん…現実だと相手から直撃が取れるんだけどね…」 京太郎「ああやっぱりそうなんだ…リアルとネット麻雀って少し違いますよね」 ??「そ、そうだよ!何かが違っててでも楽しいんだよ」 京太郎「麻雀はどんな形でも楽しいですもんね…あっ、そろそろ明日の準備とかあるので落ちますね」 ??「明日の準備?」 京太郎「ええ、久しぶりに家族と岩手に旅行に行くんですよ!」 ??「そ、そうなんだ…それは楽しみだよね」 京太郎「はい!それではお疲れ様でした」 プツン… ??「…京さんが岩手に来るのか……会う気がするなんて行ったら変な人だったよね」 5月1日 早朝 京太郎「…さて、カピー少し家族旅行にいってくるよ」 カピー「パカパカ(私はその間、麻婆糞神父の所で契約を果たしてくる」 京太郎「まあ、誰だか解らないが五日後には帰ってくるからな」 カピー「パカパカ(ああ、私も五日後には金ピカを調教し終わってる」 京太郎「いってきます」 カピー「パカパカ(いってらっしゃい。」 カピー「パカパカ(さて、旅行でフラグを建てなければいいんだがな」 昼 京太郎「着いたぞ岩手!…義姉さん達は何処にいるんだろう待ち合わせはこの駅だったはずなんだけどな」 バタバタ… 健夜「き、きょー君!」 良子「京太郎!」 京太郎「義姉さん達が走ってくるだと…」 良子「京太郎はやっぱり奥州藤原の寺に行きたいですよね?」 健夜「そ、それよりも、牧場で馬とかに乗った方が楽しいよね…」 京太郎「……」 京太郎「…良子義姉さんの中尊寺に行きたいかな」 良子「GOOD!流石京太郎です!」 健夜「うぅ…裏切り者」 京太郎「でもそれより先に旅館に行って荷物を置こう」 良子「それもそうですね」 健夜「…わかったよ」 中尊寺 良子「ここが藤原の中尊寺…神気に満ちてます」 健夜「うぅ…良子ちゃんがあんなモードになったのは京君のせいだからね」 京太郎「…良子義姉さんがお寺や神社が好きなのは健夜義姉さんも知ってたでしょ…俺が居たからプロになってもお寺巡りとかできてないんだ。ごめん健夜義姉さん、明日は牧場に付き合うからさ」 健夜「…気にしなくてもいいのに。明日は牧場だからね!」 京太郎「さて…何をしようかな」 京太郎「健夜義姉さん、良子義姉さんが心配だからついて行くけど、義姉さんはどうする?」 健夜「私はいいや。良子ちゃんと居たら明日は筋肉痛で動けなくなるよ」 京太郎「否定できないのがな」 健夜「頑張ってね」 ーーーーー 良子「京太郎、あれがここの仏像。あの仏像の歴史は…」 京太郎(本当に好きなんだな。普段はクールなのにこんな時になったら無邪気な子供みたいになる…) 良子「…聞いてるんですか、京太郎?」 京太郎「聞いてるよ」 良子「全く…健夜義姉さんも京太郎もなんでこの素晴らしさが…」 京太郎(…たまには悪くないかもしれないな) 京太郎「良子義姉さん、そろそろ健夜義姉さんと合流しないと…」 良子「あ、あと五分だけ…あと五分だけウェイトしてください!」 京太郎「駄目。家族旅行なんだから健夜義姉さんとも楽しまないと」 ギュ…←手を握る 京太郎「ほら、行きますよ…」 良子「うー、あと五分…」 ーーーーーーーーー 健夜「…大変だったみたいだね」 京太郎「ええ…まさかだだをこねておんぶを要求するだけして爆睡するとは…」 良子「…zzz」 京太郎「健夜義姉さんは何を見てたんだ?」 健夜「私は…よくわからない碑みたいな所に迷い込んで少しお話してきただけだよ」 京太郎「祠?」 健夜「うん…慰霊碑みたいだったんけど私にはあんまり関係ないよ」 京太郎「…そ、そうなんだ」 ギュ… 健夜「うん。…そういえば京君、大沼プロに勝ったの?」 京太郎「えっ、なんでそれを…」 健夜「本当に勝ったんだ…役満を藤田プロに当てたんだってね」 京太郎「大沼プロに聞いたのか?」 健夜「そうだよ。京君とタイトル争いをするんだって言ってこの前なんか世界タイトルでW役満を上がって無双してたよ」 京太郎「ま、まじか…」 健夜「でもね京君…忘れたら駄目だよ」 京太郎「…?」 健夜「京君の目標はいつだって私と良子ちゃんだって事を」 京太郎「当たり前だろ」 健夜「あの時の約束を私はずっと覚えてるからね」小言 京太郎「…大丈夫、義姉さんは俺が倒すよ」 健夜「楽しみにしてるよ、京太郎」 夜 京太郎「ふぅ…ようやく旅館についた」 健夜「私と良子ちゃんはお風呂に行くけど京君はどうする? 京太郎「俺は…」 京太郎「俺はお土産でもみてくるよ」 健夜「わかったよ、また後でね」 ーーーー 京太郎「色々なモノがあるんだな…。とりあえず誰に買うか」 京太郎「とりあえず咲には買うとして…東横さんや衣に買って行くと喜ばれるかな?どうせなら素直に喜んでくれる人を先に買うか」 京太郎「何を買って行くか…」 京太郎「咲にはこの金ピカのしおり…東横さんにはこっちのゆるかわストラップ…衣は……衣だけに買って行くと何故か二人ぐらいに怒られそうだからお菓子の詰め合わせにするか」 京太郎「喜んでくれるといいんだけどな…」 就寝前 良子「今日は疲れましたね」 健夜「そうだね、今日はもう寝ようか」 京太郎「……」 良子「私はレフトの布団で寝ます」 健夜「なら私はこっちの布団かな」 良子健夜「「京(君)太郎は真ん中」」 京太郎「ちょっと待って…」 良子「どうしたんですか、京太郎」 健夜「早く寝ようよ、京君」 京太郎「布団が二つしかないのに俺にどうしろと!」 良子「そんなの」 健夜「決まってるよ」 良子健夜「私達の抱き枕だよ」 京太郎「な、なんだと…」 ーーーーーーーー 京太郎(心頭滅却すれば火もまた涼し…) 良子「…zzz」 健夜「…zzz」 京太郎「パジャマなら耐性はあるけど浴衣は卑怯だろ…静まれ、俺の小宇宙…!」 京太郎「…今更だが義姉だからって襲ったら駄目なのか?いやだってそうだろ、いつも抱きついてきて誘ってきたのは義姉さん達だ…だから俺は悪くない」 良子「…ゴクリ…zzz」かぁぁ 健夜「…うぅ…zzz」かぁぁ 京太郎「吹っ切れた…だからさ、義姉さん達…おれの子どもを産んでくれ」 ーーーーー 京太郎「そこから先の事は話さなくてもわかるだろ。旅行などどうでも良くなって三日三晩、健夜と良子と肉の宴だった…そして俺は今…」 健夜「あ、貴方…もう直ぐですよ」 良子「私はこの時がきた事が本当に嬉しいです」 京太郎「…ああ、俺も健夜や良子と結婚できて嬉しいぞ。これからは本当の家族だ」 ED1 比翼の翼
https://w.atwiki.jp/sangamaki/pages/58.html
. 京太郎「霞さーん、お見舞いに来ましたよー」 霞「けほっ、ありがとけほっ」 京太郎「無理しなくていいですから寝ててください、おかゆ作ってきますから」 霞「じゃあ、けほっ、その前に右手を出してくれるかしら?」 京太郎「?別にいいですけど」スッ 霞「ありがと」ニギッ 京太郎「」ゾクッ 京太郎「あのー今なんかすーっごく嫌な予感がしたんですけど……」 霞「あら、私は良い予感しかしなかったわ」ニコッ 京太郎「……は?」 霞「呪文詠唱開始…………」ブツブツ 京太郎「かかか霞さん?一体何をしていらっしゃるのでしょうか?」 霞「見てればわかるわよ、術式開始!」 ビビビビビビビビビビビッ! 京太郎(霞)「……うん、成功ね」 霞(京太郎)「成功って何が!?何で俺の目の前に俺がいるんですか!」 京太郎「掻い摘んで言うと、私と京太郎くんの身体を入れ替えたのよ」 霞「あーなるほど、だから俺が目の前に……ってはあああっ!?」 霞「エイプリルフールは半年先ですよ!」 京太郎「霧島神境の力を嘗めないでほしいわね、それじゃあ私学校行ってくるからー」 霞「ちょっと待っけほっけほっ」 ガララ 霞「……くそぅ何なんだよ一体……」 【side-霞-】 京太郎「また君~に~恋してる♪」 照「京、元気そうだね」 京太郎「まあな!肩が凝らないって楽でいいよな!」 照「…………そういえば京は大きい方が好きなんだよね、へへっ」ズーン 先生A「よっ、宮永!」パンッ 先生A「相変わらずいい尻してるな!」サワッ 照「……」ササッ 照「気持ち悪い……」 京太郎(…………) 【side-京太郎-】 霞「体が怠い……肩が凝る……胸が重い……」 霞「大きい人も大変なんだな……」 霞「よしおかゆ完成、さっさと食べて寝よ」 霞「ん?このプリント……」 【side-霞-】 京太郎「うーっす」 咏「やっほー、かすみんどうだった?」 京太郎「あー大丈夫みたいだぞ、咏は風邪ひいたりとかしてねえの?」 咏「おう、生まれてこの方風邪なんて引いたことないぜ~」 京太郎「バカは風邪を引かないってか?」 咏「んだと~!」 京太郎「はっはー!追いつけるもんなら追いついてみなー」 咏「待てこら~!」 先生A「こら三尋木!廊下を走るんじゃない!」パシッ 咏「んだよるっせーな!」 先生A「なんだ?先生に向かってそんな口を利くのか?あ?」サワサワ 咏「触るんじゃねえよ気持ちわりぃ!」 京太郎「先生、もうすぐ授業ですよ」 先生A「ちっ、触り足りねえ尻してんなぁ」 咏「あんだと!」 【side-京太郎-】 霞「えーっと何々?」 『先生Aについて』 『最近先生Aのセクハラが生徒から問題となっている』 『学校側はその一切を否定し先生Aを擁護している模様』 『ちなみに被害としては女子生徒の胸、尻などを触る』 『放課後に女子生徒の上履きや縦笛を舐める、嗅ぐなどをしている』 霞「小学生かよ……」 霞「胸……か……」チラッ 霞「…………」 霞「……あ、なるほど」 【side-霞-】 先生A「以上で授業は終わりだ、課題は後で職員室までに提出しにくるように!」 先生A(さーてと、トイレで一回抜いてくっかなー) 京太郎「先生、尻にガムついてますよ」 先生A「おう、ありがとな」 京太郎「お取りしましょうか?」 先生A「ん……頼む」 京太郎「それじゃ……」ニギッ 先生A「ひぐぅ!」 先生A(こいつ、睾丸を……!) 先生A「き、貴様、何を!」 京太郎「動くな、俺はゲイだ」 先生A「はぁっ!?」 京太郎「なに、俺はちょっとみんながやられたことを仕返すだけさ、セクハラ教師さん?」 京太郎「お前の罪を数えろ!」 先生A「黙れこの生徒ふぜいが!」ガバッ ゴールデンクラッシュ 京太郎「動くなと言っただろう!喰らえ!黄金潰し!」グシャッ 先生A「あががああああああああああああああ!」 ――――後日 ザワザワ 京太郎「おっ今月の学校新聞、やたら人気みたいだけどどうしたんだ?」 「来たぞ!」 「おおっ!」 「英雄よ!」 「男の中の男!」 京太郎「何の騒ぎなんだ?」 ゲイ 【男の中の男須賀京太郎!変態教師を性転換!】 京太郎「…………は?」 京太郎「ちょっと霞さん!何やってくれてんすか!」 霞「あら京太郎くん、一躍ヒーローじゃない」 京太郎「ちっとも嬉しくないですよ!」 霞「でもほら、男の中の男って」 京太郎「二つ目の男に変なルビ振ってあるじゃないすか!」 ゴールデンクラッシャー 霞「そ、それなら黄金潰しって二つ名が付いてよかったじゃない」 京太郎「いらないっすよそんな穢れた称号!もうこの腕切り落としたいですよ!」 霞「……京太郎くん」 京太郎「何ですか?」 霞「ありがとね」ニコッ 京太郎「……どういたしまして」 京太郎「って何そんな和やかに終わらそうとしてんすか!訴訟ですよ訴訟!」 .
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6135.html
京太郎「こんちわーっす、って和だけか」 和「こんにちは、須賀君」シャカシャカシャカシャカ 京太郎「あ、和、レッドペッパーの臭いがすごいわ、シャカチキは程々にな」 和「ええ、これが最後の一個ですから」シャカシャカシャカシャカ 京太郎(やっちまったなぁ……) 京太郎(始まりは先週のことだった) 京太郎「いやー悪いな和、教本選ぶの手伝ってもらって」 和「この位気にすることないですよ」 京太郎「それでもなんかお礼がしたい!というかあわよくば好感度をあげたい!」 和「素直は美徳ですけどタイミングを選んでください!……それなら、あの」 京太郎「ん?マック?」 和「その、食べたことがないんです……須賀君がよければ一緒に」 京太郎「もちろん!奢らせてくれ!」 和「そ、それは悪いですよ」 京太郎「マック位買う余裕は……うん、ギリある」 和「ギリギリなんですか!?」 京太郎(と、ここまではよかった) 京太郎「さあ、めしあがれ!って言ってもマックだけどさ」 和「い、いっぱいありますね」 京太郎「ああ、余ったら俺が食うし、好きなだけ初マックを堪能してくれ」 和「そ、それじゃあ……まずはどれを」 京太郎「そうだな……まずはなんと言ってもコレかな?フライドポテト(L)」 和「そのかっこえるってどうやって発音を……いただきます」 京太郎(こんなところでも手をあわせるのどっちマジ天使) 和「……!!な、なんですかこの、熱くて、しょっぱくて!シンプルなのにいくらでも食べられる!」 京太郎「ははは、量はあるから落ち着いて食えよ……そうそう、それと熱いならこれを飲むのがいいぜ」 和「これは……喉がビリビリするのに、甘くて……よけいポテトが止まりません!」 京太郎「おー、コーラも初だったのか」 京太郎「ま、ポテトだけで腹を膨らましたら勿体ない。ポテトの相棒はコーラじゃなく、コイツさ」 和「ごくり……それが、はんばーがーというヤツですね」 京太郎「いや、正しくはダブルチーズバーガーだ」 和「ダブルチーズ……?」 京太郎「この業界ではダブチという、まあその名の通りチーズもパティも二倍っていうスペシャルなバーガーさ。初心者にこれはちょっとキツいかもしれんが」 和「ば、馬鹿にしないでください!いくらポテトとコーラが美味しいからといって肉をパンに挟んだだけ……チーズがあって量が二倍になってるからといってこの程度に負けません!」 京太郎「めしあがれ」 和「もう……むぐ」 和「んほぉおおおおおっ!?ダメ、ダメ、ダメです!この味ダメ負けちゃう!チーズと肉しゅごい!」 京太郎「ピクルス部分とあわせて食べてみ」 和「うそっ!変わってます食間も風味もなんでぇ!?なんでこんなに美味しいですかぁ!?」 京太郎「さらにポテトとコーラだ!」 和「ぁあ~!しゅごいぃぃぃ!勝てるわけない!こんなのはんそくですぅ!とまらない!はしたないのにがっついちゃいます!」 京太郎(箱入り娘である和の新鮮な反応についついやり過ぎてしまった部分はある) 京太郎「これはマスタードとバーベキュー、ソースにつけて食うのさ」 和「ソースにつけた位でこんな安い肉が……んほぉおおおおおっ!?」 京太郎(十数年間、触れたことのない化学調味料と体に悪そうなものいっぱいの食事) 京太郎「ほーらよく聞けーこれがシャカシャカだ」 シャカシャカシャカシャカ 和「こわい!こわいです!こわいのにぃ、お腹空いちゃいますぅ!」 京太郎(食べ終わった後、和は) 和「こ、これからは毎日マックです……もうマックがないと生きていけません」 京太郎(ドハマリしてた) 京太郎(今では優希のタコス、和のマックってな具合でもう卓の両サイド食事してこっちも腹が減るというもの) 和「ふふ、優希……マックを食べた私は」 優希「ま、まさか私みたいに!」 和「特にそういうわけではありませんが満足感に溢れています、ロンです」 優希「じぇ~!?」 京太郎「は、腹が減って集中できねえ」 咲「大丈夫?京ちゃん」 和「よければこれ、食べてください」 京太郎「これ、和の弁当じゃ……いいのか?」 和「ええ、私は昼をマックで済ませましたから」 京太郎「昼もマックなのか!?」 優希「間違いなく太るじぇ、のどちゃん」 京太郎「んー、大丈夫じゃないか?俺ちょっとむっちりしてる方が好きだし」 咲「京ちゃんの趣味は!」 優希「聞いてないじぇ!」 京太郎「お、おう……」 京太郎(それから一週間、恐れていた事態が発生した) 京太郎「え?ブラのサイズが2上がった?」 和「///」 咲「なんで!?」 優希「しかもウエスト変わってないし!?」 京太郎「いや、よく見ろよ。このギリギリスカートの上に肉がこう、ぷにっと」 和「そろそろ怒りますよ、須賀君?」 京太郎「はい……」 咲「で、でもその程度で済むなんて……」 和「毎日、お昼になると近くのマックまで走ってましたから」 京太郎「一番近くでも坂下ってしばらく走らんといかんぞ……」 優希「のどちゃんがアホになってたじょ……」 京太郎(その後、清澄麻雀部ではプチマックブームが起きたが一週間ほどで終了した……今ごろ咲と優希はダイエットで忙しいだろう) 京太郎「あれ、今日はマックじゃないんだな」 和「ええ、目的は達成しましたから」 京太郎「?」 和「一緒に麻雀の勉強しましょうか、須賀君」 カンッ!